一八八八 切り裂きジャック (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (784ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041036198

感想・レビュー・書評

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  • カタカナ苦手なので今まで読んだ本のなかで一番辛かった…(;ω;)
    途中何度やめようと思ったか(;ω;)
    ただ!
    読んで良かった!!!
    実際の歴史上の人物がちょいちょい出るのも面白い。

  • 実在人物が紛れて出てきたり、当時のロンドンやベルリンの描写が細かくて面白い。切り裂きジャックを書くには、これだけ細かい世相描写は必要だなーとおもう。ていうかどっちかっていうと、切り裂きジャックよりそっちの要素が強いと思う。登場人物、というか固有名詞多すぎてわけわからんことになります。

  • 本格ミステリでもパズラーでもない、
    エレファントマンおよび切り裂きジャック事件を題材にし、
    世紀末ロンドンの風景、文化、風俗、倦んだ人々をたっぷり描写する中で、
    ひとりの青年が思い悩み作家になることを決意する、
    いっぷう変わったビルドゥングスロマンだ。

    いくつかの軸がある中でどこに着目するかで見え方が異なる。

    BLというよりJUNE的展開もなかなかよい。
    美形美形といわれる鷹原よりも、その鷹原や同性愛者異装者を惹きつけておいてのほほんとしている柏木のほうに萌え。
    それにしても卑怯なネーミングだね。

  • 2002年に刊行された文庫の再版。服部まゆみの復刊は『この闇と光』に続いて2冊目。
    本作は切り裂きジャックをモチーフにした歴史ミステリで、文庫本で800ページほどある大作。序盤は主人公である日本人留学生・柏木薫がベルリンからロンドンに移るまでの紆余曲折を始め、徐々に築かれて行く人間関係が細やかに描かれる。そのせいで彼が事件に関わるまでにかなりの紙幅が費やされるのだが、この細やかさが最後に利いて来る。また、華やかな社交界と上流階級の紳士淑女と、貧民街や見世物小屋といった下世話な世界との対比も面白かった。

    他の文庫も改版にならないか、というのと、文庫化されていない単行本が数冊あった筈なので、そちらの文庫化も何とかならないか……というのをうっすらと期待しているのだが、単行本は版元が違うので難しいのだろうか。

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著者プロフィール

1948年生まれ。版画家。日仏現代美術展でビブリオティック・デ・ザール賞受賞。『時のアラベスク』で横溝正史賞を受賞しデビュー。著書に『この闇と光』、『一八八八 切り裂きジャック』(角川文庫)など。

「2019年 『最後の楽園 服部まゆみ全短編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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