オトコのカラダはキモチいい (ダ・ヴィンチBOOKS)
- KADOKAWA/メディアファクトリー (2015年2月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040674209
作品紹介・あらすじ
AV監督の二村ヒトシ、腐女子代表の岡田育、BL評論家の金田淳子という3巨頭が、禁断の男性の体の本当に気持ちいことについて徹底的に語りお下ろした1冊。10年先のエロの現場まで見通せること請合い。
感想・レビュー・書評
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やばい、今パラパラ読んでるだけだけどすごい「えっ!マジで?!ちょ、BLは究極のファンタジーと思ってそれでよかったけど、現実はもっと医学的にこういうこともあって、ジュネやおいからBLでは…!」みたいな。
じっくり読もう(笑) -
愛が深すぎる人たちの楽しい猥談?いやもう真剣にトークしてて、目の前で見てるかのようなリアルな一冊。「アナル」という単語が使われすぎてて、うつりそう(笑)
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受けとしての男の体の性感についての鼎談
いろいろと面白い -
読み物として面白い?対談形式の本はほとんど読まなかったが良かった。
時代によってのBL、女王様やゲイ視点での男体について。 -
いやあ濃厚だった。
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対談をまとめた会話形式のため読みやすい。腐女子とは何か、男性の性感帯とは何か、普段あまり意識しないが身近なことを研究していて面白い。なかなか手を出しづらいタイトルと表紙のインパクトに反した内容のわかりやすさだった。
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男の快楽について。アナル、おっぱいというところの話。
余りに下ネタな雰囲気もする、至極まじめに考えられる対談になっている。
生物学的な観点、BLやおいという文化的な観点、文明批評的な観点、社会学的な観点。様々な視野が散りばめられています。
個人的に気になったのは、ゲイの世界での「タチ不足」BL世界での「攻め不足」ノンケの世界での「S不足」という共通した懸念が現れていたところに興味が惹かれる。性も消費の対象になり「してもらう/ もらいたい」ものになっているのか。リスクをとってチャレンジしない社会の停滞が波及しているのかなと。一方で「自称S」は自分本位のセックスに陥りがちという状況もあり、この一種の「草食化」でもいいのではないかと、著者たちが若干諦観しているのが少し複雑。
以下気になったフレーズ。
「(AV男優が前立腺責めを受けて)『やられたことによって女性の気持ちがわかるようになりました。明日から女優さんにもっと優しくなれます』といってくれる」(P15)
「『抱いている』か『抱かれているか』を決めているのは性器ではなく、あくまでも脳内の概念でしかない。」(P200-10) -
まあ、おかしな本である。しかし、不真面目ではない。
男性のオーガズムを追求するAVレーベル「マザーズ」の主宰・二村ヒトシ、上野千鶴子ゼミ出身の社会学者でBL(ボーイズラブ)研究の金田淳子、『婦人公論』編集部出身で情報番組「とくダネ!」の月曜コメンテーターとしても知られるエッセイスト・岡田育。この3人が、男性の性的快楽、その可能性の中心を探究する。
結論から言えば、男性は自分でコントロールできない受動的な快楽に慣れていない。慣れていないから怖れ、遠ざける。それはときに、多様な快楽を初めから排除し、また異端視する規範となって、男性の性的自由を随分と狭めている。場合によっては、女性や同性愛者への無理解に基づく偏見や蔑視にも繋がっている。
そこで、乳首や前立腺への即物的な刺激でスイッチを入れ、制御不能な快楽に身を委ねてみたならば、男性はより自由に解放され、性的にも社会的にも得るものが大きいと説く。そのためにいくつもの体験談や資料が紹介され、また、男性の性を自由に描くBLの先見性が再発見される。
これは、セックス(身体)の解放を通じて、ジェンダー(規範)からの解放を促す、社会変革の方法論を提示した本として読める。もちろん、ただのエロ話として読んでもおもしろい。 -
心の棒を持つ腐女子と心の穴を持つAV監督達の好き勝手放談、などと思うなかれ。
心と身体を既成概念から解き放つことの自由さを謳っている。
未だに世にはびこる、男は女を攻めて支配してナンボ、それ以外は異端。なんて価値観がいかに窮屈で下らないかが分かるよ。