ジョン・ロック――神と人間との間 (岩波新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004317203

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  • 「ジョン・ロック」加藤節著、岩波新書、2018.05.22
    220p ¥886 C0210 (2021.11.11読了)(2021.10.31借入)
    副題「神と人間との間」
    「一般意志2.0」東浩紀著、講談社 を読むためにルソーの「社会契約論」と「エミール」を読みました。その後「一般意志2.0」を読んだら「社会契約論」は、ホッブズの「リヴァイアサン」とジョン・ロックの「市民政府論」があったので書けたことがわかりました。
    ホッブズの「リヴァイアサン」を読む代わりに「ホッブズ リヴァイアサンの哲学者」田中浩著、岩波新書 で済ませ、「市民政府論」ロック著・鵜飼信成訳、岩波文庫 を読みました。ついでと思って、この本も読んでみることにしました。
    ジョン・ロックの主要著書の概要を述べている本だとよかったのですが、ジョン・ロックの生涯に渡って追求した思想についてまとめたものでした。
    二つの言葉でジョン・ロックの思想を代表させているようです。「神学的パラダイム」と「プロパティ(論)」です。なじみのない言葉なので、何とも、ついていけませんでした。
    「神学的パラダイム」は、「不死なる魂」と「現世的な生」で表現されています。
    「プロパティ」は、「資産」「生命」「健康」「自由」で表現されています。
    次は、「自由」について読んでみたいと思います。

    【目次】
    プロローグ―実像をもとめて
    第一章 生涯
    第二章 思想世界の解読―方法の問題
    第三章 政治と宗教―「神の作品」の政治=寛容論
    第四章 生と知―「神の作品」の認識=道徳論
    エピローグ―ロックからの問い
    あとがき
    ロック略年譜

    ☆この後読みたい本
    「自由と規律」池田潔著、岩波新書、1949.11.05
    「自由とは何か」佐伯啓思著、講談社現代新書、2004.11.20
    ☆関連図書(既読)
    「市民政府論」ロック著・鵜飼信成訳、岩波文庫、1968.11.16
    「ホッブズ リヴァイアサンの哲学者」田中浩著、岩波新書、2016.02.19
    「一般意志2.0」東浩紀著、講談社、2011.11.25
    「社会契約論」ルソー著・桑原武夫訳、岩波文庫、1954.12.25
    「エミール(上)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1962.05.16
    「エミール(中)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1963.07.16
    「エミール(下)」ルソー著・今野一雄訳、岩波文庫、1964.07.16
    「孤独な散歩者の夢想」ルソー著・今野一雄訳、ワイド版岩波文庫、1991.01.24
    「ルソー」桑原武夫編、岩波新書、1962.12.20
    「ルソー『エミール』」西研著、NHK出版、2016.06.01
    「読書の学校・ルソー『社会契約論』」苫野一徳著、NHK出版、2020.12.30
    (「BOOK」データベースより)amazon
    自由で平等な市民社会の原理を探究し、民主主義の基礎を築いたジョン・ロック。啓蒙の時代を準備した「光」の思想家の背景には、「神なしではすますことのできない」宗教性と、「影」を色濃く帯びた思想的挫折があった。自由、信仰、寛容、知性…資料と歴史を読み解き、人間にとっての基本的価値を根底から見つめなおす。

    • lacuoさん
      ルソーにジョン・ロックですか。古典ですね。現代の思想を知るために、古典に立ち戻る、ということはありますね。
      ルソーにジョン・ロックですか。古典ですね。現代の思想を知るために、古典に立ち戻る、ということはありますね。
      2021/11/12
    • nakaizawaさん
      70歳を過ぎてあと何冊本が読めるかという状況になってきました。年間150冊ぐらい読めていたのが、100冊を切る状態になってきました。本を読み...
      70歳を過ぎてあと何冊本が読めるかという状況になってきました。年間150冊ぐらい読めていたのが、100冊を切る状態になってきました。本を読み続けることができなくなってきました。
      若い時に読んでおくべき古典がいくつか積読のままなので少しでも減らそうと挑んでいるところです。
      2021/11/13
  • 例の『市民政府論』での「プロパティ」についてちょっとつっこんだ議論がある。「プロパティ」が何を指すかというのはやっぱり長い論争の歴史があるそうな。加藤先生の理解では、財産というよりは「固有もの」。でも加藤先生はそれを「固有権」みたいに言いかえるんだけど、私はモノと権利は違うと思うし、それは強調されるべきだと思うんだけどなあ。新書としてはかなり高度で文章も硬くて、専門外の学部生に読ませるのは無理。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/706099

  • ロックの生涯が分かりやすく書かれており、読みやすかった。

  • 入門書として読もうとしたが、そういう本ではなかった
    この本を読むと、ロック自身の必然性のようなもの、位置づけなどは見えてくるが、肝心のロックは何を言ってたのかはよくわからん
    翻訳でなく日本人の著書による本なのに、こんなに頭に入ってこないか?というくらい馴染まない文章だった

  • ロックと言えばアメリカ独立革命・名誉革命における「抵抗権」に対して理論的根拠を与えた、世界史・公民で習った。しかし、ロックの政治思想の背景にはキリスト教的思想があり(ここが、日本人の常識と異なっていると思う)、一個人があらがえきれない政治的運命(ホッブスに相通ずるものがある)の存在を認めている点も新鮮だった。

    しかし、本書全体がやや何回で半分も理解できなかった気がする。

  • プロローグ―実像をもとめて
    第1章 生涯
    第2章 思想世界の解読―方法の問題
    第3章 政治と宗教―「神の作品」の政治=寛容論
    第4章 生と知―「神の作品」の認識=道徳論
    エピローグ―ロックからの問い

    著者:加藤節(1944-、長野県、政治学)

  • ロックの思想を体系化しようとする著作。やはり、原著を読んだうえでないと、理解は難しい。幸い、主著のうち、2冊は著者の訳で同じ出版社から出ている。内容はともかく構成がまずい。特に、節までの区切りは良いとして、その下の小見出しのつけ方があまりうまくない。著者自身ではなく出版担当者が読みやすさのために振ったものと思われるが、小見出しごとに区切って読むと論の展開の邪魔になる。小見出しにとらわれずに、ノートに論点を整理しながら、訳本を傍らにおいて、再読したい。

  • 本館開架(新書) [Locke, John(1632-1704)]
    http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB26127405

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著者プロフィール

加藤節(かとう・たかし):1944年長野県生まれ。東京大学法学部卒業、同大学院博士後期課程修了。法学博士。政治哲学専攻。現在、成蹊大学名誉教授。著訳書に『近代政治哲学と宗教』、ロック『統治二論』など。

「2022年 『リヴァイアサン(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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