本日も教官なり

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 407
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053904

感想・レビュー・書評

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  • 秋宏くんが仕事変えて15歳年取ったらこんな感じかな。みつばの町の人たちはみんな、いい人たちだね。
    誠実に生きていきたい、と思わされる、
    働く人たちの物語。

  • 230326

  • 40代のバツイチ男性。職業は自動車教習所の教官。趣味はロックミュージックを聴くこと。別れた妻から、高校生の娘が妊娠したとの連絡が…

    登場人物は主人公とその(元)家族、現在の恋人、行きつけのバーの人たち、そして教習所の生徒たち。

    教習所の生徒たちにもいろんな人がいて、教習でも人生でもS字カーブやクランクを乗り越えながら(あるいは回避する術を身に付けながら)進んでいく様子がいじらしかった。車の運転と、それぞれの人生がリンクしていて面白かった。

    各章のタイトルにもなっているロックの曲は全然知らなかったけど、読み進める上で問題はなし。でも、どんな曲か聞いてみたくなった。

  • 45歳、別れた奥さんとの間に17歳の一人娘。その娘の妊娠を端に再び交流が始まる。
    教習所の教官という職業あるあるみたいな面もあり、なかなか面白かった。

  • 出てくる曲名を見るだけでいい気分になれちゃう。
    教官だったり郵便屋さんだったり、蜜葉市に住んでみたくなってしまいますね。

    2022年50冊目。

  • <贔>
    本作は最新作ではないが僕にとっては充分に新しく面白い本である。たぶん僕は小野寺史宣の作品と相性が良いのである。残念ながら年齢は十歳以上も離れているが何というか感性みたいなのが似通っているのかも知れない。などと僕が云うとまだ若い小野寺には迷惑なんだろうなぁw
    書き下ろしなのにこの作品の様にキチンと章立てが7月8月9月・・・と別れていて,まあそれぞれに同じくらいの長さでそれぞれに面白いお話になっているってどうなんだろう。どうなんだろうって別に悪い意味で云っているのではない。締め切りに迫られた連載作品でもないのによくもよくもそういう風にうまく書けるものだなぁと言う事である。
    本書は現在市場に出ている小野寺の作品で僕が読んでいなかった最後の作品である(たぶんw)。この先は新刊を待つしかなくなるのだけれど,そう云う状況に至った作家さんが他にも何人か居て(例えばシーナ兄ぃや浅田のジロ兄貴)新刊が出るとそりゃまあ嬉しさひとしおなのである。そこに小野寺が加わるのだ。やれ嬉し。
    「 明日は休み。だから飲める」いいなこのセリフ。でも僕は違う。いつだって飲んでるけど明日が休みの日はつい飲み過ぎる。ああ,すまぬ。

  • ほのぼの?面白い小説でした

  • 自動車学校の教官が主人公の小説。別居中の17歳の娘の妊娠や妻との関係を中心に、期限切れになりそうな教習生や69歳になって免許を取ろうとする人たちなど、真剣な登場人物ばかりで安心して読めます。

  • 自動車教習所の教官を務めている豊士。離婚した妻からの久しぶりの連絡は、17歳の娘が妊娠した件。さまざまな理由で免許を取りたい教習生。メインのお話が少しどっちつかずの感じ。人生いろいろあるよね~といった感じで軽く読了。

  • 自動車教習所の教官には正直いいイメージがなかった。横柄な人が多かったような記憶が…。しかしよく考えたら、免許を取る前の人間が運転する車に毎日同乗し、ブレーキだけしか与えられていないのだから大変な仕事ではないか。それはともかく、随分前に書評を読んで気になっていながら未読だった本書、最近読んだ絲山秋子の『小松とうさちゃん』に出てくる女性の前職が教習所の教官という設定、という縁?もあって読んでみることに。

    40代半ば、ブラック企業で体を壊し再就職した教官、離婚時の取り決めで一人娘とは11年会えていない主人公が、娘に起こった出来事がきっかけで娘と元妻に再会、その他にも教習所の生徒や同僚たちそれぞれとの交流とドラマが描かれる。

    面白かった。主人公をはじめ優しく気取りのない登場人物が多く、特に女性たちが芯が強くしっかりしていて全体的に爽やかな印象。主人公のリアルで空回りしがちなおじさん像にも楽しく笑わせてもらえて、いろいろな現実を描いていながらあたたかい作品だった。

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著者プロフィール

一九六八年千葉県生まれ。二〇〇八年『ROCKER』で第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひと』『ミニシアターの六人』『レジデンス』『タクジョ!』『銀座に住むのはまだ早い』『君に光射す』などがある。

「2023年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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