- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040745664
作品紹介・あらすじ
母の看病のため、学生らしい時を過ごせてこなかった慶子さんは、高校三年生を目前とした春の朝、ケーキのような甘い匂いに誘われ和菓子屋「寿々喜」に辿り着く。
店員の青年に招かれ店内に入ると、出されたのは小さな“どら焼き”。そう、あの香りの正体はケーキではなく“和菓子”だったのだ。
和菓子の魅力に惹かれ、お店に通い始める慶子さん。だが、進級後の新しいクラスで、慶子さんの隣の席になったのは、なんとあの和菓子屋の店員さんで……!?
四季折々の和菓子と、ほんのり甘くじんわり優しい恋物語をどうぞ。
感想・レビュー・書評
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最初の感じは『耳をすませば』みたいですね。
地球屋を発見した雫ちゃんと、地球屋のお孫さん聖司くんが同級生。
主人公に「さん」付けって初めてかもしれない。
どうにもその点が慣れなくて、入り込みにくい部分がありましたが、それが似合うような可愛らしい慶子さん。
こんな天然で純粋な子、実際には存在しないんじゃないかなと思うくらい。
和菓子の解説も多く、和菓子が食べたくなります。
慶子さんと和菓子さまの恋愛模様がもどかしく、ゆっくりとした進みで可愛かったですが、ラストが急な駆け足というか、展開が飛んでいたのが残念でした。
映像化したらおもしろそう。 -
慶子さんが純真で素直で可愛い。慶子さんと語られる三人称も、仄かなでも甘やかな恋も凄く合っていて、全体的にほっこりする内容。和菓子も剣道も全力で、真正面から楽しんで向き合っていて素敵だなと思います。
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なんとも言えない、むずむずするような可愛らしさ。
慶子さんも和菓子さまもすごく筋の通ったふたりで、時に頑固かとも思えるような一途さがあります。
ふらりと立ち寄れる路面店の和菓子屋さんがあるというのもとても羨ましい。(私の地元の和菓子屋さんは後継者が居なくてお店を畳まれたので)
四季折々の和菓子たちやその意味、知らなかったことも沢山あって、和菓子により興味が湧きました。 -
Web小説が10年を経て文庫化!読書を始めた今出会えて良かったと心から思う。 ある日、図書館の帰り道にきまぐれにいつもとは違う道を歩いてみることに。主人公の女子高生の慶子さんはケーキのような甘い香りに導かれ和菓子屋へ。男性店員にドキドキしながらも説明を受け商品前の和菓子をご馳走になる。高校三年生の春、和菓子屋で知り合った店員は同じクラスになった同級生で席が隣になったことを知り…和菓子と巡る青春と恋の一年が丁寧に描かれています。坂木司さんの和菓子のアンが好きな方ならこちらの作品も大好きになるはず!
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主人公の記載が「慶子さん」。えっ?という感じだったけど、本当にそんな感じのいい子です。師匠からあんこを受け取るところところ、千羽鶴のことについて鈴木君に語るところとかにも、彼女の性格が表れていて、良かったです。周囲のみんなから愛されるし、もう、最初から和菓子屋さんの若女将確定な感じ。常盤さんについていった告白現場のエピソードも驚いたけど、最後になって和菓子さまが、初めて名前呼ばれたとつぶやいたのも驚きました。。普通、そっちの意味じゃないよね。まだまだ二人のことを読み足りないです。。
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そこまで純粋培養がいるのか