アメリカの大学の裏側 「世界最高水準」は危機にあるのか? (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2017年1月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022737038
作品紹介・あらすじ
【社会科学/教育】管理職が手にする報酬5億円! 中退率50パーセント! アメリカの大学改革をまねし続ける日本の教育界はこの実態を知っているのか? 巨大格差を「再生産」する驚愕の実態を在米20年以上の現役大学教員が徹底リポート。竹内洋氏との初の親子共著。
感想・レビュー・書評
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著者:アキ・ロバーツ
著者:竹内 洋
【メモ】
https://uwm.edu/sociology/people/roberts-aki/
【書誌情報+紹介文!】
ISBN:9784022737038
定価:886円(税込)
発売日:2017年1月13日
新書判 並製 280ページ 新書603
日本の大学改革がアメリカを「お手本」にして、本当にいいのか? 現役アメリカ大学教授による渾身のリポート! そこから考察した「日本の大学論」も収録。すべての大学関係者、受験・留学希望者、保護者必読!
[主な内容]
・超名門大学が「階級格差」を再生産!
・世界一高い授業料、学生ローンは100兆円超え!
・過酷な教員終身雇用(テニュア)審査
・大学に居座る「枯れ木」教授
・学生の成績はインフレ状態
・コロンビア大学長の報酬は年4億6千万円!
・大学スポーツのコーチ年俸7億円!?
・実用主義vs文系リベラル・アーツ
・大学を冷遇する反知性主義の政治家たち
【簡易目次】
第1章 ランキングからみるアメリカの大学
第2章 「テニュア制度」(終身雇用制)のメリット・デメリット
第3章 庶民には手の届かないアメリカの大学
第4章 アメリカの大学受験の勝者はだれ?
著者:アキ・ロバーツ
著者:竹内 洋
地図制作:鳥元真生
【目次】
はじめに(アキ・ロバーツ) [003-008]
参考文献
目次 [009-015]
全米地図 [016-017]
第1章 ランキングからみるアメリカの大学
世界大学ランキングで有利なアメリカ?
大学ランキングを「攻略」せよ
ランキングを上げて「2億円の慰労金」
アメリカの学部生にとっての「名門」大学とは
大学教授に好まれる大学とカーネギー分類法
R1は名門大学の証?
R1とR2の格差
四年制大学に進学しない事情
営利大学での学位は「キワモノ」扱い?
参考文献 053
第2章 「テニュア制度」(終身雇用制)のメリット・デメリット
終身雇用を約束される大学教授
消えていくテニュア付教授
名門大学卒でないとテニュアは無理か
テニュア・トラックになる裏道
ギャンブルのような配偶者雇用
テニュア審査合格への道
美人はテニュアに有利?
「枯れ木」教授
若い研究者の芽を摘む
テニュアに落ちたら
テニュア・トラックは女には向かない職業か
テニュア制度の終焉?
参考文献 101
第3章 庶民には手の届かないアメリカの大学
世界一高い授業料
授業料高騰の原因
州に見捨てられた州立大学
庶民はハーバードにタダで行ける?
大学スポーツは大学財政の救世主なのか
每日ロブスターとステーキ
破産し始めた大学
授業料ディスカウントのしくみ
学生ローン地獄
参考文献 144
第4章 アメリカの大学受験の勝者はだれ?
トランプの娘も? 名門大学で優先されるレガシー
レガシー優先入学の歴史的背景
人種間による格差とアファーマティブ・アクション
過小マッチングと貧困層の学生
出身階層よりも人種を優先
「控えめな文化」の弊害
「きしむ車輪は油をさしてもらえる」
参考文献 186
第5章 大学の価値って何?
成績インフレ
大学を支配するミレニアルズ
高い授業料の経済的見返り
長生きする大卒者
大学キャンパスでの性的被害
文系学部の廃止?
28歳までに平均6回転職
参考文献 221
第6章 アメリカを「鏡」に日本の大学を考える[竹内洋]
ヴォーゲルの診断
「3日やったらやめられない」
学生ローンの借り入れ総額1兆ドル
ミレニアル世代と「リゾート・ホテル化」する大学
配偶者雇用 240
アカデミック・カップルの救済
AO・多面・総合入試 241
面接試験と階級・身分集団
身分・階級・学歴
AO・多面・総合入試はすばらしいか?
大学スポーツ 249
GDP600兆円に寄与?
超名門大学アシスタント・プロフェッサーの御利益
任期制教員を隠れ蓑にする大学「正教員」たち
「枯れ木」教授問題 256
大学教員の「世代間研究業績」格差
年長世代の支配とサバイバル戦略
「紀要」貧乏と「紀要」小金持ち
大学の価値と文系の危機 264
「私の履歴書」が映し出すもの
大学政策をやる攻防
「『人文社会系軽視』は誤解」の不穏
あとがき(2016年11月25日 竹内洋) [273-275]
著者紹介 [276] -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685399 -
この本を読むと日本と同じくアメリカの大学にも様々な問題があることがわかる。大学問題として比較事例としてもよく挙がる。この本を読むとアメリカの後追いすることが正しい姿なのか、一考させられることであろう。
【OPAC】
https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB22822467?hit=32&caller=xc-search -
アメリカの大学・教員・学生の実態・生態が、飾ることなく、身も蓋もなく、明け透けに語られている。いかにも社会学者の親子の手になるもの、という感じ。日本の今後の高等教育を考えるにあたって、様々な点で考える具体的な材料を提供してくれている。
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この本で知ったこと。
アメリカからカナダへ留学する例が多いということ。
冷静に考えればアメリカよりカナダへ留学した方がいいよね。 -
米国の大学について実情を網羅しているのは貴重。ただ米国の大学に属していた者でも読み進めにくいところがあって斜め読みになりがち。
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米国の大学について、その内側からの視点も含めて解説。テニュアやランキング、学費高騰などの背景も分かりやすい。終盤の日本の大学との比較も興味深い。
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2017.01.15 偶然、Amazonで見つける。,