能力主義と企業社会 (岩波新書 新赤版 486)

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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004304869

感想・レビュー・書評

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  • 学生時代

  • 9 職場を男女平等にするには何が必要か[駒川智子先生] 3

    【ブックガイドのコメント】
    「日本企業の能力主義管理について、制度と働く人々の意識から解説。」
    (『ともに生きるための教育学へのレッスン40』183ページ)

    【北大ではここにあります(北海道大学蔵書目録へのリンク先)】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000660788

  • 序 「年功主義から能力主義へ」…日本の人事・労務システムはもともとそれほど能力主義に背反するものだったか?
    日本的システムは顕在能力を重視する実力主義よりも、潜在的能力を重視する能力主義?(仮説)

  • 90円購入2012-01-14

  • フォトリーディング&高速リーディング。
    20年前の本。年功序列への批判。実はこれがバブル崩壊後の企業負担を軽くするための提唱であったことは、時間をおいて想像できる話。当時読めば数字や行く末の不安から、仕事もせずに高級を受け取っている年長者を攻撃するように動かされていたかも。

    新書の古本を読む危うさは、時代の流れから離れてしまうことにあるが、離れているからこそ感じることもあるのだなと思わされた。

  • 大きな組織になればなるほど、いろいろな能力を持った人の強力が必要になる。
    能力主義といっても、「何の能力」を持った人が必要かを見誤ると、組織が弱体化していく。
    年功序列に対する能力主義の意味がわかったとして、何の能力見ていくのかが課題かもしれない。
    個々の組織によって違うので、一般論に正解はないのかもしれない。

  • [ 内容 ]
    「能力主義管理」が声高に叫ばれ、また、リストラや賃金体系の変更、雇用の複線化など、新たな動きが活発化している。
    この状況をどう考えるべきなのか。
    現場に精通する労働問題研究の第一人者が、「日本的能力主義」の論理と実態、そして問題点を鋭く抉り出し、企業の動向や労働と職場の実情を検討しながら、あるべき労使関係を提言する。

    [ 目次 ]
    序章 能力と賃金(本書のテーマ 能力評価と賃金システムのヴァラエティ)
    1章 日本企業の能力主義管理(能力主義管理の第一期 能力主義管理の第二期 ほか)
    2章 職場と労働はどう変わるか(個人間にひろがる賃金格差 高まる仕事量のハードル ほか)
    3章 能力主義管理をどうみるか(労働者意識の諸相 受容の背景 ほか)
    4章 能力主義管理とのつきあいかた(ゆとり・なかま・決定権 企業の枠を超える連帯 ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 1997年に書かれた著書。この当時にすでに終身雇用の問題点が指摘されていることを初めて知る。
    会社の命令が絶対となることから、50歳を超えてからの転勤や早期退職の勧告などが印象に残っている。
    そのため、個の自己発展の必要性が、若い世代から芽生えてきたとのこと。
    当時は変化が始まり始めた時。変化に伴うしわ寄せが、労働者に来たことは事実として書かれている。

    印象に残った一説。
    「これからは日本の労働者も終身雇用に安住することはできない、その幻想を持たず、社外でも通用する人間としての技能の獲得に努めなければならない―私は個人的なアドヴァイスとして、そう勧めることに異議を唱えるものではない。また、これからは、‘会社人間’ではない、個性豊かに自らの価値観を大切にする‘二十一世紀型サラリーマン’たれという主張にも賛成である。しかしながら、このような〈価値意識としての個人主義〉は〈生活を守る手段としての個人主義〉によって多くの労働者のものになるだろうか?」最後の問いに自分はまだ解を出せない。

  • 授業で

  • うんうん、古いよこの本。

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著者プロフィール

1938年三重県四日市市生まれ。1961年京都大学経済学部卒業(1969年経済学博士)。1996年社会政策学会学術賞受賞。甲南大学名誉教授。著書に、『国家のなかの国家──労働党政権下の労働組合・1964-70』(日本評論社、1976年)、『新編 日本の労働者像』(ちくま学芸文庫、1993年)、『能力主義と企業社会』(岩波新書、1997年)、『女性労働と企業社会』(岩波新書、2000年)、『リストラとワークシェアリング』(岩波新書、2003年)、『格差社会ニッポンで働くということ』(岩波書店、2007年)、『労働組合運動とはなにか──絆のある働き方をもとめて』(岩波書店、2013年)、『私の労働研究』(堀之内出版、2015年)、『過労死・過労自殺の現代史──働きすぎに斃れる人たち』(岩波現代文庫、2018年)など多数。長年の映画ファンとして、その分野のエッセイストとしても知られる。

「2022年 『スクリーンに息づく愛しき人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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