エンディングノート (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041004289

感想・レビュー・書評

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  • なんなんだ? この主人公。それでも付きまとう面々が信じられない。それより洋介とか、桃子とか、父親のことをもっと中心に据えてほしかった。

  • ーーー
    神尾良子、33歳。ライター業で食べている駆け出し脚本家。彼氏なし。親との関係、やや不良。停滞気味の人生に焦りを感じているーー。大学時代の恋人からの依頼がきっかけで、良子はあるノートと出会う。それは人生の最後に、遺される人に自分の思いを伝えるためのものだった。急逝した父も家族にノートを遺していた。そこに書かれていたある過去の真実。それは良子の人生を変え始め……。大切な人に会いたくなる心震わす物語。

  • オビに書いてあるほどにアラサー、アラフォー女性に共感を得られる作品でもない気がするが、後半になっていろんなことが繋がってきたのがわかるとなかなか面白く読めた。
    主人公の頑固さはちょっとやりすぎな印象。

  • introduction───
     地下鉄の出口を出ると、約束の午後二時まで十分もなかった。携帯で地図を確認し、神宮球場へ向かって歩き出す。寝不足の目に陽射しが眩しい。花冷えから一転、今日は気温が上がる気配だ。遅咲きの桜も散って、道路の片隅に花びらがこびりついている。気がつくと季節が変わっている。もう何年も花見をしていなかった。
    ─────────


    タイトルと、父娘の確執を描く内容であることに惹かれて購入。
    物語の根底にあるものは、死生観や赦しだと思うのだけれど、そうした生々しいテーマを扱っているのにも関わらず、主人公を含む登場人物たちにはほとんど人間味が感じられなかった。

    劇中作の「オバステ」と能楽の「姨捨」。
    父親との関係性から目をそらし、逃げるように上京した主人公もまた、年老いた親を故郷に置き去りにしたといえる。
    エンディングノートを取り上げた意味は、残して逝く側と残される側の心情をより強く浮き彫りにするためだろうか。タイトルにまでしているわりには、効果を発揮できていない。これが手紙であったとしても支障はないように思う。

    おそらく相当にこじらせているであろう主人公が、何年も抱え続けた父親とのわだかまりを、出会ったばかりの老婦人に吐露し、唐突にカタルシスを得るシーンもなかなかに共感しがたかったし、ヒューマンドラマにしては温かみの少ない文章という印象だった。
    帯に「アラサー、アラフォーの女性の共感度No.1」と書かれていたけれど、この本に共感できるのは意外と父親世代のほうかもしれない。

  • 構成が分かりにくい
    洋介とおばばの話に 他の人物との関係性も、エンディングノートという題名も離れている感じがする

  • 読み易く、ぐっとくる1冊。誰にでも人生のエンディングは来るけれど、その瞬間までどう生きるのか、自分ひとりのことだけでなく、自分を取り巻く人々のことも考えていければ良いなと思った。

  • 私なら何を書くかなぁ とか
    私の親はどう考えてるのかなぁ とか
    家族のことを考えてしまう。
    エンディングって近いようで遠くて、遠いようで近い。

  • 主人公には共感出来ないけど、内容は嫌いじゃない。姥捨…オーバーステイ
    …なるほど…。

  • タイトルと作者が福井県出身と言う事で福山駅の書店で購入。ただ、思ったような作品ではなくて(一冊のノートが引き起こす奇跡とあったので、勝手に物語を想像した)、エンディングノートのタイトルもやや活かせていない感じもします。主人公の神尾良子の性格がちょっと共感を阻害するマイナスにもなるんだけど、それはそれでも、帯にあるように「アラサー・アラフォー女性の共感度No1」ってことかな?父娘の関係がよくある話でもあるけど、そこまで確執が続くものかと逆にあっさりの私には理解できなかったのかも。

  • 入れ子状の展開だが、感の悪い私には、姥捨の話とのつながりが最後近くまでわからず。姥捨の部分は、読み飛ばしてしまいました。 また、主人公とそれを取り巻く人物の感情、行動がすべて後ずけのような。現実離れし過ぎているように感じました。登場人物の見た目や仕草にこだわり過ぎでは。

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著者プロフィール

福井県生まれ。「ロスト・チャイルド」で第27回横溝正史ミステリ大賞を受賞してデビュー。禅とキリスト教をテーマに描いたミステリ「マラリア」も話題になる。

「2009年 『ロスト・チャイルド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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