- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005000562
感想・レビュー・書評
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聖書に書かれてある内容をダイジェストにしたもの。
「聖書」は西洋の思想の基礎であり、歴史において、また現代社会においても多大な影響を持つ。
本書では、神が天地を創造してからイエスの処刑、復活までを簡単に説明している。主に中東からエジプトが舞台だが、厳しい環境で生きてきた人々の悲痛が聞こえてくるような感じがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2012.07.03読了)(2006.04.22購入)
【7月のテーマ・[キリスト教を読む]その①】
「ふしぎなキリスト教」を読んだついでに、キリスト教関連の本の積読分を少し減らそうと思います。
「この本は、天地創造に始まる『旧約聖書』とキリストの言行・生涯を綴った『新約聖書』から、有名なお話をとりあげ、物語風に楽しくまとめるとともに、歴史的背景も説明しています。」(本の表紙より)
旧約部分は、神話風だったり歴史風だったりしますが、新約に入ると天使が現れて、メルヘン風になってしまいます。
やはり、旧約聖書と新約聖書は、別物という感じです。
旧約聖書では、神と預言者という感じで、直接神と対峙している感じですが、新約聖書では、神と人間との間に天使が介在したり、悪魔が現れたりで、ちょっと違うようです。
結構、キリスト教関連の本は読んできたつもりだったのですが、知らなかった話も結構あったので、勉強になりました。
やはり聖書を一通り読まないといけないのでしょうか。多分1000頁とかありそうなんですが。
【目次】
はじめに
Ⅰ 天と地の創造
Ⅱ イスラエル民族のめざめ
Ⅲ 神の約束の土地をめざして
Ⅳ 王国の誕生とその滅亡
Ⅴ イエスの誕生
Ⅵ イエスの運動
Ⅶ 十字架への道
Ⅷ 終章―復活の証人たち
地図 旧約聖書時代の国々
聖書歴史年表
●ヨシュア記(64頁)
旧約聖書ヨシュア記は、イスラエルが、エリコの城砦を足がかりに、十二部族の連合軍を結成し、いかにして、神の約束の土地への侵入を達成したか、その詳細な記録、しかも戦勝の記録といってよいでしょう。そこには、ヨシュアが、徹底した焦土戦術によって滅ぼしたヨルダン川東西の国王の数が、詳細に列挙されています。
●士師の時代(68頁)
編年史家は、ヨシュアの死に続く次の時代を士師の時代と名づけています。士師とは、部族内部の軍事的指導者を指しますが、もともとは、人々に推されて十二部族の宗教連合を監視し、人びとに契約の履行をうながす特別の使命をおわされた人を呼んだのです。
●ヘロデ王(125頁)
ユダヤの王ヘロデ(在位、紀元前37-4)は、祭司長、律法学者などをよびあつめ、救い主誕生のうわさについて、調査を命じます。ヘロデがひきだしたこたえは、彼を恐怖のどん底に突きおとす、おそろしい預言の言葉でした。彼にかわって、王位をうかがうものが現れるというのです。
●バプテスマ(135頁)
原語は、ギリシア語で、「水に浸す」という意味の動詞「バプテイン」からつくられた言葉。水に体を浸し、洗うことをとおして、罪やけがれを清め、新しい生活をはじめること、そして信者の仲間入りをすることの二つが意味されています。
●イエスに従う(144頁)
イエスに従うということは、つぎの三つの条件をみたすことであった、というかのようにです。
一、故郷を捨てること。
一、すべての所有を捨て、無一物となること。
一、家族関係を断ち切ること。残酷な話ですが、父母兄弟はもちろん、ときには妻子さえも。
●イエスの奇跡(147頁)
ここにひろいあげたのは、イエスの奇跡の中でも、とくに病気なおしの物語ばかりです。このような話が、マタイ、マルコ、ルカの三つの福音書だけで115話もあるのです。
こうした物語の背景には古代ユダヤ社会が、特定の病気、たとえば、らい病やある種の精神的疾患や身体の障害にたいして、神の呪いというラベルを不当に貼り付けていた、という事実が隠されていたことを指摘しておきたいとおもいます。(文章改変)
☆関連図書(既読)
「創世記」旧約聖書、関根正雄訳、岩波文庫、1956.05.06
「出エジプト記」旧約聖書、関根正雄訳、岩波文庫、1969.01.16
「モーセ」浅野順一著、岩波新書、1977.12.20
「歴史としての聖書」ウェルネル・ケラー著・山本七平訳、山本書店、1958.11.10
「聖書の常識」山本七平著、講談社、1980.10.01
「聖書の世界」白川義員著、新潮社、1984.07.25
「死海のほとり」遠藤周作著、新潮社、1973.06.25
「イエスの生涯」遠藤周作著、新潮社、1973.10.15
「キリストの誕生」遠藤周作著、新潮社、1978.09.25
「サロメ」ワイルド著・福田恒存訳、岩波文庫、1959.01.05
「神の代理人」塩野七生著、中公文庫、1975.11.10
「ローマ帝国とキリスト教」弓削達著、河出文庫、1989.08.04
「科学者とキリスト教」渡辺正雄著、ブルー・バックス、1987.04.20
「ふしぎなキリスト教」橋爪大三郎・大沢真幸著、講談社現代新書、2011.05.20
(2012年7月4日・記) -
旧約聖書・新約聖書にどんなことが書いてあるのか、大まかに知ることができます。ただ、長い話を新書一冊にまとめてるので、端折ってあったり、細かい説明がなかったり、読みづらいです。特に旧約は。でも入門として、だいたいの流れがわかってよかったです。
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非情にわかりやすく、旧約聖書と新約聖書の要点を書き出したもの。少々、物足りなさを感じるものの、概略をなぞりたいのならもってこいのもの。旧約聖書においては、一応、一通りの系譜みたいなのが序盤はあって、それが途中から次第に崩れて民族意識が濃くなっていくのがわかる。なので、骨肉の争いから次第に、国家間の争いのようなものへと形態が変遷する。新約聖書の内容に関しては、一度キリスト教図像学とかいう講義できいていたので、ほぼおさらいといった具合。とはいえ、この聖書物語をなぞっていった限りでは、キリスト教における戒律などはむしろ後世的に発展していったのではないかと感じられる。つまり、イエスが語っているのはかなり根本思想みたいなもので、そういう意味では、釈尊に類似しているのかもしれない。
しかし、こうして見ると、マルクスは宗教とは不幸への抗議だと述べているわけなのだけれど、キリスト教においてはそれがびしっと当てはまる。とはいえ、他の宗教では一概にそうともいえないあたりは、やはり西洋史観が強いのだろう。著者は記されている内容が、実際に起こっていたとしてもおかしくはない、というスタンスなのが透けて見たけれど、個人的にはやはりかなり拡大解釈されていると感じる。しかし、治癒の奇跡がどれもかれも出鱈目だったとしたら、これほどまでにキリスト教は拡大したのかどうか?とはいえ、日本書紀やら古事記やらも出鱈目が多いときくし、なんともいえないところか……。 -
聖書のエッセンスを一夜漬けするにはこれしかない。ジュニア向けだが...いやジュニア向けだからこそ、大事なことが分かり易くかかれている。
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NDC分類: K193.
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[ 内容 ]
聖書は、キリスト教の教典であるばかりでなく、ヨーロッパ文化を理解するうえで欠かせない書物といえましょう。
この本は、天地創造にはじまる『旧約聖書』とキリストの言行・生涯を綴った『新約聖書』のなかから有名なお話をとりあげ、名言をちりばめながら物語風にまとめてあります。
人類の古典である聖書に親しむ手引き。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
宗教のない国の人間としては、いろいろ勉強になった。
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中学生の頃に読んだ…
内容をすっかり忘れてしまっていたので再び読んでみた。
旧約聖書と新約聖書の概要をサラーっとお勉強できました。