寂聴 九十七歳の遺言 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022950444

感想・レビュー・書評

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  • p.2024/2/12

  • 死生観について。切に生きる、忘己利他

  • 瀬戸内寂聴が97歳になった2019年刊行。平成の天皇(現在の上皇)が皇太子(現在の天皇)に譲位され、元号が平成から令和になった年。
    その年からまだ4年しか過ぎていないのが、今では信じられないほど。もちろん、コロナ禍になる前。
    「愛」についての瀬戸内の思い。生涯の信念であった「生きることは愛すること」という思いは、令和の時代を生きる若い人たちにも受け継がれていってほしいと思う。

  • 心残りが全くないと言い切る彼女が、唯一あるという後悔、その言葉を読む事ができたことが救われた。

    ー「お母さん、行かないで」といえない三歳の娘を残して家を飛び出したことー

    その娘とは今では仲良くしているけれど、抵抗できない小さな我が子の心を深く傷つけた後悔が九十七才になっても彼女の心を痛めた。
    有名になって数々の講演などもしていた彼女だが、捨てた娘のことをどう思っていたのが知りたかった。
    後悔していてくれてよかった、心を痛めてくれていてよかった。
    寂聴さんが、『母』で在ってくれてよかった。

  • 考えが新しくて、常に若々しい理由が分かった。
    パターンとして素敵だなって思った

  • 瀬戸内寂聴さんが永眠される1年半前、京都「寂聴庵」で朝日新聞社の単独インタビュ-に応えた「九十七歳の遺言集」 ▷「自分は不幸だ」と思って笑顔を忘れた時に、不幸が倍になります。だからなるべく笑顔で楽しいことを考えて下さい。不幸が逃げて幸せなことがくっ付いてきます ▷世の中は矛盾や理不尽だらけです。死を思い煩うことはやめて、その与えられ生涯の一刻一刻を大切にして、実りある生き方をするように ▷皆さん、私が死んでもどうか悲しまないで。私はこの命の限り、愛し、書き、祈ったのだから、喜んで死んでいきましょう。

  • 瀬戸内寂聴さんに対して色んな見方をする方もいらっしゃると思いますが、自分の人生を真っ直ぐに生きた方だなと感じました。
    特に愛情に関する記述が多く、賛否両論あるコメントもあるかも知れませんが総じて素敵な考え方だと感じました。
    見返りのない愛情、優しさに溢れた方だったんだと思います。
    自分も周りの人も愛することの大切さを教えてくれました。

  • この本を読み始めた時、色々と辛くて悲しい時でした。この本を読んで、すーっと苦しみから解き放たれたように思います。
    これからも立ち止まった時に何度も繰り返し読みたいと思います。

  •  何かの本で、時々、いつも読まない人の本を読むことが脳の活性化に良いと目にし、この本を手にしました。瀬戸内寂聴さん、初読みです。「寂聴九十七歳の遺言」、2019.11発行。確かに、読んでみて、その内容は新鮮に感じました。生き方自体は、変わらず、あまり好きではありませんが。

  • 今日届いてサラッと読んだ。
    忘己利他モウコリタ

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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