- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004311768
作品紹介・あらすじ
医療制度改革により大きくゆさぶられる高齢者医療。危機に直面する中で、地域の特性に即しながら、その地に生きる人々の人生の終盤を支える取組みを地道につづける医療者たちがいる。大都市のベッドタウンや地方の中核病院など、創意工夫あふれる八つの実践から、今後いっそう進展する高齢社会の医療と福祉の未来を考える。
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
医療制度改革により大きくゆさぶられる高齢者医療。
危機に直面する中で、地域の特性に即しながら、その地に生きる人々の人生の終盤を支える取組みを地道につづける医療者たちがいる。
大都市のベッドタウンや地方の中核病院など、創意工夫あふれる八つの実践から、今後いっそう進展する高齢社会の医療と福祉の未来を考える。
[ 目次 ]
序章 高齢者医療の現場を歩く
第1章 「療養病床再編」はなぜ問題なのか―静岡県浜松市・医療法人社団和恵会湖東病院
第2章 高齢化するベッドタウンで―東京都多摩市・医療法人財団天翁会あいセーフティネット
第3章 リハビリから居宅支援まで―京都市・医療法人社団行陵会京都大原記念病院グループ
第4章 顔の見える「地域包括医療」―秋田県横手市・市立大森病院
第5章 健康づくりと地域の“元気”を結ぶ医療―青森市浅虫・医療法人蛍慈会&NPO法人「活き粋あさむし」
第6章 認知症を地域医療連携で支える―北海道・砂川市立病院
第7章 認知症を地域の総合診療医が支える―東京都国立市・医療法人社団つくし会新田クリニック
第8章 再び「療養病床再編問題」について―京都市・財団法人仁風会嵯峨野病院
終章 高齢者医療の未来
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110104購入。110112読了
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著者が日本全国津々浦々、
先端を行っているであろう高齢者医療の現場に足を運び、
そこで実際に見聞きし、そして感じたこと、
院長はじめキーパーソンへのインタビューを綴った本。
介護療養病床の撤廃が発表された時期に書かれている。
改めて、高齢者医療の抱える問題点の大きさが浮き彫りになる。
何もかも中途半端な感は否めず、
スタート地点が社会保障費をどうするかになっている点が、
そもそも間違っていると思う。
介護保険と医療保険とは分かれているが、
実際の現場は分かれていない。
介護保険が医療保険の轍を二度と踏まないことを
目標に作られているので仕方がないが、
この乖離も仕組みを立ちゆかなくさせている要因のひとつ。
ただ、本書にでてくる医療施設はどこもうまくいっている。
何故うまくいっているのかをよく考えて、そして分析し、
伝播させていけば、まだまだ改善の余地はあるのであろう。
誰もが自分自身のこととして高齢者医療を考え直すよい契機となる本。
むしろ若いうちにこそ読んで欲しい。 -
障害とは誰もが持ちうる多様性のひとつ。
抑制、身体拘束、縛りつけは体力のみならず、尊厳を奪い、そのことが生きる意欲をも著しく奪ってしまう。
生活を犠牲にしてまで、抱えている疾患のすべてを治療しなくてはならないか。
医療療養病床、介護療養病棟に分けられた。
65歳以上の高齢者が半数を超えると限界集落と呼ばれる。
脳血管障害と認知症にかかわる多くの疾患状態や、喀痰吸引、胃ろう管理、経営管理といった生活維持のための医療処置の多くが、医療区分1という名目の元、現実的には医療行為という認定からはずされた。
アップコーティングとはしに行く高齢者を薬漬け、医療漬けにしようという試み。
これからは競合する相手が、病院、有料老人ホーム、老健というような三つの施設が競合する。 -
●未読
週刊東洋経済2009.03.14 p.129ブックレビュー