猫の事務所 (日本の童話名作選)

著者 :
  • 偕成社
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本棚登録 : 339
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784039634207

感想・レビュー・書評

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  • 昔も今も、多様性への対応が苦手ななのが日本人なのかなと感じた。宮沢賢治の時代にも、こういういじめよハラスメントがあったんですね。

  • 猫の事務所、銀河鉄道の夜、グスコーブドリの伝記は3大幼少期トラウマ作品。頭部ネコなのがとりあえず怖かったし、猫の事務所ってほんとむかーしの事務所って感じで殺伐としててムラ社会的で。。でも生きていくために働かなきゃいけないし小さなコミュニティで我慢してやってかなきゃいけない、逃げられない、ウワアァーっていう感情が当時の自分と重なりもした。

  • 猫の日にちなんで読んだ絵本。

    竈の煤にまみれて眠るしか出来きないかま猫さん。
    こればっかりは仕方がないんだけど
    見た目がアレだということで
    才能があり優秀なのに
    他の仲間(猫)からイジメられる存在。
    本人は仲良くしようと努力するけれど……。

    絵本なのになに?この緊張感…
    ( ̄◇ ̄;)エッ……これで終わり!?と、思ったんだけど絵本だからなぁ。

    かま猫がその先がどうなるのか知りたかった、
    なんて言うか…
    なんと言ったらいいか?
    心が苦しくなると言うか
    物悲しいと言うか…
    絵本でこんな気持ちにさせられるとは…
    恐るべし宮沢賢治!!

  • 絵が素晴らしくお話も最後の肩すかしのようなのが面白い.

  • かま猫のことを考えると、泣けてきました。
    かま猫の体が黒いのは煤によるもので仕方ないもので仕事も頑張っているのに、ありもしない噂を流されたり、いじめられたり、仕事を奪われたりして他人事とは思えませんでした。猫の世界の話だけど、我々人間の生きている社会に通ずるものがあると思いました。最後の宮沢賢治の言葉、『私も獅子に同感です』というのが何を意味しているのかが気になりました。

  • 猫を題材に、社会人(職場?)でのイジメの模様が描写されている。
    いじめはさしたる理由もなくはじまり、エスカレートしていく。
    賢治はこういうことをしっかり表現していて、すごい人だ。

  • いじめの話。嫌だなぁ。こういうの。とてもリアリティがある。
    15/02/25

  • 大人になって読み返すと、この話ってパワハラですね。
    子供のいじめと同じく、会社でのパワハラも問題です。
    子供のカズには「解散」の意味が難しいようだけれど、大人が読んでも色々解釈があって、奥深い作品ですね。

  • 図書館で目にして、宮沢賢治と黒井健さんのペアの作品であるし、猫が出てくるらしく、気になっていた
    今年は宮沢賢治没後80年とのことで何か読みたいなぁと思っていたので、図書館で借りてみた

    猫の事務所の猫たちが、一匹の竈猫(かまねこ)を差別(?)するおはなし

    カバーには「差別の不条理さと愚かしさ」・「差別される者の悲しみ」などという言葉が並んでいるけれど、これは職場のいじめだ
    自分たちと外面も内面も少し違って優秀なかま猫は、もしかしたら煤くさいのかもしれない
    でもそれはそれで、いじめる(差別する)側が悪いのだ
    しなやかな心を持っていないと、私たちにもいつか、色々な形をした「解散」という罰が下るかもしれない

  • パワハラ…。

    みんなこんなこと嫌なはずなのに、なんで起こっちゃうんだろう?賢治も辛かったのかな。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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