フジ三太郎名場面 14

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022609045

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  •  昨年、朝日新聞は創刊130周年だという。ということで、拡販営業マンが、これまでも何回か購読していた我が家に営業。「ノルマがかかってるんです」と泣きつかれる。ソフトバンク時代、こてこての営業マンだった私は、泣きの営業には弱い。

     ということで、現在は朝日新聞もとっている。

     朝日がなんといっても凄いのは、いわゆる4コマ漫画である。私が学生時代から社会人になってからも、朝日の4コマ漫画「フジ三太郎」を毎回楽しみにしていた。

     一体、4コマ漫画というものは、作者のエスプリというものが如実に出るものではないだろうか。一コマ漫画、二コマ漫画というものもなかなかだが、こちらになると、むしろ読み手の知性の方が試されてしまうので、万人受けという訳にはいかない。でも、私は好きだけどね。

     4コマ漫画は、ストーリーもきちんとしていなければいけないし、起承転結がはっきりしているか否か、特に「結」の落ち方が全てである。もちろん、ものによっては、読み手の訓練も必要なこともあろう。

     そんな中、朝日の4コマ漫画は、極めて秀逸なものであった。「フジ三太郎」なんて、時として、ちょっとエッチであり、サラリーマンの明るい悲哀を感じさせたり、身につまされたり・・・。私は、今でも思い出すものがいくつもある。そのうちのいくつを私の頭の中で膨らませて、ひねって、スピーチに使ったこともある。誰も気付いていないだろうが・・。

     その「フジ三太郎」の後を受けたのが、「がんばれタブチくん」で有名な、いしいひさいち作による「となりの山田くん(現在は、「ののちゃん」に改題)」。

     当初、私は、いしいひさいちが新聞の、しかも朝刊の漫画で大丈夫かいな、と要らぬ心配をした。大丈夫、さすがプロだ。ちょっと、毒を抜いて、毎回楽しい漫画。

     ところが、昨年末から、朝日新聞をとりだして、そのいしいひさいちの4コマ漫画「ののちゃん」がない。しばらくすると、筆者、病気療養中につき休載ということが分かるようになる。

     朝日新聞の投稿欄にも、いしい氏の早期復帰を願うものが何回か掲載されている。中には、再開まで、これまでのものを再掲するよう提案する投稿まである。私も、全く同感である。

     いしいひさいちの4コマ漫画もないことだし、やっぱ、今月で朝日新聞はやめる。

     余談だが、先にあげた「フジ三太郎」の前に、朝日新聞に連載されていた漫画は、新聞4コマ漫画界の長嶋茂雄であり、双葉山である、「サザエさん」である。

     やっぱ、「朝日」は凄いわ。ちょっと知的な連中は、皆、朝日コンプレックスに押しつぶされるはずやわ。

     でも、今月でやめるけどね。

  • (2010-01-30)

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