- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022641342
感想・レビュー・書評
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千日前通りの古本屋で血迷って手にした全巻セット。その中に「おまけ1冊」という扱いで含まれていたこの本、次に何を読もうかと一瞬迷ったのでこれにしてみた。起こった出来事は昨年「司馬遼太郎の世界」という書籍を読んだ時と同じで、収録されていたのはこの世を後にした彼を懐かしむ数々の追悼文、追悼対談、追悼インタビューであり、それゆえにまたぐぐっと彼の存在が身近に感じられることとなった。
思えば前述の本のレビューを書いているのが昨年の5月。それから約60冊近く彼の世界に耽ることになった。本シリーズも約40冊を残すが、どうやら今回も同じ方向へ向かうようだがそれでいて彼の距離感は昨年とは全く異なっている。自分の内面に起こった成長を感じるなんていうのは20代も過ぎた頃からはとんとご無沙汰だ。今回はそうしたものを感じることができる。全くもって嬉しい自分の中での変化である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
司馬遼太郎が逝去した年に刊行された、彼にかかわる人たちによる寄稿文や座談会などを集めた一冊。
沢山の人(作家以外の人も含め)からなるものなので、文の面白さは人に寄りますが
昭和を代表する歴史小説家である司馬遼太郎の人となりを本人による小説・紀行文・講義などからではなく、近くにいた人たちによって語られていくことでより深く感じられる貴重な一冊かな、と。
亡くなってすぐに書かれたのもありますが、前半の様々な人からの「司馬さんと私」というタイトルでの思い出話は、彼の偉大さや関わる人を愛し愛されてきたその気持ちの交流がグッときました。
文章のみならず、人とのかかわりにおいても沢山のものを受け入れ、沢山のものを与えてきた司馬遼太郎という人を改めて尊敬するとともに、生前関わってきて生の話を聞けた人たちが羨ましい。
また司馬遼太郎の本、読み返そう。 -
みどり夫人「司馬遼太郎はいつもいつも、この国の行く末を案じておりました」
第三者の視点から司馬さんを感じることができる一冊です。