ぼくのお姉さん (偕成社文庫 3241)

著者 :
  • 偕成社
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784036524105

感想・レビュー・書評

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  • 「障害を持つ姉が働いて得た、はじめてのお給料。このお給料が家族にもたらす小さな奇跡を描いた表題作他、六人の主人公が体験した胸の奥の痛み。坪田譲治文学賞、新美南吉児童文学賞、児童文学者協会新人賞、赤い鳥さし絵賞等、数かずの受賞に輝いた、感動の連作短編集。小学上級以上向き。」

    ・障がい者がテーマの短編集6つ収録。
    ・著者は20年間養護学校の教師を務める。障がい者を取り巻く現実を美談や感動で終わらせずに、客観的に厳しくあぶり出している。

  • 養護学校の教諭だった作者が書いた障害児をめぐる短編集。あとがきに障害者と非障害者の共生をテーマにしていると書かれているが、まさにその通りの作品。ただ本当に障害を持った方と関わることがなく、実感としてわからない。わからないだけに差別しない様日頃から心がけておかなければならないのだろうと思った。

  • 私自身、特別支援学校教諭を目指し、実習やボランティアを通して知的障害や脳性麻痺のある子どもたちと関わる経験をしてきたので、最終章の「ワシントン・ポストマーチ」を読んで胸が苦しくなりました。子どもたちが、言葉にならないけれど感じている障害者であることの苦しみをもっと理解しなければいけないし、障害を受け入れる温かい世の中になってほしいと望むお話でした。
    6人の主人公の短編集、感情移入してあっという間に読みました。「ぼくのお姉さん」「首かざり」も心に響きました。

  • 色々な障がいを持った子どもたちの6編のお話が入っています。
    坪田譲治文学賞、新美南吉児童文学賞、児童文学者協会新人賞、赤い鳥さし絵賞と、4つの賞を受賞された作品だそうです。

    障がい者を描く作品こそ少ない中、その中でもこの本は、きれいごとではすまない、人間の持っている本髄のようなものを描いた作品だと思います。
    どの短編も、ぐわっと胸をつかまれるような、でも実際にこういうことが起こりうるのだろうと思いながら読み、読んでいて涙ぐんでしまいそうになる話もありました。
    健常者と障がい者の壁についてとてもリアルに描かれていたり、健常者と障がい者の間である出来事があり、そこから何か気づきが人々から生まれたり、ハッとしたり、色々考えたり、とにかく、色んな意味で胸をえぐられる作品でした。

    色んな人がいて、その中で、差別や偏見なく、ありのまま受け入れるためには、これから何が必要なのだろう。
    偏見などが起こる前の幼少期から、色んな人が一緒に同じ生活空間にいることが必要なのかな。

  • ※2003.7.2弟からプレゼント
     2004.3.27読書開始
     2009.3.8売却済み

  • 障害を理由にしていじめや、事件の責任を押し付けることはとてもひどいことだし、そのような人たちを受け入れていきたいなと思います

  • 小学生向け短編集ですが、とてもおもしろく、物語に入り込みやすい。多くの小学生に読んで欲しい一冊です。

  • 短い簡単な文章なのに、読んでいて涙が出てくる。ダウン症の子、知的障害の子、脳性麻痺の子。みんなこんなに無邪気で悪意を持たないのだろうか?悪いという観念もないのかもしれない。今の時間しか考えず、将来のことは想像すらできず、お金や生活への執着もないのかもしれない。でも、涙が出るのはなぜだろう?可哀そうだから?素直だから?人間的な豊かさから?それとも自戒から?文中では障害者に対する子供たちや大人の残酷さ・無関心も目を引くが、共感するこども達や親達は温かい。

  • 文句なしの5つ星のところまではよいのだけれど・・・
    実際、なにができるか、だったりすると・・・
    がんばれ!くらいじゃなあ・・・

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著者プロフィール

【丘修三・作】  1941年熊本県生まれ。「ぼくのお姉さん」で児文協新人賞、坪田賞受賞。「少年の日々」で小学館文学賞受賞。

「2015年 『おばけのドロロン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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