新L型経済 コロナ後の日本を立て直す (角川新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823911

作品紹介・あらすじ

地域経済の復活なしに日本再生はありえない!
グローバル化とデジタル革命以後の現代日本において、GAFAのようなグローバル企業が誕生したとしても、そこから大きな雇用は生まれない。
一方で、GDPの7割はローカル経済が占めていて、そこに8割の人が働いており、かつ彼らの多くが日常生活を支える社会に不可欠な仕事についている(エッセンシャルワーカー)。
そうした人々が確かな待遇を得られる社会になれば日本は再び豊かさを取り戻す。そのための方策が中小企業の生産性を高めるCX・DXなのだ。
エッセンシャルワーカーが稼げる真に豊かな社会に向けた道筋を、数々の企業再生を手掛けてきた冨山和彦が田原総一朗と語る。

感想・レビュー・書評

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  • 世界観10/10点(経済は大事!しかもコロナ後の日本の新しい可能性[世界観]田原さん冨山さんが描いてくれている!)
    惹き込まれ10/10点(私は福岡に住んでいるがL型経済。ローカルから日本は立ち直ってほしい!)
    キャラクター10/10点(熱意の力か!田原さんの本は私は好き。)
    読みやすさ9/10点(私は頭が悪いので理解力がないが、また読みたくなる内容だ。)

  • これからはG(グローバル経済)ではなく、L(ローカル経済)こそが日本再生のカギ。
    エッセンシャルワーカーが新中間層として稼げる社会を。

  • 中央にカネがあり、地方に労働力が余っていた時代は「下手に労働生産性を上げず、永田町への陳情で降りてくる事業をみんなで分け合う」が一つの安定モデルとして成立していた。

    中央にカネがなくなり、地方に働き手が足りない現在はまったく異なるモデルが必要になる。そこにカチリと嵌まり込むのがローカルなサービス業。「プロフェッショナルかつ高給取りなエッセンシャルワーカー」と、それを雇える経営者が鍵となる。

  • 足元の新陳代謝

    新しいセーフティネットとガバナンスにより、L型の企業のCXを進めることで、日本再興は可能。

    ■概要
    日本経済の中心はG型ではなくL型の地域経済(GDPで見ても労働者ベースで見ても)。新陳代謝というと、古いものを淘汰する過激なものに思えるかもしれないが、自然に緩やかに入れ替わる仕組みのことを指す。
    緩やかな新陳代謝ができない根源は補助金づけのゾンビ企業と、補助金に依存せざるを得ない個人保証の仕組み。企業の救済と個人の救済を分けて考えることが大切。
    そのためには地銀や地方大学のあり方も鍵になってくる。

    ■所感
    前著「なぜローカル経済から日本はよみがえるのか」と方向性は同じだが、コロナという有事の状況をふまえた観点が補足されているので、新たなインプットはあった。特にエッセンシャルワーカーとされる人たちが過酷な労働環境かつ低賃金で働いていることが浮き彫りになった中で、L型経済の健全な新陳代謝がエッセンシャルワーカーを新中産階級労働者に押し上げるのことの必然性に納得。

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著者プロフィール

冨山 和彦(トヤマ カズヒコ)
株式会社経営共創基盤(IGPI)グループ会長
1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒業、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。ボストン コンサルティング グループ、コーポレイト ディレクション代表取締役を経て、2003年に産業再生機構設立時に参画し、COOに就任。2007 年の解散後、IGPIを設立。2020年10月より現職。日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長、パナソニック社外取締役、経済同友会政策審議委員会委員長。財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、内閣官房まち・ひと・しごと創生会議有識者、国土交通省インフラメンテナンス国民会議議長、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、経済産業省産業構造審議会新産業構造部会委員などを務める。主な著書に『なぜローカル経済から日本は甦るのか』(PHP新書)、『コロナショック・サバイバル』『コーポレート・トランスフォーメーション』(いずれも文藝春秋)などがある。

「2022年 『両利きの経営(増補改訂版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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