バジリスク 寄生生物 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.35
  • (2)
  • (7)
  • (8)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 77
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041001752

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読書録「バジリスク」3

    著者 椙本孝思
    出版 角川ホラー文庫

    p91より引用
    “「人は不安に駆られると間違った決断をし
    てしまいがちだ。また正しい道に進んでいて
    も悩みは尽きない。だけど不安がなければ自
    信を持って行動できる。それに、もしその決
    断が間違っていたとしても、決して後悔せず
    に先へと進めるんだ。」”

    目次から抜粋引用
    “生物教師
     隣人監視
     人喰屋敷
     徘徊老人
     寄生生物”

     人々の回りで起こる猟奇事件の、その原因
    を求める男を主人公としたバイオホラー小説。
    連作短編集。
     夏の休日のキャンプ場、ゴミを捨てに行っ
    た少女が、みつけた小動物についていった先
    で見たものとは…。

     上記の引用は、占い師をしている時の主人
    公の一言。
    物事を進める上で大切なのは、気の持ちよう
    なのかもしれませんね。
    決断を占いに委ねてしまうのはいかがなもの
    かと思いますが、景気付けに上手く使うこと
    ができたら、有効なのではないでしょうか。
     ホラー小説ですが、タイトルでおおまかに
    見当がついてしまう感があります。
    せめてサブタイトルは、表紙に書かなかった
    ほうが良かったんじゃないかなと思うのです
    が…。

    ーーーーー

  • これは誰を対象にしたものなの?選択ミス

  • 爽やかな青春小説だった昆虫部の作者がまさかの
    虫ホラー作品を角川ホラー文庫から。
    今回の虫はあくまで架空の虫で、人に寄生し
    宿主の精神と人格を蝕み、人を喰らう。
    そしてその「虫」を喰らうのが「トカゲ」。
    虫と人とトカゲがそれぞれを求め対時する
    ホラー作品。

    今まで読んだ他の作品とは毛色は違えど
    ラノベばりに読み易くあっ...という間に
    終わってしまうため、恐怖感や嫌悪感も
    感じることなくサクサク読んでしまいました。
    全5話の短編連作ですが、どのストーリーにも
    微妙なエロシーンが盛り込まれてますw。
    人が虫やトカゲに寄生される手段が性交に近い行為
    だからなんでしょうけど...w。
    4話目の「徘徊老人」は別の意味でハラハラしましたw。

    なんとなく予定調和っぽいラストも含めて
    ある意味安定した作品で、少し時間の空いた時に
    サラリと読むにはいいかもです(虫ホラーですけど)。

  • 最後がどんなにいいかんじでも伊賀野さんの当初の変態ぶりは忘れられない。全体的に読み易くて引き込まれる魅力があったと思う。一気に読んでしまった。

  • 人を殺して食べてしまうとという寄生虫に取りつかれ人達と、その虫を食べるトカゲを宿した人間が最後においしいとかっさらっていく連作短編。
    よくあるような寄生虫ものですがいい感じにアレンジされてると思います。ホラーエログロと見せかけて最後にキャラクターものとして閉めてるあたりがいつもの椙本さんといった感じですね。

  • 恐怖のバグズホラー!!

    表紙と裏のあらすじで即効図書館です。
    連続短編で共通登場人物「伊賀野」


    一気読み!

  • 寄生されると人を食べるようになってしまう虫と、その虫を食べることで生きているトカゲに寄生された青年の物語。全5話からなる短編集だが、後半から徐々に物語が繋がっていく過程が面白い。3話まではありふれたホラー短編集という印象だったが、叙述トリックが仕込まれた4話から印象ががらりと変わり、最終話の虫とトカゲの対決はダークヒーローもののラノベを読んでいるようだった。
    寄生虫により人間の本質が変化していく恐怖を描いた作品と言えば、すでに傑作「天使の囀り」が同じレーベルから出ている。特に後半はキャラクターで物語を引っ張っているような印象が強くなってしまい、ホラー作品集としてはこのくらいの評価ではないかと思う。
    ただ4話「徘徊老人」は面白いので、そこまでは読んで損はないです。

  • ホラーとは言えない作品でした。エログロです。ラノベっぽくて読みやすい。登場人物がすごく個性的です。伊賀野の変態さにいちいち笑う。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1977年、奈良県生まれ。大阪国際大学経営情報学部卒。2002年「やがて世界は詩に至る」で出版デビュー。「THE CHAT」「THE QUIZ」などで異色ホラーミステリー作家として注目を浴びる。著書は他に「時間島」「タイムカプセル」「庵谷高校の死神 閉ざされた校舎と見知らぬクラスメイト」(ここまですべてアルファポリス)、「天空高事件」「幻双城事件」(角川文庫)、「へたれ探偵 観察日記」シリーズ(幻冬舎文庫)などがある。

「2017年 『君が何度死んでも』 で使われていた紹介文から引用しています。」

椙本孝思の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×