- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022630759
作品紹介・あらすじ
【歴史地理/日本歴史】天平の至宝、興福寺阿修羅像等は2009年に九州国立博物館でX線CTスキャナで撮影された。3面の下に別な顔があった、正面で合掌していたなど、驚くべき発見があった。9年に及ぶ画像解析の成果を所蔵者、保存科学、美術史、彫刻家、木材学の専門家が明かす。
感想・レビュー・書評
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阿修羅像の好きな女性のことを「アシュラー」と言うそうです。
興福寺の阿修羅像は少年のような顔つき、6臂の手の形など魅力的なところがいっぱいで好きな人は多いと思います。
そんな阿修羅像について、最近の調査でわかったことをまとめたのがこの本です。
まず阿修羅像をX線CTスキャンで断面を明らかにしていきます。これを「健康診断」と表現しており、いい状態を保つには人間も仏像もと同じなんだということがわかって親近感がわきました。
そのCT画像を元に、仏師の方が復元していきます。制作しながら使用する木材や作り方を解明していく様子は長年の仏像制作・修理のノウハウが成せる技が光っていて、ただただすごいと感動しました。
最後まで読んで、文化財の調査は科学の技術だけでなく、様々な学問の目線から調査することで未来に受け継ぐ大事な役割を担っていることがよくわかりました。
しかしこれだけの技術でも解明されていない謎もあるので、今後の技術の発展で明らかになるのを楽しみにしたいです。
図書館スタッフ(学園前):うに
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帝塚山大学図書館OPAC
http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2110033399 -
4~5年前に初めて阿修羅像を興福寺で見て、そのあまりにも神秘的なイケメンぶりに一目惚れして機会があったら専門書を読みたいと思っていた。
今回図書館で借りることが出来たので読破。
てっきり一本彫りかと考えてたのだけど実際の製作方法はそれとは違ってかなり意外。
兎にも角にもまた阿修羅像に逢いたくなった。