鈴木さんにも分かるネットの未来 (岩波新書)

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  • 岩波書店
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004315513

感想・レビュー・書評

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  • 最近のネットサービスや文化的背景について分かりやすく解説されていて、概要を理解するのには役立ちました。でも、何か響かない感じ。なぜそう思うのか分からないんですけど。

  • 鈴木さんというのはジブリの鈴木P。この人に「ネットとは何かを分かるよう」に書いたのが本書。なので、本来一番大事なのは、この本を読んだ鈴木さんの感想だった。

    内容は、コンテンツ論(著者の他作品と被ってる)、ネットと国境、未来のテレビの在り方、ビットコイン等々、幅広くはあるが、話題のトピックに関する知識は多少得られるものの、あえて分かるように書いた、という配慮は見えず、恐らくその主題は書いてるうちにふっ飛んでしまったと思われる。鈴木さんの採点が巻末に無いのはそのせいかも?

  • いろいろ書いてあって初めて知ったこともあったけど、血液型性格診断を信用している人らしいので、話半分で読んだ。
    鈴木さんって、日本に多い苗字であって特定の誰かを指しているわけではないと思ったら、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーのことだった。まあ、著者の周りの鈴木さんでネットのことを分かってなさそうといったらこの人だとちょっと考えたら分かったかも知れない(ドワンゴの鈴木慎之介さんはかなり詳しいだろうし)。
    現実世界で居心地が悪いからネットに逃げるって言う人っていうけど、現実でうまくコミュニケーションとれない人はネットでもそうだと思うんだけどなぁ。自分がそうだし(もちろん、そういう人もいるだろうけど)。それこそ、ネットもリアルだろうという考えになるかもしれない。
    初めて知ったことといえば、CDが発売された当初はレコードよりもCDのほうが高い値段で発売され、その値段は今も変わってないという話(むしろ、昔のほうが安かった気がするけど)。てっきり、レコードのほうが高いからCDが普及したのかと思ってた。そうじゃなかったのか。
    後、自分はやってないけど、津田大介のメルマガは、スタッフや外部のライターが書いているということもちょっと衝撃。いいのかそれは……。
    それと、若いネットユーザーは愛国心が高いという記述があったのだけど、これは何を根拠に言ってるのだろうか。反日とまでは言わないまでも、日本の将来に悲観的な人も多いイメージがあるのだけど。
    後、ハーディングチェックというものも初めて知った。ポケモンショックの事件後に導入された、「光過敏性発作を起こす恐れのある映像」を調べるチェックのことらしいのだけど、そのチェックを行う機械によって、過去に放送された名作アニメの再放送できなくなったなんてこともあるんだとか。そういうこともあるんだなぁ。
    ビットコインについては、使わないでおこうと思った。WebMoneyがもっと普及すればいいんだろうけどね。
    そういえば、LINEについて、書いてそうで書いてなかったなぁ。ネットはクローズドに向かってるという話を書くなら、LINEが一番いい例だと思うのだけど。

  • まずタイトルがおもしろい。この人にとってはジブリのプログラマーさん個人に書いている設定なのね笑
    内容も川上さん独自の考え方が盛り込まれていてかつネットを説明的に理解することができる。
    第一章
    ネットをツールとして使う人と居場所として使う人の二種類いて立場が違うからあらゆる議論が起こるのは当然、それでいて近年居場所にしていたいわゆるネット原住民の肩身は狭くなりつつあるが依然声は大きい。
    第二章
    ネット右翼は確かに存在していて新聞、テレビより自民支持多め。またテレビでは維新支持多め。あとテレビの情報は何らかの思惑が働いて信用したくないからネットを利用していたのに確かに情報提供の多様性は生まれたが今やヤフーニュースやまとめサイトをはじめとしたネット情報にも広告は働いているわけで正しい情報が得られるようになったわけではないようだ。
    第三章
    コンテンツは無料にならない。必需品ではないから依存度で決まる。ある種、中毒みたいなもの。コンテンツ好きの自分にはまさにこの説明がはまったなー。
    第四章
    コンテンツとプラットフォームの関係。ちょい見せからの購入へが効果的だからシュガーソングとビターステップが急激に売れたってのもあるんかな。
    第五章
    ネットサービスの主流は定額の月額料金でサイトすべて無料で利用できるというもの。個別課金はもう古い。これって七つの大罪の1つ怠惰を生かしてるよね。登録したときにはしたくてしょうがないやろうけど、数ヵ月もすれば退会するのめんどいからそのままって人いっぱいおる気がせんでもない。
    第六章
    クローズドのほうが儲かるなかでどれだけオープンにしていくか。そしてWindowsとインテルの裏切り合い。
    第七章
    「カラオケ法理」。インターネットに国境はない。だから緩い国が産業的に成功する。たとえばアップルが携帯会社に音楽業界を巻き込ませたように、日本でもクールジャパンがあるのだからポルノ規制のゆるさはそのままに自由で民主的な創作活動をを!
    その後も川上さんなりのこれからのエンタメの展望を窺うことができ、なるほどなぁーと感心させられる。
    なんというか今生きている時代が楽しいものに思えてくる本。

  • 川上量生という人物がどういう人なのか知りたくて読んだ。

  • わかってるつもりの部分に肉付けしてもらったナリ。
    ちょ~詳しく解説している訳ではないけど、それなりの状況説明はしてくれてるので。
    「何にもわからないおばちゃん」とかが読んでもわからないと思う、「ビジネスしてるけどネットだけは詳しくない」くらいなら十分わかるナリ。

    こういった書籍を読むのが初めてだったので、読み慣れてなく、読み始めると直ぐ眠くなるナリ。

  • なんだか斬新で面白かった。
    よくわからずにタイトルだけで買って読んだが、鈴木さんが誰かわかった。
    また、著者の川上さんも・・・

  • なかなかいい内容だと思いました。
    若いネット系の経営者のなかで、この人は、個人的
    には面白いと思っているのですが、今回もネット
    の成り立ち、そこでおこっていること、コンテンツとは
    ネットとリアルの対立・融合などの説明は、独自の
    観点もありなかなか読みごたえのある内容になっている
    と思いました。やはりこの人はだいぶ頭がいい人だと
    思います。
    ただ、ジブリの鈴木さんに本当にこの内容で理解
    してもらえるのかどうかは少し疑問というか
    本の題名にするにしては、その観点について
    考慮されている内容が見えないように思えるのは
    いかがなものかと思います。

    でも、現在のネットの世界についての解説本としては
    充分で分かりやすい内容だと思います。

  • ネットの今を考えるうえで叩き台となる。とてもまとまっており、分かりやすい。特にコンテンツホルダーはプラットフォームを握らないと搾取されるばかり、という指摘はその通りだと思う。

  • タイトルから見てそう大した本のようには思えなかったが、どうしてどうしていろいろと役に立つネット利用の理解が書いてある。
     プラットフォームについてこれほどわかりやすく書いている本はなかったと思う。また、ビットコインについての説明や将来の見通しなどがとてもわかりやすく書かれている。

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著者プロフィール

かわかみ・のぶお 1968年愛媛県生まれ。91年京都大学工学部卒業。97年8月ドワンゴを設立。株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長を経て、現在はKADOKAWA取締役、ドワンゴ顧問、学校法人角川ドワンゴ学園理事などを務める。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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