アルケミスト Anniversary Edition
- KADOKAWA/角川書店 (2014年11月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041023556
作品紹介・あらすじ
羊飼いの少年は、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じてピラミッドへの旅を続ける。人生の知恵と勇気を描いた世界的ベストセラーの誕生25周年記念版。日本版特別メッセージ、特製サイン入り。
感想・レビュー・書評
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この物語で
使われている
「ことば」や「こころは」
私の知っている言葉や心としては使われていない。
たぶん、らくだや砂漠、風をただただ
観察して、異国の言葉が分かったり
意味を知ったことからも
物事の本質や意味や習性を
探究心、信念をもって見つめたときにみえてくるもの
それをことばと言っているのかな。と私なりに解釈した。
自分の本当の心がどこにあるのか
分からなくなり、それを探すのも
自分の心に耳を傾けなければ分からず
心はそれを知りたがっている。
その心がある場所が、宝のある場所なんだという。
ようするに、自分の心=宝物
なのかな。
翻訳は優しくしてあるけど
哲学てこんな感じなのか。なかなか
噛み砕くのが難しいけど、
ピラミッドまでの旅の中には数々の
教訓が隠されていました。
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私達の冒険のゴールは、
終の棲家となる家を手に入れること。
贅沢さえしなければ、老いても暮らせる程度の
財宝を蓄えること。
そうだったっかな?
でも、
実際今の旅の目的は実際そうなってる。
いいんだよね…
これで、
間違ってはいないはずだけどね…
アルケミストの著者は、
「じゃあ、今の旅の目的地をちょっと変更してみるかい?」
なんて、
まるで敏腕ツーリストの様に
ワクワクするような旅のパンフレットを提示してきた。
夢を見る事はあるでしょう?
へんてこな夢を、しかも何度も見たとしたら、
それは完全にお告げなんだよ。
悪いことは起こらない。
何しろ、神が(旅立ちなさい。)と促してる様なものなんだからね。
羊飼いである少年サンチャゴは、
今の生活を捨ててまでは旅立つ勇気を持たない私の代わりに、慣れた仕事をやめ、羊達も売り払い、旅に出る決意をした直後、速攻金を盗まれる。
(ほらね。いわんこっちゃない。)
こんな事が起こるだろうから、
嫌なのだ。
平穏は大事。
危険は回避。
でも、旅の資金を失った事から
サンチャゴの運命はぐるり、と回転を始めるのだ。
つまり、
決意をし、行動する事で様々な出来事が起こる。
そうそう。
神の(夢の)お告げでは、サンチャゴの求めるもの(お宝)は砂漠のピラミッドの側で眠っているという。
砂漠の民同士の争いが勃発している危険な地帯を抜けていかねばならない。
らくだ(乗り物)も無い、
金も無い、サンチャゴはどうするのか。
どうするもなにも、(旅立ちなさい)と、促した神がそれに関しては責任をとるように、
本当に何とかなるのだ。
作中、何度も出てくる言葉。
<何かを真剣に求めようとすれば、宇宙はすべて味方をしてくれる。>
かと言って、天から金が降ってくる様なファンタジーじゃない。
著者は、サンチャゴにあらん限りの努力をさせ、半ば強引に旅の続行をさせる。
(もう、いいんじゃないか…
旅はここらへんで止めても。お宝以上に愛する人も見つけたし、俺もうここがゴールでかまわないや。)
と、挫けそうなサンチャゴに著者が最後に出会わせた錬金術師…
彼の登場でサンチャゴの中に眠る不思議な魂が爆発する。
そういえば、
人が生きている。という事はそれだけでなんと神秘的な事なんだろう。
それを都合よく忘れ、
何事も無く、後は穏やかな老後を迎えられればそれでいい、なんてもったいない気がしてきた。
少年が旅の途中で出会う、様々な人とのエピソードの中にもメッセージ性の強い言葉がたくさん出てくる。
誰が読んだとしても、
必ずどこかで一端、目を閉じバーチャル砂漠の旅に出てしまうだろう。
そんな光り輝く物語だった。 -
繰り返し読んでます、私の人生のバイブルです。この本を読むと、未来の自分にわくわくできて、頑張ろうと思えます。
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印象に残ったフレーズ…
何かを本当にやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂から生まれた
おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれる -
就職前に読んだ本。何か1つのことのプロになれれば、それが他のことにも通づる、ということが書いてあったのが一番印象的だったかな。
最近改めて、何か1つのことを極めている人が、他のことをするにあたっても極めた時に得た経験がいきているというのを、目の当たりにしているので、自分もそういう風な経験をしたいし、極めるための軸となるものを増やしたいと思う。-
2019/12/22
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"前兆に耳を傾けよ"
この本の通奏低音はこの言葉ではないかと思います。
内容としては、ある少年が、様々な人との縁から成長の手がかりを手にして、旅を通して成長を成し遂げる話です。
自己啓発本として読むのと、小説として読むのとでは印象がだいぶ変わってくると思います。
個人的には、"中世的な世界観の中での冒険小説"として読むのが一番楽しめるのではないかなと思いました。 -
記録
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もっと早く出会いたかった本。
心と頭を柔らかくしてくれたように感じました。
大人になるにつれて忘れてしまった大切な当たり前な何かを教えてくれます。
定期的に読み返しています。 -
簡単に言ってしまえば、お告げを信じて旅に出た一人の若者の苦難を描いたロードムービー。神の存在について、一定の解釈を持たない日本人にとって、この本は様々。キリスト教やイスラム教の様な一神教の香りか、自然の全てに意思を見出す原始信仰か、少しよくわからない。ビジネス書的「初志貫徹」「ポジティブシンキング」の説明物語。スルメの様に何度も噛んで味わうことで解って来るのか?旅に魅力が感じられないのは、目的が「宝物」だからか、ちょっと俗っぽい。