座礁 巨大銀行が震えた日

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022500373

感想・レビュー・書評

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  • ☆会社は社会のものがテーマ。。
    銀行小説。著者は第一勧業銀行広報部次長だった。

  • まあまあかな

  • 銀行に根付いた、総会屋事件。作者がその銀行の広報部次長として、担当したので、リアルに描き切れてると思う。過去の銀行には、似たり寄ったりの融資が沢山あった。大蔵省が無くなり、金融庁として、再出発したように、銀行も吸収合併などを繰り返し、コンプライアンスを遵守し健全に再建したことであろう。

  • 江上剛の小説の中ではだんとつにおもしろい。
    心理描写にややつたなさがあるか。

  • 作家の中には、前職の経歴があったからこそ書けたという作品がありますが、
    この『座礁』もまた江上氏の前職・第一勧業銀行行員時代に経験された
    総会屋利益供与事件という強烈な体験がなければ生みだされなかったでしょう。
    特に東京地検の強制捜査の描写は、
    その渦中で収拾に奔走していた者しか知ることができない臨場感や
    緊迫感を伴って実にリアルに描かれています。

    フィクションという形をとっていますが、江上氏自身もインタビューで
    「1997年の第一勧銀の総会屋利益供与事件のドキュメンタリー」と話しているように、
    総会屋に長きに渡って数十億円という不正融資を続けた銀行の暗部と、
    戦後最大と言われた都市銀行への地検の強制捜査が入るまでが、
    一般庶民の私たちにも分かりやすいように描かれていて、読み応え十分です。

    それにしても銀行の不正融資(不祥事)は、まるで子どもが親の財布からお金を盗んで、
    いじめっ子に与え続けたように、実に子供じみたことから端を発していてあきれてしまいます。
    不祥事の連鎖を断ち切るための指南書的な小説ともいえます。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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