銀の匙 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041013380

感想・レビュー・書評

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  • こんなに素直に自分の感覚を受け止められるのが羨ましい。目や耳など、どこから入ってきた情報でも全てを左脳に流し込んでしまう自分にとって、これほど羨ましいことはない。それと表現の優しさ。この本の要点をまとめることは、きっと出来ないような気がする。仮に出来ても、大事なことは何も伝わらないだろう。

  • いくらなんでも泣き虫すぎる気はしたけど笑
    昔の世相や文化が知れて興味深い

  • 子供の心が極めて丁寧に表現されている。自然やおもちゃに対して感じたこと、他の子供や好きな人に対して感じたことの表現の中には、自分の子供時代の感情を思い出させるものがいくつかあった。
    特に伯母さんの主人公への愛の強さが印象に残った。
    伯母さんの主人公への愛がメインテーマであるために、銀の匙という題名をつけたのではないかと思った。
    昔の表現が多く、読み進めるのが難しかった。また、意外性が少なく、ストーリー的には面白味がなかった。

  •  読んで数ページで、なんて美しい世界なんだろうと思った。ひ弱な少年から見た世界が、鮮やかで繊細に切り取られている。世界は、ありのままで充分美しいのかもしれない。

  • 確かに起伏はない自伝であるが、観察眼描写力が素晴らしい。今の時代の生徒に1年かけて学ばせるものがあるかといえば疑問だが、これは、声に出して詠むと良さがわかると思う。

  • 学校に行くあたりのところが一番面白かった。繊細な子だったんだと読めば読むほど思います。


  • <キーフレーズ>

    <きっかけ>”

  • 明治から大正にかけて没落したとはいえ、士族の子供であった作者は、彼だけを愛してくれる叔母に庇護されながら、いじめられても、不登校になりながらも、表現手段を獲得するまでに成長できていた。そのことを肯定的にとらえられる物語だった。

  • 著者の自伝的小説。感受性が豊かで繊細、そして涙脆い少年のお話。描写がとても独特で「その人のまろまろした声」とか「とろとろとほほえましめる銀色の陽炎」とか。

  • 橋本武先生の著書から知り読みました。なかなか文が難しく読み応えがありましたが、一区切りが短くまとめられているため、少しずつ読み進めることができました。はじめての文学作品らしいものを読みました。

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著者プロフィール

1885年、東京に生まれる。小説家、詩人。東京大学国文学科卒業。夏目漱石に師事。漱石の推薦で『銀の匙』を『東京朝日新聞』に連載。主な著作に小説『提婆達多』『犬』、詩集に『琅玕』『飛鳥』などがある。

「2019年 『銀の匙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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