ねこの小児科医ローベルト

著者 :
  • 偕成社
4.22
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本棚登録 : 214
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (72ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033137704

作品紹介・あらすじ

よなかに、ぐあいがわるくなった子どものところにきてくれるおいしゃさん、それがねこのローベルト先生です。こんやは、どんな家にいくのでしょうか? 

寡作ながら、読者に強い印象を残す作家 木地雅映子と、独特の世界観と絵で人気の漫画家 五十嵐大介による、あたたかでやさしい作品です。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもが小さかった時には毎年悩まされていた、ノロウイルス、ロタウイルス。家族も必ずうつされた。懐かしいと同時に、辛かったなぁと思い出す。
    あの頃、ローベルト先生がいてくれたらなぁと思う。小さな子を持つ親には本当に小児科の先生というのは頼もしく、ありがたい存在だ。
    本の感じから、小学生くらいから幼稚園のお子さんまで、読んでもいいと思うが、ぜひ大人の人にも読んでもらいたい作品。

  • メアリー・ポピンズの猫版のような。夢のあるステキなお話。

  • 緊急事態ではあるけど、子どもを育てている人にはけっこう体験のある吐き下しの風邪。しかもたいてい夜中に起こる。
    そこにこんなお医者さんがかけつけてくれたらいいなあ。

    その「よくある」病気が、まずしく、生活の設備も医療器具も伴わない国で起これば死に直結しかねないことまで書かれていて、短いけれども広がりのある作品だった。

    そして五十嵐大介さんの絵! お医者さんフォルムのローベルトもねこフォルムのローベルともどちらもすごく「らしく」て、すてき。ねこフォルムでありながらユキちゃんと目で会話している絵もいいなあ。

  • 夜中に弟が下痢嘔吐。看病する家族が電話帳で見つけたたった一軒の夜間緊急医の電話番号。電話をして家に駆け付けてくれたのは・・猫!?

    五十嵐大輔氏の絵が好きで借りたが、おはなしが素敵!ローベルト先生が素敵!医師が監修した本でありローベルト先生の話に説得力がある。そして何よりねこ可愛い!!
    私も娘たちもこの本が気に入り、何度も読んだ。

    ・「ただの風邪」でも、国によっては清潔な着替えや綺麗な水、薬がなく命が助からないことがある。
    「せかいに、こわくないびょうきなんて、ひとつもありません。ただのかぜでさえ、まずしさや、いそがしさや、いろんなものとむすびついてしまうと、とたんにおそろしいかいぶつのようになって、子どものいのちをうばっていくのです・・。」

    ・姉のユキちゃんの優しい声をかけるローベルト先生。ねこに看病されてふらふらになりながらもおもしろがっている弟の気持ちをそのまま受け入れ「そうだよ、ねこだよ。猫の松田ローベルト先生だ。」と自己紹介する先生。あたたかくて素敵。私も人と接する時はこんなふうに、落ち着いていて、温かい。クールで熱い。相手をへのおもいやりや、相手の気持ちに寄り添う人でいたい。

    ・ファンタジーとしてもよくできている。ロタウイルスの看病について具体的に書かれているので、ついこれのいろんな怪我や病気編を読みたいと思ってしまうが、そうなるとこの不思議なファンタジーが知識系の本になってしまう。

    子どもから大人までおすすめ。自分で読むなら小学校中学年より。

  • 中学年向けのファンタジー児童文学。私はこういう作品好きだな。小学生だったらすごくわくわくしただろうなと思う。

  • ある夜中、突然弟の具合が悪くなった。すぐに往診に来てくれたお医者さんは、なんと白黒ブチの猫だった!
    猫医者ローベルトは腕もいいし、人柄(猫柄)もよく信頼できる感じ。そしてその日から、まるで前からいたかのような顔でその家の飼い猫として暮らす。
    こんなお医者さんいたら世の中の親は安心なんだけどなぁと思う。お医者さんの時は2本足のヒトっぽい姿だけど、一夜明けて飼い猫になった時は普通の猫の姿なのも不思議。
    そしてラスト、またお医者さんとして出て行くローベルトとの別れ。
    大人も読める素敵な絵本。

  • 最近読んだ『氷の海のガレオン』が素晴らしく好きだったので、同じ作者のものを探して読んだ。

    気ままで理知的な猫、という猫が好きな人がもつイメージ通りの猫だった。

    最後の2ページの美しさが際立っている。

    「いいものには終わりがある」というメアリーポピンズを思い出した。終わってしまって寂しいけど、寂しくない。

  • 夜中にゴーグルとバイクで来てくれるねこの小児科医ローベルト先生。なんて頼もしい。なんてユーモラス。こんな先生いたら本当助かる。いや、この本の中で出会ってちゃんも教えてもらったから大丈夫かな。

  • 夜中に突然弟のユウくんが吐いちゃった!病院に電話しても、どこもつながらない…救急車を呼ぼうとしたとき、1件だけ電話がつながり往診してもらえることに!でも、来てくれた先生はどう見てもねこで・・・

  • 五十嵐大介先生目当てで読んだ。でも、児童図書としてもよかった。

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著者プロフィール

1971年石川県生まれ。作家。
日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。

「2023年 『ステイホーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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