摂関政治〈シリーズ 日本古代史 6〉 (岩波新書)

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著者 : 古瀬奈津子
  • 岩波書店 (2011年12月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004312765

摂関政治〈シリーズ 日本古代史 6〉 (岩波新書)の感想・レビュー・書評

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  • <目次>
    はじめに~藤原道長の「我が世」とは
    第1章  摂政・関白制度の誕生
    第2章  道長がつくった時代
    第3章  「殿上人」の世界
    第4章  ひろがりゆく「都市」と「地方」
    第5章  国際関係のなかの摂関政治
    第6章  頼通の世から「末法」の世へ
    おわりに~「古代貴族」と「律令国家」の終焉

    <内容>
    オーソドックスな摂関政治史。第4章、5章あたりをもう少し書いてほしかった。ただこのシリーズ全部に感じたのは、歴史研究は進んでいること。摂関政治の定義も武士の定義も、荘園制の内容も変わっている。最後に、”おわりに”に書かれていた、中央集権体制は、白村江からの東アジア危機の中で、必死に構築し、唐との関係が安定しても維持していたが、摂関期に至り、唐が滅亡すると、その必要もなくなり、必然的に権力の分化(太政官制をなし崩しにした道長の政治スタイルや受領制による地方の衰退)をもたらしたとの指摘は納得だった。

  • 岩波新書の古代史シリーズ完結編。本書は、摂関政治ということで、藤原道長の活躍や摂政関白の制度としての発展から、この時代の文化など。

  • 新書文庫

  • 「シリーズ日本の古代史」の最終巻は平安朝の摂関政治の時代。摂政関白はなぜ生まれたのか、道長が栄華を謳歌した「わが世」とは、華やかなりし宮廷文学はどのようにして生まれたかなど、前半は宮廷中心の世界を描き、後半では地方支配の実態(受領が律令制の戸籍・計帳や班田収受が崩壊した後、どのような在地支配を行っていたか=「負名制」)、唐帝国が崩壊した後の東アジア情勢(刀伊の入寇など)が描かれていく。平安時代研究はフロンティアだと述べているように、結構、知らないことも多く、勉強になった。

  • 日本古代史シリーズ読了。全般的に詳細すぎて退屈だったが、内政、外交、統治機構の展開に歴史のダイナミズムは感じた。日本だけの歴史はなく、一人の英雄だけの歴史もない。単純な歴史はなく、複雑な歴史があるのみ。

  • シリーズを読み進めてきて、一番読みづらかった。天皇に集中されていた権力の分化、摂関家・武家などの家格の成立、国風文化の開花などを軸に、「律令国家の公的に定められた関係に基づく政治システムから、外戚・院・殿上人・女房・武士・受領など私的な関係によるシステムへ、そして中世へ」というのが大筋だが、論点が散漫でわかりづらい。
    学説上は正しいのかもしれないが、本作を読んだ限りでは矛盾や飛躍に思える箇所も目立ち、すんなりと読めなかった。皇后の地位低下を、儒教の需要による男尊女卑の影響としているが、そのあと皇后の政治的発言力の高さや娘への家財の相続を強調している。男尊女卑というより、天皇から摂関に実権が移ったことや、官僚制が確立して政務遂行の主体が分散化したこと、皇后が皇族に限定されなくなったこと、幼齢の天皇が即位するようになったことなどの影響もあるのではないか、と素人ながら疑問に思う。
    他には、延喜の渡海制はそれのみで鎖国体制の端緒となったのではなく、もともと律令制では私的な渡航が禁じられていた、と書いた直後に、延喜年代を通じて往来は減った、とあり、結局延喜の渡海制に実効性があったのか、実際はどのようなものだったのかこれだけではよくわからない。
    庶民の生活の様子などはシリーズの中でも最も詳しく書かれており面白いが、その分詰め込みすぎて何が言いたいのかわからなくなっているところも多いのが残念。

  • 史料に関する次の指摘は意外でした。
    「摂関期の日記や儀式書を読み解けるようになったのはこの30年と言っても過言ではない。日本古代史の中で、平安時代史はフロンティアなのである。」

    そして、天皇と摂関を対立視するのは不適切で、諸貴族に容易にとって代わられることのない、天皇の地位が確立し、権威権力が拡大したからこそ、摂関のような天皇直属の令外官が登場したとのことです。また、幼帝が登場して、摂関政治が行われたのも、幼帝でも天皇制が機能するようになったことを示していると解釈されています。

  • 政治史も文化史も薄めの一冊にうまくまとまっている。

  • 読了。

  • 今時点での、日本史を学びたく思いました。

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摂関政治〈シリーズ 日本古代史 6〉 (岩波新書)の作品紹介

我が世の栄華を満月にたとえた藤原道長。彼が他の貴族を圧倒する力を得たのはなぜか。『枕草子』『源氏物語』などすぐれた女房文学はなぜ生まれたのか。殿上人は、そして都の庶民は、どんな一年を送っていたのか。力をつける地方国司、武士の台頭、そして末法思想と浄土教の広がりなど、古代の終わりと中世への胎動を描く。

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