- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004309871
作品紹介・あらすじ
「天皇」という語が初めて使われたのはいつか。「女帝」はどのような背景のもとに登場したのか。「王統」はどのように受け継がれてきたのか。練達の日本古代史研究者が、東アジア世界との関係を視野にいれつつ、卑弥呼の時代から現代までを通観し、「天皇」の歴史をたどる。この列島の王権のありかたを考えるための基本書として最適。
感想・レビュー・書評
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日本の歴史および天皇と朝廷、幕府などの関係、皇后、皇太子などの歴史変遷、古代から近代、現代に至る総括的な内容がまとめられていて今まで読んだ中では最もわかりやすい。
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「天皇」という呼称は何故生まれたのか。「王」とはどう違うのか。何故こんなに続いてきたのか。「象徴」としての意味合いは具体的に何を指すのか。
これらの問題は日本国内だけにその原因があるわけではない、ということ。東アジア圏内の日本(という国)のありようを考察して初めて、その回答を得られるということが解説されている。
天皇制の特殊性を他国との比較の中で、歴史的に見ていくことで、日本人の排外意識(排外意識そのものは世界中にあるけれど、日本ならではの特殊性)や極端な地域的中央集権の理由までもが理解できる。
新書版でありながら、とても充実した内容だと思う。
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配置場所:摂枚新書
請求記号:313.6||Y
資料ID:95050615 -
天皇制の歴史の概説。広い視野で書かれながらもシンプルにまとまっていて入門書に適している。あくまで入門書なので、物足りないところ、説明の省かれたところは多々あるが、まあそれを自分で調べていくのが学問だしいいと思う。
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1933年生まれの日本古代史を専攻する研究者が2006年に刊行した歴代天皇について一般向けに解説した本。斬新なものはないが、バランスよく整理されていて読みやすい。
現代の皇室のこと、特に継承問題など歴史が必須のことがらに興味がれば、単なる読み物以上として読めると思う。 -
11/01/27 期待していたような面白味はなかった。
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[ 内容 ]
「天皇」という語が初めて使われたのはいつか。
「女帝」はどのような背景のもとに登場したのか。
「王統」はどのように受け継がれてきたのか。
練達の日本古代史研究者が、東アジア世界との関係を視野にいれつつ、卑弥呼の時代から現代までを通観し、「天皇」の歴史をたどる。
この列島の王権のありかたを考えるための基本書として最適。
[ 目次 ]
序章 天皇は「王」ではない
1 倭王の時代
2 「王」から「天子・天皇・皇帝」へ
3 唐風の王権への模索と底流
4 東アジアの大変動と古典的な国制・文化
5 武家の台頭とモンゴルの襲来
6 近世の天子と将軍
終章 近代天皇制の諸問題
おわりに 国際的交通と天皇制
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
さくさくと読める「天皇」の通史。
特に専門の古代史は、東アジアとの関係を交えながら、大陸の王権との類似・相違を描く。
王権の相続パターンや臣下との関係など、時代によって変遷しながら天皇制を支えるシステムが平易に説明されている。
ただし、近代天皇制に関しては、ページ数の関係もあろうが、かなりあっさりで、個人的には物足りなさを感じる。
最近の、皇室典範改正問題等で、天皇制について少し興味を持った人が読めば、面白いのではないかと思う。 -
09年11月22日開始
09年12月23日読了
古代から現代までの天皇の通史的な本。江戸時代の天皇についてもっと掘り下げて調べてみたい。明治・大正・昭和(終戦まで)の天皇の権威はそれまでの天皇の歴史の中でも特殊なものであったとの認識を再確認。今行われている宮中祭祀のほとんどが明治以降に作られたものというのも興味深い。