- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022648440
作品紹介・あらすじ
【文学/日本文学小説】昭和5年、帝都東京──。大衆文化は爛熟し、華族の醜聞が世間をにぎわせていた時代。宮内省「宗秩寮」幹部・御園尾男爵に飼われている藤巻虎弥太は、若き伯爵・石蕗春衝の素行調査を行うため屋敷に潜入するが、やがて「連続華族殺し」に巻き込まれていく。
感想・レビュー・書評
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2020/04/13 読了。
図書館から。 -
華族がいる時代、世間を騒がせていたのは
高貴な彼らの醜聞。
そのうちのひとつ、を解決するために放たれた密偵が
主人公というわけですが、普段は料理人。
しかも勤めにいけと言われた先には、もうライバルが。
彼女の呟きに、まさかするように仕向けた? と
思ったのですが、最後まで読むと違うような?
いやでももしかしたら??
もぐりこんだ先の若様のお家問題よりも
銃の届け先での犯人の方が、気になりました。
一体誰が? というのもありましたが、
一体どうやってそれを? というのも。
こちらも最後の最後で分かるのですが、まさかの犯人。
殺されてしまった旦那様に関しては
自業自得、で終わるかと。 -
なんだか所々うまく理解できない箇所がありましたが、華族の時代がわかりやすく描かれていました。
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不良華族の醜聞が世間を騒がせている昭和五年、若き次期当主で中国の文化と美食を愛する春衡と彼を監視する虎弥太と猟奇的連続殺人。密な描写や密偵さは上手く受け取れなかったものの時代と空気の独特さ然り気無さを何となく楽しんだ。重くなさそうな中国料理も美味しそう。繋がりは判然としないまま真相にも引き込まれた。
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タイトルと表紙絵から「もしかして好みかも」と思い手に取ったら、やっぱりアタリ、好みだったので嬉しい。正体不明の人物とか気になる部分も残されているので続きがあると期待してます。雇い主の男爵は美丈夫設定ですが、いい人らしくないので今のところ気に入らないな。ひらひら若様と密偵でコンビを組んだら良いのにな(笑)