真紅の人 新説・真田戦記 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 18
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041043639

作品紹介・あらすじ

一六一四年、鳶田の貧しい村で育った佐助は、己に課せられた宿命を果たすため、村を出る決意をした。だが彼は、その時「真田丸」で待ち受ける過酷な運命を知るよしもなかった──。驚愕の新説が展開される歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  • 大坂の陣を佐助という架空の人物の視点から描いた作品。出自も怪しい者達が集まる貧しい村に流れ着いた佐助。関ヶ原で叔父に裏切られ家族を失った佐助は復讐の為に大坂に入る。久蔵という老人を助けた事からその主人真田信繁の家臣となる。貧民街の仲間であった権太は佐助が石田三成の遺児だと知り遠い存在になるのではと焦り無謀な戦いを仕掛け命を落す。師匠の隆海坊も弓の名手だがその過去は謎に包まれていた。死の間際自分は宇喜多の家臣として仕えていたが子供を早世し疑心暗鬼から妻を殺害したと打ち明ける。そして佐助に亡き息子と重ね合わせ生きて欲しいと願う。信繁、久蔵、富作とにかく切なすぎる中盤のみんなで川遊びで楽しんだ後は大坂の陣の結末を知っているだけに読み進めのが辛くなった。悲しいけど素晴らしい作品でした。

  • なかなか分厚い。けど、一気読み!
    登場人物が魅力的。佐助はもちろんのこと、隆海も久蔵も大助も、おっさん信繁もw泣き所も、多い。
    ラストがまた、良い。

  • ■読みたい理由2017/01/09
    真田丸で、今まで興味のなかった戦国時代に興味を持つようになった。いや、正確には真田幸村に対してといった方が正解。なので、違う角度から見ることができる真田本に興味があり、読みたくなりました。

  • 表紙の画で判るように時代モノの小説だ。「大坂冬の陣」、「大坂夏の陣」を背景とした物語である。
    夢中で読了し、読了後も頭の中が作中世界を彷徨っているかのような感に…とにかく面白かった!!
    結局、本作は佐助が“成長”しながら必死に奮戦する物語だ。不幸な経過で肉親の縁が薄く、苦難の連続で貧人の村に流れ着いていた佐助が、祖父、父、兄弟とも呼べるような人達、大切な友や敬愛出来る主君に出逢い、別れてしまうことを、「大阪の陣」の激戦の最中に繰り返す…こういう様子が、凄く引き込まれる…
    本作は…「時代モノはこう在りたい!!」というような好さがギッシリと詰まっている。お薦めだ!!

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