吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022620552

作品紹介・あらすじ

「厳しすぎ!」という人と、「大好き! 役立ちました!」という人がはっきり分かれた珍しい本です。あなたはどちらでしょう?                           吉本ばなな著者は若くして世の注目を集めたことで、仕事上多くの人と関わり、辛酸も舐めてきた。一方で、友人とのつきあいを大切にし、子育てをし、両親を看取り、50代に入った。10代から60代までの友だちの悩みに、著者ならではの人生体験の厚みで答える好著。・仲のいい友だちが結婚したり好きな仕事をしていると妬んでしまう。・学校でのうわべのつきあい疲れている。本当の友だちを作るには?・職場とプライベートの友だちづきあいの違いは?・ママ友とはどのように付き合えばよい?・子どもの友だち問題にどう介入する?・友人からお金を貸して欲しいと言われたら?・病気になった友だちにどう声をかける?・元カレと友だちになれますか?……などなど、いくつになっても付きまとう「友だち問題」に、具体的な処方箋がいっぱい!

感想・レビュー・書評

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  • 厳しいとは思わないけれど、役に立ったとも思わない。一般的な年配者の意見という感じ…
    前書きで〝宇宙人〟みたいに思えるかもと書かれていたけれど、普通の5-60代の方の意見と変わりないのでは?自分語りが多いのも、その年代の方ならではでしょうか。

    時代錯誤まではいかなくとも、古いなぁと思った…

  • 前回読んだ時は、当時の年齢のせいか、仕事とパートナーシップみたいな所に目が行ったのですが、今回読み返して、ご病気で亡くなられた方の箇所が1番心に残りました。

    育つうえで、厳しい環境があって、本当は(時間もかかること、むつかしいことだけれど)ゆるむ方向を大切に出来たらよかった。
    でもどうしても、厳しい環境で、ぐっと力を入れて生き延びるためにがんばって、なんとかする感じのまま、厳しい環境に身を置く繰り返しのまま、なかなかゆるむ事が難しかった。
    そんな事が書かれてあって、あえて厳しい所に行ってしまうくせや、ゆるんでいくことについて、考えるきっかけになりました。

    はっとする事が多く、また折にふれて読み返してみたいです。

  • 「友だち」はいらないけれど「仲間」は大切、という言葉があった。私の中では、特に話がある訳じゃないけど顔が見たくて連絡しちゃう人は友だち。それ以外は自分の中ではクラスメイトで括っていたけれど枠はもっと外にもあった。本書の中では私の中での友だちは仲間であるようだった。これまでのコミュニティの中で、ただ楽しげに一緒にいるだけの友だちが私にも沢山居たし、今も居る。みないい人たちだったからその時間を後悔はしていないけれど、思い返してみれば心休まらない日々だった。この本の中に「いつも隣にいて価値観もピッタリという存在がいるとしたら、それは自分自身だけ。」という言葉がとても胸に響いた。自分と仲良くなっていれば、基本的に人間は大丈夫と背中を押してもらったような心地よさを覚えた。無理な友達作りはしなくとも、常に心を開いていろんな人と接していれば空いたところに新しいものが入ってくると私も考えることが出来たのでほんの少し生きやすくなった。私の趣味はいくらかマイナー自分の激しさを隠しながら趣味の世界を生きている変わった人達を見つけ出すのはとても大変だけれど、本当に出会ってよかったと思う。人生が終わるころにはバリエーションが豊かな人間関係が構築されていればいいなと漠然と思う。
    本書に登場する〝友だちカウンセリング〟の重要さをいまはよく分かっていない。しかし、本当にちょっとした時、その人の癖が垣間見えた時に「もうそんなこだわり、はずしていいんじゃない?」と自然に言ってあげられることは、カウンセラーではく身近な友だちだからこそできることなので、私だからこそできる自然な接し方で言葉をかけていってあげていきたいと思った。

  • 吉本ばななは下町育ちの自分がすごく好きなんだと感じた。
    紹介には「厳しい」とあったが、どちらかというとちょっと偉そうだなと思う回答もちらほら。

    それとは別に、なるほどと思った点。
    ・問題は分ける。複数の問題をひとつであると勘違いしない。やりがちだが、気をつけないと。
    ・恋人から夫婦になるときにはお金が関係する。言われてみればそうだが、財布がひとつになるということは経済を共にすることで、単に籍を入れる以上の経済的な関係になることだった。

  • 姉が貸してくれた本。
    姉には深く刺さったようでおもしろかった!と言っていたけど、私には厳しすぎたかなぁ。読み手によって受け取り方がバラバラ、とは書かれていたけどその通りでした。

    「そういうのは友達とは言わない」と言われてしまうとわたしには一人も友達がいないのかもしれない…とズーンとしてしまった。友達、仲間、と区切らずにもっとゆるく生きていきたいかな。

  • 凄く深い本だった。切り離して考えるって素敵だ。

  • 読みたいところ、読む気にならないところ両方あった。詩みたいにその時々の状況によって響く言葉とか悩みが違うのだろうって思った。悩みができたら読み返そう。

  • 吉本ばななさんが一つ一つの質問に真摯に向き合っていて、どの回答もそれぞれとてもスッと心にしみ込んできました。

  • 読者の悩みに答える形をとりながら、ばななさんが大切な友人との思い出を語っているのが印象的な本でした。とても大切なご友人がいたんですね。あとがきに感動しました。

  • 旅のお供として。吉本ばななのエッセイって初めて読んだかも。つーか、吉本ばなな自体、超久々に読んだわ。題名のとおり、友達に関する相談に答えるという形。これをエッセイとは言わないのかもしれんな。あとがきによると厳しすぎて全部読めない、という人もいたそうだ。全然そうは思わなかったな。私も率直に生きたいと思ってはいるけど、やっぱ難しい。でも他人からは比較的正直にものを言う人として見られていると思う。あと、結婚について、経済をともにすることであるというのが強調されてて、なるほど、と思った。やっぱ金が絡むといろいろあるよね。私もあのお金が返ってくるとは思えないし。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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