日本の近代建築 下: 大正・昭和篇 (岩波新書 新赤版 309)
- 岩波書店 (1993年11月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004303091
感想・レビュー・書評
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長い歴史を経て確立した西欧の建築を、いかに日本は学び吸収していったのかという学習の記録(上下巻)。
鎖国を終え倒幕とともに封建社会は終わりを告げ、日本は世界における立ち位置を意識する。
西欧の進んだ学問・科学技術・思想、様々なものを移入し己が物とするための努力は、西欧列強と肩を並べるべく、近代国家の体裁を整える為には必然だった。それは建築においても例外ではない。
「コピー文化」などと揶揄されることの多い日本だが、「ただ真似る」だけでもキチンとできるようになるまでどれだけかかるのか、この本を読んで考えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図と写真を飛ばし読み。
藤森照信氏が書いているので、専門性が色濃く出ていたように感じる。丹下健三氏のコンペ案や卒業設計の絵が載っていたので、収穫ありだったと思う。 -
上下巻とも,大学院に進学して建築のことを全く知らなかった僕の一番基礎の教科書とも言える本です.系譜というものを習った気がします.
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教科書。下巻。
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非常に読みやすいので、話半分として聞くべき本(嘘)。最後の前川さんのエピソードは上手いけど、正面からの評価を逃げたとも言えるか?上巻とあわせ必読。
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考えてみれば本書は十年以上前に斜め読みしただけだったので確認の意味で再度通読.先に私は,
<blockquote>掛け値なしに世界水準と言えるようなものは,戦前の昭和では辛うじて堀口 捨巳や吉田 五十八,戦後の前川 國男や村野 藤吾や吉村 順三たちの登場を待たねばならんのですなぁ</blockquote>
と書いたのだが,さほど外したことを言ったわけではなかったのが確認できてホッとした(笑).
しかしこの本はWW2が終わったところで終わってるんだなぁ.これは記憶違いだった.てっきり1950年代くらいまで扱っていたとばかり思っていた.