ダイオキシン (岩波新書 新赤版 605)

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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306054

作品紹介・あらすじ

いま全国の土壌や大気、さらに母乳や血液から高濃度のダイオキシンがつぎつぎと検出されている。なぜ汚染が進むのか、環境や人体内でどう動くのか、毒性やホルモン攪乱作用はどうか。各地の汚染現場をよく知る著者が、発生のしくみから、最近とくに研究が進んでいる人体への影響と対策まで、ダイオキシンのすべてを解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 学生時代
    いまはすっかり解決されたのだろうか。

  • 1999年刊行。本書の刊行当時ほど害悪を論じられなくなっているダイオキシン。様々な理由があるようだが、最も危険な農薬による散布が減少したことと、人体への影響が予想よりも小さいかららしい。ただ、確たることがわかったわけではない以上、どの程度費用をかけるかは別にして、注意・関心を持ち続けていく必要を感じた。殊に生殖機能への影響は誰も否定していない。なお、プラスチック製品のリサイクル方法、製紙業から出るダイオキシンに意を払うこと。

  • 本を読んでから講演会に参加しました。いっしょに行ったのは先生1人、小5生1人です。講演会の内容もあわせて本の紹介をします。ダイオキシンとは何か、それは私にも難しくてきっちり説明できませんが、人間の作り出したいくつかの有毒な塩素を含む化学物質のことである、というくらいに考えておいて下さい。また、ダイオキシンは氷山の一角であり他にも有毒な化学物質は文字通りごまん(5万)と存在するということも知っておいて下さい。そして、それらは特にゴミ焼却施設から排出されることが多いと分かっています。完全に燃やせばいいのですが、温度が低かったりすると良くないようです。ダイオキシンは、空気中や土の中、海の中などに存在します。だから、それらを利用する植物や動物にも含まれます。そしてそれらを食べる、あるいは呼吸する人間にも大きな影響があります。本当に少ない量(空気1立法メートル中わずか1兆分の1gくらい)なのですが、毎日体内に入ると、ガンになりやすくなるなどの影響を受けます。本当に少ない量なので、調査するのも大変難しいし、お金もかかるようです。また、調査する日だけ焼却炉を止めるような業者もあるそうで、正確な結果が出せません。海外の先進諸国に比べ地方自治体や国の対応が遅れているため、大変大きな問題になってきています。母親にとっては大した量でなくとも、ダイオキシンは胎盤をほぼ素通りするため胎児に影響が出たり、母乳を通して乳児にも影響があるようです。日本人のダイオキシン摂取量は最近減っているそうですが、これは汚染の少ない発展途上国からの輸入食品が増えたためのようです。しかしこれからの発展途上国での人口増加を考えると日本でも確実に食品は自給自足できるような体制に持っていかないといけません。そのときに日本の食品は安心して食べられるものになっているのか、非常に重要な問題です。これらの問題を解決していくにはまずゴミの量を減らさないといけません。日本ではアメリカの約1.3倍のゴミを焼却しているのだそうです。これは、面積当たりにすると26倍というとんでもない量です。ゴミを減らす工夫は色々行われています。いわゆるリサイクルです。しかし、たとえば空き缶をリサイクルするとき、缶についている塗料からやはり有毒な化学物質が発生します。生ゴミを堆肥(植物の肥料)にしようとしていますが、もともと野菜や果物には農薬や防腐剤などが使われているため、新しく野菜を作るための肥料としても不適当なのだそうです。では、我々に何ができるのか。まずやはりゴミは出さないのが一番です。不要なものは買わない。包装がしっかりしすぎているものを買わない。缶飲料は不要。安全に再利用できるビンに替える。虫も食べないような農薬づけの野菜は食べない。などなど、色々実践できることがありそうです。とにかく今の便利な生活に慣れてしまっている私たちのライフスタイルを変えていかないといけません。これはダイオキシンに限ったことではなく、数多くの環境問題にも言えることです。まずみんなの生活から考え直してみましょう。それでも、どうしてもダイオキシンは体内に入ってきます。そんなときには、なるべく食物繊維の多い野菜をとると良いようです。生野菜ではダメです。まず量がとれないのと、生には色々毒性があるようです。煮た野菜を食べましょう。それから旬の野菜を食べましょう。ダイオキシンが多いといわれる食品もあり心配ですが、でもとにかくいろいろな種類の食品をとるよう心がけるのがよいようです。この本を読んでじっくり考えてみて下さい。

  • ダイオキシンと言えばすぐに思い浮かぶのはベトナム戦争でアメリカがまき散らした枯葉剤。そんな知識しかなかったが、200種以上の異性体が存在し結構身近で汚染が進んでいることに驚き。

  • ダイオキシンは燃やしてはいけない物を燃やした時に出てくるとても有害な煙です。ダイオキシンは、人間にも地球にもとても有害です。特に地球には有害です。オゾン層を破壊するくらいの有害な煙です。この本を読んでダイオキシンの恐ろしさを知りました。この本は、ダイオキシンの正しい知識が書いてあります。この本を読めばダイオキシンの恐ろしさが良く分かります。私は、この本を読んでゴミの分別がとても大事なことがよくわかりました。皆さんも読んでみて下さい。

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