- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022737984
作品紹介・あらすじ
【社会科学/社会】日本の空き家・空きビルは、質・量ともに、世界最高の空間資源。この貴重な資源(ストック)を、われわれはどう活用していけばいいのか? 全国各地の八つの事例などを通して、人口減少社会の中に希望を見出す未来志向の方策を提示する。
感想・レビュー・書評
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365.3||Ma
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レポートのために読み始めたけど、結構面白かった。
空き家の可能性を知った。空き家を空間資源と捉え、新たな価値を生み出していく創造性に感動したし、新築の建物を建てるよりも面白みを感じた。 -
著者:松村秀一
経歴:東大教授、建築系の人
第一章 空き家で遊ぶ
第二章 小さな物語でまちを変える
第三章 遊びがまちを変える
・和歌山リノベ
・徳島県神谷町国際交流
・東京CETエリア(R不動産)
・長野県門前町
・福岡リノベミュージアム
・岡山市問屋街
・小松市野田町 廃寺を福祉施設へ
・座間市 団地
第四章
ニッポンの切り拓くフロンティア -
「日本の街並みはごちゃごちゃだから、規制をかけてパリの街並みのように美しく生まれ変えるべき」
に、という説が一時あちこちでみられました。
そんなムダなことってできるのかな、と思ったのもつかのま、あっという間に日本の空き家問題は、現実になりました。
住宅だけでなく、古い旅館が壊せないまま廃墟になり、周囲の景観までみすぼらしくしてしまうなど、実害がたくさんでています。
でも、壊せない。
維持するのは無理だけど、壊すお金すら出せない。
「当面」はそのままにしておけてしまう猶予があること、いろんな条件が、「壊せない」の方向にふられています。
街を再生するには、個々の家、個々の建物にあたらしい物語が始まる必要があり、その物語が集まってきたとき、新たな大きな物語が始まる関係が、この本でとてもよくわかります。
開きスペースを時間単位でレンタルさせるやり方もひとつですが、そこに「新たな物語」を造っていくほうが、建物は長持ちする気がします。
ある物を上手に使うのは、日本人が得意なことなはず。
あたらしい知恵が、空き家から現実かされることを期待してしまいます。 -
2019.03.31 面白いが事例は全部知っていた。でも、遊びというワードや、小さな物語という捉え方は面白い。