終わりよければすべてよし: ある人生の記録

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022575746

作品紹介・あらすじ

日本を離れ、英国に渡って30年、著者の学問と日本観はどのように変貌していったか。

感想・レビュー・書評

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  • 尊敬する学者の本なので購入しました。その意味で評価の上方バイアスがかかっていることはご容赦ください。
    本書は著者の自伝の最終章を飾る部分で、イギリス時代の生活を中心に描かれ、さらに最後の方には著者の哲学が記載されている。LSEの黄金時代を形成しているハイエクやヒックスとの交流や、ロビンソンとのやりとりなど著名な経済学者の様々な側面が見られて面白い。
    個人的には著者の経済学に対する取り組み姿勢に大いに感銘を受けた。本書で何度も登場する「交響楽的経済学」である。経済学を狭い学会だけのものではなく、広く社会に貢献するための俯瞰的総合的学問として、しかもディシプリンが通ったものとして完成させたいという、なんとも欲張りな願望であるが、近年の経済学者の中でここまで大物感を感じさせる人はなかなかいないのではないか。最近マスコミの露出度が高くなり専門外の分野でもそれらしいコメントをしている経済学者?達は、森嶋氏が嫌うタイプのディシプリンがない「ディレッタント」である。
    経済学を多少でもかじった人の方が読みやすいが、そうでなくても色々と共感できる部分があるでしょう。

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