- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022950666
感想・レビュー・書評
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10代の頃に読んでたら、人生違ってたと思う。
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タコに知性はあるか?
知性が何かによるが、条件付け反射訓練はできるらしい。
目も人間のもの同等に発達していて、色の識別はできないが形、濃淡、同種のタコの個体識別もできるし、何なら道具も使える。
物の識別には視覚に加え、腕の触覚も大きな役割を持つ。
周囲や状況に応じて体型や色を瞬時に変化させるが、感情の発露かもしれないと著者はいう。
読み始めは新たな知識に驚いたが、太古から続く、海中で個体で過ごすことが多い種となれば、本書に書かれたような能力は持っていて当然のようにも思えてくる。
文中の比喩や体験談は本署を親しみやすくしてはいるが、ややずれている感がなくはない。
本書中の図は非常にわかりやすいが、口絵の写真は判別が難しいものもある。海の忍者たる所以か。
姿の似たイカとは同じ軟体動物門頭足綱鞘形亜綱に属するが、共通の先祖は貝まで遡るらしい。
イカもそこそこ賢そうだ。 -
タコに関する研究の一端が知れる本。よく食べている生き物だが、意外に知られていない生態や、性格なども学ぶことが出来る。
視覚と、腕の吸盤が優れた器官能力を担っていることや、鏡を使用して鏡像自己認知能力を確かめたり、果てはMDMAなどを投与されたりと、研究の惨たらしさも感じながらも、そういうことも普段何気なく生きている自分たちも享受しなければならないのであろう。
さらに研究にはよくよく学生の名前を挙げていることからも、一縄筋には行かないことや、一人ではなかなか辿り着けないものなのであることも思わされる。
これからも著書には研究を続けて日本のタコ第一人者になって欲しいものである。 -
琉球大学理学部海洋自然科学科(専門は、動物行動学;水産増殖学;頭足類学)教授の、池田譲による新書。要はタコやイカに魅せられた著者が、「タコって頭いいな…」と感じたエピソードを多数紹介している本なのでそれが面白いのだが、同時に研究室の様子や研究の進め方、温度感などのようなものも描いており、この点動物行動学を目指す学生などにもとても興味深そうである。
タコが見まね学習をするという実験の紹介などに特に興味を惹かれた。生物学的に「学習」とは、経験的に行動が変わり、しかもそれが長く継続するもののこと」との定義が紹介されておりこの話の前提となるのだが、この前提自体に言い得て妙と思わされた。また、見まね学習以外にも生物学的には、「条件付け」や「馴化」などの学習の種類があり、こういった学習の事例を見るごとに、ヒト自身も生物として持っている性質と共通性が多く、同じ生物なんだなと共通点を見出してタコに親近感が湧いてしまう。
そのほか、タコやイカが鏡で自己を認識しているのではないかとの研究など、人間が特別ではない部分を知ることができるのも面白かった。 -
日本人にとっては食卓でおなじみのタコについての本
タコの不思議さを堪能できた 特にその学習能力の高さと生涯の短さ(1〜2年程度)に驚いた 冗談抜きで何らかの目的で作られた生物にすら感じられた -
484-I
閲覧新書 -
<閲覧スタッフより>
タコ好きな友だちに語られているような読みやすさ。
タコに社会性が?他人(他タコ)の子どもも世話する強い母性。怒るタコ、かわいい!?
読めば読むほどドラマチックなタコから目が離せない。
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所在記号:484.7||イケ
資料番号:10253644
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タコのことは知らない事ばかりで、非常に楽しく読めた.著名が研究室で学生に指導することを楽しんでいる様子があちこちに出てきて、小生の学生時代の卒論実験を思い出した.タコに知性があり、社会性もあることも意外だったが、いろんな面で研究されている実態も知ることができた.