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- Amazon.co.jp ・本 (638ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022643643
感想・レビュー・書評
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シリーズ最終巻。
壇ノ浦の戦いに意外な結末を付け加えている点にかんしては、やはりかなりの無理を押し通したという印象はいなめません。平家一門の血筋を後世につなごうとする「血」の論理を男性のものではなく女性のものとしてえがいたのは著者の大きな挑戦だったのかもしれませんが、時子が「母」あるいは「家族」のような、ある意味ではわかりやすい感情と対立する側面をもつ抽象的な「血筋」の論理に執着するようになった理由がさだかでないのも、落ち着きの悪さを生じさせている原因なのではないかという気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
栄華を誇った平家一門も義仲・行家ら源氏の軍勢に圧倒され、幼き安徳帝を頂いて、遂に西国へと都落ちする。一ノ谷、屋島の激戦の果てに壮絶な死を遂げる男たち、幼き天皇や親王らを命をかけて守る女たち、そして、西海・壇ノ浦へと消えゆくもの、都へ連れ戻されながらも平家一門の血を受け継ごうとするものなど、諸行無常の響きが全編を貫く著者畢生の超大作、いよいよ全巻完結!
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