そらからきたこいし

  • 偕成社
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784033328607

作品紹介・あらすじ

あるとき、女の子はほんのすこしだけ地面から浮いている小石を見つけました。不思議に思ってしらべはじめますが、誰に聞いても、本を読んでも、「うかぶ小石」のことはわかりません。でも、女の子がよく探すと、うかぶ小石はいろんなところですこしずつ見つかって……。木炭と鉛筆による緻密なタッチの絵で、女の子の小石への思い、小石が集まってからおこったとくべつなできごとを、繊細にえがきます。小さな身近なものへ寄せる思いが、遥か彼方にあるものへの思いへとひろがっていく、新人作家の鮮烈なデビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • ■◻︎ 感想 ◻︎■
    しおたにさんの絵本シリーズ3冊借りてきましたが、最後の一冊の、この作品が一番よかったな…

    淡い白黒テイストの中には、水色の石が描かれています。とても美しい感じで、この絵本の世界観は、素敵でした。
    きれいな絵本だったな…

    絵本、読まれる方が多いですが、いいですよね。
    この不思議さがいいですよね。
    いつまでも、こういう世界観を、脇に抱えて生きていたいです(╹◡╹)

  • 白黒で描かれた世界の中に、青く輝く石
    その小さな石は、浮かんでいます
    そんな不思議な石を集める女の子
    集めた石はどうなるのでしょうか?


    ワクワク、ドキドキする場面がたくさん。
    子どもの頃の私なら、本を読み終えたらすぐに行動しているはず。
    まず庭に出て、浮かぶ小石を探します。
    夜にはこっそりと空を観察します。
    そしてもし、それらしき小石を見つけたら、ぴちっぴちっと音を立ててくっつかないか試します。
    こんな秘密があったら、早く家に帰りたくて仕方ないでしょう。

    もし小さかった頃の息子と読んでいたら、作中の「いしのずかん」に惹かれたと思います。
    ひとつひとつ、難しい説明を読まされたでしょう。

    絵本って、様々な楽しみ方があるのが良いですね。

    早く「たまごのはなし」が読みたいなー
    順番待ちはまだまだ続きます……

    • aoi-soraさん
      たださん、おはようございます♪
      そうなんですよ
      “夢のある内容に信憑性を持たせながら”
      って、言いたかったことを言葉にしてくれてありがとうご...
      たださん、おはようございます♪
      そうなんですよ
      “夢のある内容に信憑性を持たせながら”
      って、言いたかったことを言葉にしてくれてありがとうございます!
      白黒なのも石の話にぴったりで、すごく好きだなぁ、と思いました。

      あゆみりんさんのいたずら、可愛いです(笑)
      2023/05/06
    • あゆみりんさん
      たださんのアイディア、素敵ですっ!!
      「夏のおばけ絵本特集」なんてしてみたら子供たちから引っ張りだこ、なんて目に遭うかもしれませんね(⌯¤̴...
      たださんのアイディア、素敵ですっ!!
      「夏のおばけ絵本特集」なんてしてみたら子供たちから引っ張りだこ、なんて目に遭うかもしれませんね(⌯¤̴̶̷̀ω¤̴̶̷́)

      aoiさんもレビューしていた『わたしはイモムシ』読んでみたいのですが、なかなか蔵書が無い貴重な本なんですね。
      いつか出会いたいです。
      2023/05/06
    • たださん
      aoi-soraさん
      いえいえ、どういたしまして。
      そして、白黒については、それだけの色の世界だから、後半の展開には、より際立つ感動がありま...
      aoi-soraさん
      いえいえ、どういたしまして。
      そして、白黒については、それだけの色の世界だから、後半の展開には、より際立つ感動がありましたよね。

      あゆみりんさん
      さすがです。それですよ!
      「夏のおばけ絵本特集」、これはお子さん食いつき良い気がします。是非、今年の夏休みの企画として、司書さんに推してみたくなりますねヾ(≧∇≦)
      2023/05/06
  • しおたにまみこさんデビュー作、再読
    「浮かぶ小石」のお話
    これも凄〜く好き〜!

    子供ってなんでも拾ったりするの好きだから空から落ちてきた不思議な小石なんていう
    ストーリーは、とってもいい!
    なんだかSFチックでスケールも大きくて
    少し怖いような…雰囲気で。

    全体的に夜のモノトーンの世界感の絵本

    ある夜のこと、空から光って落ちてきた
    ちょっとだけ浮かんでる不思議な小石を
    見つけ集めるハナちゃん

    おっかなびっくり、未知の物に
    ゾワゾワ、ワクワク、ドキドキが満ち溢れて
    なんとも素敵


    見つけ集めた小石はちょっとブロックのような形で、ぴちっと音が出てくっついて
    だんだん大きくしていくと、それは
    うっすら青く光り始めてなんだか綺麗…

    その石が何なのか
    ハナちゃんは
    図書館の図鑑で調べたりするのだが
    これがまた面白い…

    メニライト、黄鉄鉱、デザートローズ、
    きのこ石、アラゴナイト、オケナイトなどは…私も調べてみたら実在の石だったりした(笑)

    こんな面白い形の石あるんだぁ…
    見てみたいなぁって思うのと同時に
    あらためて石の不思議さを思った!

    最後の頃のシーン。
    夜、海辺の風力発電の高い風車の上にまで
    ハナは浮かぶ石につかまって飛んでいって
    そこで石が空高くのぼっっていくのを
    その上で見上げているシーン…がある。
    壮大な感じして圧倒されてしまった、
    この絵本の好きなところ…。

    ファンタジー世界
    ハナちゃんにだけ見えるような
    不思議な小石…
    不思議な体験…

    子供の頃には、なんだか不思議なこと
    あってもいいんじゃない…な〜んて
    思えるような、素敵な絵本でした!

    • Manideさん
      チーニャさん、こんにちは〜

      この作品、デビュー作だったんですね。
      これ、記憶に残る作品ですよね。
      素晴らしい作品ですよね〜
      チーニャさん、こんにちは〜

      この作品、デビュー作だったんですね。
      これ、記憶に残る作品ですよね。
      素晴らしい作品ですよね〜
      2024/04/29
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      Manideさ〜ん、こんにちは♪

      ね、初めての作品がこのクオリティだなんて
      ね…すごいですよね!
      絵もストーリーもホント素晴らしいし…
      忘...
      Manideさ〜ん、こんにちは♪

      ね、初めての作品がこのクオリティだなんて
      ね…すごいですよね!
      絵もストーリーもホント素晴らしいし…
      忘れられない作品になりそうって思います…私も〜(*^^*)ᴠ
      2024/04/29
  • 木炭と鉛筆で描かれた、精密なタッチが印象的・・って、どこかで似たようなこと書いたなと思ったら、みやこしあきこさんの「もりのおくのおちゃかいへ」だった。

    しかし、こちらのモノクロの絵は、幻想的で無感覚というよりは神秘的、かつ、幼い頃に触れたら、きっとわくわくするような、好奇心に満たされそうな感覚で、宇宙から堕ちてくる光の謎ということもあって、そのモノクロの絵がしっくりくるように思われた。

    主人公の女の子「ハナ」は、ある夜、空から光が堕ちてくるのを目撃し、翌朝、家の庭先で小さな石を発見。拾い上げてよく見てみると、なんと、それは浮かんでいるのだ。

    お母さんに聞いても分からず、ハナはそれを、そっと自分の部屋に隠し、自分で調べてみようと図書館へ行く途中、またもや、不思議な小石を拾って・・


    ハナの好奇心には、何かとても共感できるものがあり、もし幼い頃に、こういう大人も知らない謎と出会ったら、きっと楽しいのだろうなと羨ましくなる、その秘かな思いを共有している感覚は、ちょうど、幼い頃の私の冒険とも思えてきそうで、読んでいて楽しい。

    そして、謎を追いかけた末に待っていたのは、普段決して手の届かない、深遠で神秘的な存在に触れられた、貴重な瞬間であり、モノクロの世界に僅かに現れる色の存在には、どこか温かみのある愛着心のようなものも感じられて、ハナにとって、きっと生涯忘れられないような思い出となったであろう。

    また、本書は「たまごのはなし」の、「しおたにまみこ」さんの初めての絵本であり、モノクロの世界においても、どこかユーモラスな雰囲気を感じさせる一つとして、図鑑や専門書等の遊び心があり、どれが本物で、どれがフィクションなのか、大体検討が付きそうだが、実際にそれが物語の中に置かれているのを見ると、「あっ、本当かも」なんて、一瞬思ってしまう、そんな奇妙な面白さは共通しているのかもしれません。

  • ある夜、ハナが外をながめていたらひかりが通り、庭に何か落ちたよう。
    翌朝、みつけたのは小さな石。
    不思議なことに小石は浮かんでいて…。
    これは、なんの石なのか?
    探究心がむくむくと。
    だけど図鑑にはなくて。
    また、ひかりが落ちたあとに見つけた小石。
    浮かぶ小石を集めてパズルのように組み合わせると…。

    物語は、白黒の世界で始まり不思議な石だけ青く輝くという…。
    いろんな想像をしてしまう。
    空の世界は、手に取ることができないから想像でしかないけれど、いろんな夢を見ることができる。

  • 〝ある夜のこと、ハナが外を眺めていたら、突然目の前を光が通り過ぎました。光は、ハナの家の庭に落ちたようです。...朝、ハナは庭先で、小さな石を見つけました。拾い上げてよく見ると、その小石は浮かんでいます!〟ハナは不思議に思って調べ始めるが、誰に聞いても、本を読んでも「浮かぶ小石」のことは分からない。でも、よく探してみると、いろんな処で少しずつ見つかって、組み合わせられていくと…。遥か彼方の宇宙への思いを、木炭と鉛筆による繊細な絵で描かれた、見るものを鮮烈なインパクトで引き寄せる大人向きの絵本。

  • たまごがとても良かったので、しおたにまみこさんの他の絵本も読んでみようと手に取る。
    とにかく描き込まれた細かくてリアルな絵が圧巻。
    図鑑の石の透明感とか、道や空き地の植物たち。
    ただ、人物だけが漫画みたいで浮いてるような。
    それがちょっと残念。

    ある夜、窓から外を眺めていたハナの目の前を光が
    通り過ぎていきました。
    翌朝、光が落ちた庭先でハナは浮かぶ小石を拾って。

    ハナが集めた小石の輝きもとても素敵なんだけど、どうにも、ハナがどうやって帰ったのかが気になってしかたがない。

  • 978-4-03-332860-7
    c8793¥1400

    そらからきたこいし
    2018年9月 初版第1刷

    しおたにまみこ
    発行所:株式会社偕成社
    ----------------
    著者さんについて(カバー袖より)
    1987年 千葉生まれ
    背景美術製作会社勤務を経て、絵本の制作をはじめる。
    2014年 第15回ピンポイント絵本コンペ優秀賞受賞
    「空から来た小石」が初めての絵本
    --------------------------
    モノクロと鮮やかな石の色だけの作品
    日常から非日常へ、そして、ちょっと不思議な日常へ。
    青い光はハナが大人になって見えるかしら?好きな人や夢中になる事柄ができたときに見えなくなっちゃうかしら?
    見えなくなったとしても、石はハナのことを見守ってくれているといいなぁと思いました。

    作中で図書館から借りてきた石の図鑑にいくつか本当にある鉱物が載っていました。
    石や宝石の類は全く頓着ない自分ですが、メニライトやオケナイトは手に取ってみてみたくなりました。

    評価は3です。充分楽しみました。

    風力発電のプロペラの羽根の上は怖くなかったのかしら?いったいどうやって降りてきたのかしらなどと要らぬ事まで考えてしまった。(高いところは怖いからw)

  • どうやって描いているのか見当もつかないが、絵が恐ろしくうまい。

  • 5歳〜。
    色使いと絵が魅力的。
    どうやって描いているのだろう。ピクサーのCGのようにも思えてしまう。
    ストーリーもよいのですが、私の場合は、とにかく、絵の方に気持ちが持っていかれてしまいました。
    窓から夜空を眺めたくなる、そんなロマンチックな気分になる。
    大人向け絵本。

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著者プロフィール

しおたにまみこ
1987年千葉生まれ。
女子美術大学工芸学科陶コース卒業。
アニメーションの背景画などを手がける背景美術制作会社でのしごとを経て、絵本制作をはじめる。作品「やねうらおばけ」で第15回ピンポイント絵本コンペ優秀賞受賞。
デビュー作『そらからきたこいし』(偕成社)で、第11回MOE絵本屋さん大賞新人賞2位を受賞。

「2020年 『やねうらべやのおばけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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