サブスクリプション 製品から顧客中心のビジネスモデルへ (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040822990

作品紹介・あらすじ

【主な内容】
第I章 所有から利用へ ――サブスクリプション時代の到来
 利用する消費行動の最上位に位置するサブスク3.0
 サブスク・コマースで成功する条件
 継続購入に成功しているサブスク
 顧客ファーストのサービスでV字回復
 サブスクシフトで復活した老舗メガテック企業

第II章 サブスクリプション・エコノミーの創出 ――デジタル化と融合するサブスク
 サブスクリプション・エコノミーを促進する要因
 シェアリング・サービスの基盤となるサブスク
 プラットフォーム型事業を展開する行動戦略
 ネットフリックスのSVOD戦略
 Amazon プライム・ビデオのコンテンツ戦略

第III章 米国を席巻するサブスク・ボックスの波 ――製品中心から顧客中心へ
 ミールキットサブスクの成長戦略
 バーチボックスのキュレーション型サブスク戦略
 ダラーシェイブクラブの価格転嫁戦略
 スティッチフィックスのデータ主導型モデル
 ショッパーを活用したインスタカートの戦略

第IV章 未来社会に広がる成長機会 ――新たなる成長機会を捉えるサブスク
 肩車社会で企業は消費需要をいかにして取り込むのか?
 日本は階層帰属意識の分散傾向が強まり格差社会が進展
 AI実用化で産業構造が変わる
 スマート化が期待される分野
 自動化は人類に何をもたらすのか?

第V章 モノを売る時代の終焉 ――すべての消費を飲み込むサブスク
 自動車産業の新たなる競争領域の創出
 コンテンツ業界で革新的な流れを生み出すサブスク 
 サブスクへの移行が進むゲーム市場
 データドリブンで会員を集める外食産業
 未来の暮らしに不可欠となる究極のサブスク・モデルとは?

感想・レビュー・書評

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  • 今後は業態がサブスクリプションに移行する、ということを様々な事例を用いて説明した一冊。
    2019年出版。

    中には海外のものでピンとこないものもあったが、勉強にはなった。

  • サブスクリプションの解説と事例。
    背景にはICT化やネット、スマホのプラットフォームの充実や高齢化、少子化、AIの活用など。

  • 生産年齢人口の減少や社会保障費の増加。そして所得の減少が所有から使用へとひとの行動様式を変えていく。

    そんなサブスクリプションですがAIなどの技術の発展が大きくサービスを支えている。アマゾンのサイトで買い物したらレコメンデーションが表示されるのは当たり前。動画配信サービスに限らず、車ではトヨタが車の保険から利用まで一括でサービスを進める。そう言えばヤマテンの地図のサービスもサブスクだと気がつきました。
    これ以外にもカミソリやコスメのサブスクも海外にはあったりと、全ての製品やサービスがサブスクになるのではと思えます。

    巻末の2030年の世界はある意味、AIがひとを支配して、それに気が付かず思考を奪われた世界になるのではという危機感もありました。それは活用する人間次第でいくらでも変わるのかもしれませんが。

  • 最近よく聞く、「利用する期間に応じて料金を支払うシステム」、サブスクリプションについて多数の事例を交えて紹介した本。
    サブスクリプションのサービスの中には、サブスクボックスというものがあり、これは顧客の好みにあわせた商品が定期的に届くサービスらしい。何が届くか分からないって、結構なリスクがありそうな気がするのだけど、この本を読んだ限りでは米国では最近人気らしい。このサービスはいまいちイメージがつかないので、もう少し調べてみようと思った。
    サブスクリプションというと、SVOD(サブスクリプション型ビデオオンデマンド)が真っ先にイメージわくけど、2018年のシェアでは、1位がdTV、2位がHulu、3位がU-NEXT、4位がアマゾンプライムビデオ、5位がNETFLIXだったらしい。この順はちょっと意外だった。てっきり、アマゾンプライムビデオかNETFLIXが1位だと思ってた。テレビのリモコンに、「NETFLIX」というボタンがあるテレビもあるぐらだし(最近買ったうちの家のテレビがそう。ただし、NETFLIXには入ってない)。dTVの何がいいんだろう。まさか、docomoに契約している高齢者が店員にすすめられてよく分からずに入ってるわけじゃないだろうな……。
    ちなみに、アマゾンプライムの年会費はアメリカが約1万3000円、イギリスが約1万1000円、ドイツは約8500円、日本は4900円とのことで、日本は先日1000円アップしたけど、諸外国と比較すると安いらしい。なので、今後はまだまだ引き上げられるだろうとのこと。次1000円以上値上げされたらさすがにちょっと解約するかもしれない。
    第4章は、サブスクリプションからちょっと離れて日本の近未来社会についての話。超高齢社会で社会保障が賄いきれなくなり、現行の社会システムが破綻してしまうかもしれないとか。そういう時代には、サブスクリプションがあってるということらしい。正直、そこは関係あるのかと思った。
    また、ベーシックインカムについても少し触れていたのだけど、オランダやフィンランドでは一定期間、試験的に導入したことがあるらしく、労働意欲の向上や起業の促進が認められたらしい。日本でも、やっぱまずはどこかで実験的に導入してみてもいいんじゃないのかなと思った。ただし、ベーシックインカムを導入したところで、貧困の連鎖を完全に断ち切ることは難しいとのこと。残念。
    それにしても、いろいろなジャンルでサブスクリプションサービスがあるようなので、今後はコストパフォーマンスも考慮したりして、検討していってもいいかなと思った。

  • サブスクリプションの概要について簡潔にまとめられた一冊。少し前の出版ということもあり、新しいビジネスのその後を知ると更に楽しめる。

  • アメリカのサブスク話はよく分からなかった。格差社会が所有から利用にシフトし、結果としてサブスクに繋がっているようだ。

  • 絶対に知っておかないと、これからの時代のビジネスに乗り遅れそうですね。

  • サブスク、、、利用しているなあ〜

  • ●昔から、新聞や賃貸住宅、公共料金や定期券など、サブスクリプションは存在していた。これらはレガシー・サブスクと呼ばれる。ではなぜ近年になってサブスクリプションが注目されるようになったのでしょうか。最大の要因は、「購入・所有」が前提だった消費者の意識は「利用」するだけで充分であると言う意識へと変化したから。
    ●女性の婚活サービスのサブスク。女性は980円で参加し放題。そうすれば男性会員が増える。女性会員が増えすぎた場合は料金を値上げすれば良い。
    ●読書履歴や傾向などのデータを入力すると、専門家が推奨してくれる本が毎月自宅に届くサービス。サプリメントを定額で届けるサービス。
    ●ハンドバックのサブスク。劣化するものだから対象としては難しい。しかしラクサスは、「洋服のように体型に合わせてサイズを揃える必要がない」「季節に左右されない」「既にブランドが浸透している」「他人と共有することへの抵抗感が少ない」と言う理由を挙げている。
    ● Amazon Prime Video。アマゾンはDVDなどの販売履歴データを有しています。それを踏まえて視聴者のニーズを取り込んだドラマや映画の制作が可能になります。cmも入らないため第三者の意向を組み入れる必要もありません。

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著者プロフィール

淑徳大学経営学部教授。イノベーションやICTビジネスの競争戦略の研究に携わり、企業研修や講演、記事連載、コメンテーターを務める。日本電信電話(株)、(公財)中曽根康弘世界平和研究所を経て、現職。単著に『ITビジネスの競争戦略』『サブスクリプション』(以上、KADOKAWA)、『アップル、アマゾン、グーグルの競争戦略』『アップルの破壊的イノベーション』『アップル、アマゾン、グーグルのイノベーション戦略』(以上、NTT出版)があるほか、共著に『角川インターネット講座11』(KADOKAWA)など多数。

「2022年 『2020年代の最重要マーケティングトピックを1冊にまとめてみた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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