本日もいとをかし!! 枕草子

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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本棚登録 : 359
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040663739

作品紹介・あらすじ

千年前に書かれたのに超オモシロイ!!女子・ド共感の平安コミックエッセイ!枕草子原文付き!

感想・レビュー・書評

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  • 出てくるキャラクターがみんな面白い。絵がかわいい。

  • “春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。”
    大変有名な枕草子の一節。
    確か中学二年生の国語の教科書に掲載されており、授業で暗誦したのだが、私の『枕草子』との出会いは、それよりも幼い頃にこっそり読んだ、母の本棚にあった橋本治氏の『桃尻誤訳 枕草子』(なぜか母は上巻しか持っていなかった)である。

    “春って曙よ!だんだん白くなってく山の上の空が少し明るくなって、紫っぽい雲が細くたなびいてんの!”
    桃尻~は上巻の刊行が1987年らしく、現代の感覚だとこれもまた古さを感じたものだった。

    そんなわけで本書はコミックということもあり平成生まれの私にはだいぶ読みやすかった。

    流石に枕草子の全ての内容ではなく有名なくだりや著者が共感した箇所のみであるがこれをきっかけに原文に挑戦された方もいるのでは。

    11歳年下にもかかわらず、女房であるナゴンに対しても細やかに気遣い愛らしく美しい定子様。ナゴンでなくとも好きになるわ。
    山吹の花びらに書かれた“言わで思ふぞ”のエピソードは本当に素敵。

    定子も清少納言もお互いを心から慕っていたのだなあと思う。
    女同士の絆や友情といったもの、私には縁がないので羨んでしまう。

    定子様も漢詩の話ができて明るくて機転の利くムードメーカー的な清少納言を特別に気に入っていたのだろうな。
    定子様亡き後、道長側につくことなく宮中を去る選択をしたナゴンがかっこよかった。

    “にくらしきもの”では辛辣ににくきもの、みにくいものを論っておりゲスゲスオンパレードなのに、カラッと明るく嫌味を感じない。
    小迎さんの描き方が上手いのか、清少納言の元の文章がそうなのか。
    噂話や悪口の好きな人は苦手だがナゴンとはちょっとお喋りしてみたい。
     
    巻末に実際に清少納言が記した古文そのまま掲載されている。
    何となく意味はわかるもののやはり馴染みのない古語、リアルな温度感みたいなのがわからなくて悔しい。
     
    著者のあとがきに“枕草子を汚された~すみません”とあるが、多分清少納言本人も肩肘張らず気楽に書いたと思う。

    現代のSNSのつぶやきも1,000年後には格調高い(?)文章として研究対象になってたりしてね。

  • 清少納言とは友だちになれそうにありません。
    逆に紫式部とは、悪口で盛り上がれそう?
    つくづく、清少納言の良さを客観的に見れる時代に生まれて良かったと感じます。
    その感性の鋭さとか、定子が大好きなとことか、中関白家の衰退を一切書いていないところが大好きです。

  • 来年の大河ドラマ事前学習用に借りる。
    枕草子は、「春はあけぼの〜」のような情景だけでなく、日々のあれこれもいっぱい書いたのですね。それは現代を生きる我々となんの変わりがないように思え、共感できる内容もある。
    好きなこと、憎らしいこと、異性のことetc、また中宮定子や一条天皇、藤原伊周、藤原道長など人物紹介も少しあり。現代の言葉で漫画で楽しく学べる。

    本書では清少納言は癖の強い人物に描かれている。
    勝ち気で陽気、かなりの毒舌、額が出て縮れ毛で容姿にコンプレックスがあったからこそ美意識が高かった。
    ー紫式部vs清少納言ー
    紫式部:清少納言ほどムカつく女はいない。枕草子よりも私の方が知名度は上よ!(式部日記)
    清少納言:会ったこともないのに知らんがな。

    現在存在してブクログユーザーだとしたら、言いたい放題レビューやコメントしていたかもなぁw
    面白そうだから多分フォローするだろうw
    次は紫式部バージョンを読んでみます。

    • なおなおさん
      ひまわりさん、こんばんは。
      清少納言も紫式部もそれぞれ癖ツヨキャラのようなので、はたから見る分には面白そうです^^;
      ひまわりさん、こんばんは。
      清少納言も紫式部もそれぞれ癖ツヨキャラのようなので、はたから見る分には面白そうです^^;
      2023/07/16
    • ひまわりさん
      なおなおさん、こんばんは。
      二人とも、なかなか濃い人達ですね。
      これからもログ楽しみに読ませてください、よろしくお願いします
      なおなおさん、こんばんは。
      二人とも、なかなか濃い人達ですね。
      これからもログ楽しみに読ませてください、よろしくお願いします
      2023/07/16
    • なおなおさん
      ひまわりさん、こちらこそよろしくお願いします。
      私もひまわりさんのレビューを楽しみにしております(^^)
      ひまわりさん、こちらこそよろしくお願いします。
      私もひまわりさんのレビューを楽しみにしております(^^)
      2023/07/16
  • この人、こわ!!って思った。
    今の世の中でもいそうな、毒舌なおばちゃん。ごめんなさい、関西のおばちゃん的な。
    思ったことをずけっとのたまう。
    死にたいと思ったとき、上等な筆や陸奥紙を送られたり、高麗ベリの畳に生きているのも悪くないと切り替えるたくましさ。
    定子中宮命の人情深さは、うんやっぱり関西人。
    定子中宮の素晴らしい人柄が際立ちます。
    私はやっぱり、紫式部が好き

  • 歴史がめちゃくちゃ苦手だけど、誰が何をした人なのかとかはうまく省略して説明してくれてるから読みやすかった!

    清少納言が言う「いとをかし」の感覚って、この時代を代表するものだと思ってたけど、
    清少納言独特の感性の部分もあるんだろうなぁと感じて新たな発見でした。

  • 古典と聞くとなんだか堅くて難しいイメージが先行するけれど、これはそんな古典文学を楽しく読みやすく紹介した作品。
    枕草子と聞いてすぐに思い浮かぶのは「春はあけぼの〜」から始まる有名な一節だが、それ以外を知らないのはあまりにもったいない!と思えるほど、清少納言の独特の感性や視点がとっても面白い!!
    ポジティブで自信家で毒舌、だけど好きな人にはとことん尽くす、そんな清少納言は人間臭くて魅力を感じます。個人的には紫式部(※)よりも清少納言と友達になりたい!笑
    古典に苦手意識を感じる方にこそ読んでほしい作品です。

    ※同シリーズに紫式部について書かれたものがあります。ネガティブで心配性、繊細なイメージ。そんな紫式部だからこそ、源氏物語のような超大作を書けたのかも?

  • 今と平安時代、社会も人の意識も全然違うけど、似たような話があるんだなあと。

  • 図書館の返却本棚にあったので読んでみた。
    平安時代のあるある本。
    日々のアレコレに苦悩したり感動したりするのはいつの時代も一緒。
    本日もいとをかし!

  • 絵が可愛い。上昇志向が強いので私的には友達にはなりたくない納言ちゃんなんだけど。心意気があっぱれで読んでて楽しかった。

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著者プロフィール

愛知県名古屋市生まれ。広告デザイン事務所勤務を経てフリーイラストレーターに。雑誌を中心に、テレビ、広告、WEBなどで活躍中。著書に『新編 本日もいとをかし!! 枕草子』(KADOKAWA)、『脱力道場』(小学館)、『だいこくばしズム』(朝日新聞出版)など。

「2023年 『新編 人生はあはれなり… 紫式部日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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