ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- KADOKAWA/メディアファクトリー (2015年7月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040677118
作品紹介・あらすじ
兄妹を徹底的に差別し、娘の人格を否定し続ける母。罵声や暴力によってわが子をコントロールしようとする父。新興宗教を家族に強要し、恨み節や悪口をまき散らす祖母。大人のいない場所で妹をいじめるようになった兄。そんな「毒家族」が支配する家で育ったゆがみちゃんが家から逃げ出し、じぶんの価値を見つけ出し、自らの手で解毒していく戦いを描く、衝撃のコミックエッセイ。
感想・レビュー・書評
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兄妹を徹底的に差別し、娘の人格を否定し続ける母。罵声や暴力によってわが子をコントロールしようとする父。
新興宗教を家族に強要し、恨み節や悪口をまき散らす祖母。
大人のいない場所で妹をいじめるようになった兄。そんな「毒家族」が支配する家で育ったゆがみちゃんが家から逃げ出し、じぶんの価値を見つけ出し、自らの手で解毒していく戦いを描く、衝撃のコミックエッセイ。
自らの力で毒親の毒を解読し、毒親から離れ、歪められた人格を補完し、明るい明日に踏み出すまでの激闘録。
間に挟まれる毒親対策などためになる知識も満載です。
夫や友人に毒親や家族についての話をしても共感されないことや毒親と同じ八つ当たりやアルコール依存症をしている不安定な自分に向き合う過程で、田房永子さんの「母がしんどい」を読み自分が毒親と戦った経験を漫画化するために自己分析するくだりは、圧巻です。
自分の過度な完璧主義や他者との境界線が曖昧な人間関係などの問題と向き合い解決するくだりは、そのまま似た悩みを持った人にも参考になる記述です。
毒親について無理解な夫や「家族はすばらしい」と称賛する風潮や「親は正しい」という先入観や罪悪感に付け込む毒親のマインドコントロールを、当事者からの問題提起によって解消するために描いただけあって、毒親を中心とした虐待のループ、毒親に虐待された影響、毒親対策など分かり易く描いた毒親に馴染みのない読者にも初心者向けのコミックエッセイとして読めます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何年か置いて読み返したんだけど、毎回違うことを学ぶ事ができる。
読ませる文章に絵をつけたという形式に見えるし、コマ割りで囲っていないあたりも、自分の描きたい作品の形に近いと思うのでそういう意味でも勉強になる。 -
劣悪な家庭環境で育った子供を救えるのは、第3者しかいないのだと思った。ゆがみちゃんのように、家族に違和感を覚えることができる子供は、ほんのひとにぎりしかいないと思った。
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最近読んだばかりの本なのですが、著者さんは本当によく頑張ったなと感じています。大変な家族環境の中で、自分のことを冷静に客観的に見ることができて、本当に本当に強さを感じました。著者さんはまだ若い方だと思うので、自分の両親の介護問題に直面するのはまだ先だとは思いますが、どのような状況であっても著者さんが選んだ人生を自身を持って歩んで行くことができれば、読者として嬉しいと感じました。(願わくば、著者さんの配偶者が、より機能不全家族に対する理解が出てくれば良いなぁとも感じました。)
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“私は私なんだ
私が過去に感じた
悲しみや怒りや憎しみは
素直に肯定していいんだ
自分自身の感情を
否定しなくていいんだ”
“小さい頃から
こないだまでの私たち
感情を否定ばかりして
本当にごめんね”(P.147) -
兄妹を徹底的に差別し、娘の人格を否定し続ける母。罵声や暴力によってわが子をコントロールしようとする父。新興宗教を家族に強要し、恨み節や悪口をまき散らす祖母。大人のいない場所で妹をいじめるようになった兄。そんな「毒家族」が支配する家で育ったゆがみちゃんが家から逃げ出し、じぶんの価値を見つけ出し、自らの手で解毒していく戦いを描く、衝撃のコミックエッセイ。
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祖父母、父母、兄と妹。新興宗教、嫁姑、人格否定、兄弟差別、暴言、抑圧…親子なんだから仕方ない、ではなく、親子も人間関係の一部。社会に蔓延する理不尽の連鎖を断ち切るために。
妹は気付いたから抜け出せたけど、えこひいきされた兄の方はどんな人生を送っているんだろうかと思います。 -
「毒親」という言葉に惹かれて読んでみました。「黒子のバスケ」事件被告の調書を読んだあとだけに、更に響きました。「幸せな家庭」でそだってきた、いる、人って、実は、逆に、少ないんじゃ無いか、この時代、、と思わざるを得ません。どうか、健やかに生きていけるような環境を、早く、築けますように。自分も含めて。そう思いました。
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コミックエッセイ劇場の連載で知った本。
根本から自分で考え、調べ、解くことのできる人。
共感できる部分もあり、読んで良かった。
自分の知らない世界でも、否定する前にまず話を聞ける人になろう。 -
とにかく名著。ゆがみちゃんの家族は紛れもない毒家族だが、もう少し弱い干渉で子どもを支配している毒親はたくさんいる。一家に一冊常備して、もっと認知されて欲しい。