- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041056059
作品紹介・あらすじ
虚実の境が見えなくなってしまった時、人にとってあらゆるものが、怪異となり得る危険を孕んでしまう――。現役拝み屋が体験した現世のこととも悪夢とも知れない恐るべき怪異。すべてのはじまりは20年以上前、ある日曜日の昼下がりに出会った一人の少女だった。その少女、14歳の桐島加奈江は果たして天使か怪物か、それとも……!? 訪れた災禍を前に恐れおののく一方で、必死に解決を図ろうとする拝み屋の衝撃実話怪談!
感想・レビュー・書評
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冬がやってきた…。
冬はあいつが来る…あいつが…:(;>д<):
『桐島加奈江』との決着がついに……っ!!
郷内さんが中学生の時、加奈江の元に逃げた。
学校でのいじめにより、現実逃避に夢の中へ虚像を作り出す。
時が経つにつれ、加奈江が不気味なもののように思われ、避けるようになる。
大人になり、あるきっかけから、また現れるように。
妻の前にも現れた彼女は、実在する少女なのだろうか——。
『拝み屋怪談 怪談始末』の短編で最恐だった桐島加奈江。
この巻から読みはじめても問題ありません!!
以前のエピソードも交えて、丸々1冊、桐島加奈江特集です。
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彼女はシャガールの『青いサーカス』が胸元に大きくプリントされた白いTシャツに、花柄模様のロングスカート。スカートの裾から覗く細い足の先には、三つ折りに畳んだ白いソックスと、クリーム色のスニーカーを履いている。(本文より)
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イマジナリー・フレンドのように虚像を作り出し、話し相手となるのは幼少期。
ですが郷内さんが作り出した加奈江は、同じ年齢の14歳です。
なので完全に別物。
しかも夢の中で出会っています。
彼女が脅威となった時は、現実にまで現れて。周囲の人々も彼女を実体として認識している……。
彼の中でだけ存在する脅威ではない…?
明晰夢で夢を操る事ができるの凄いヽ(゚∀゚)ノ!
作り出した虚像は独り歩きをし、冬にまた訪れてくる…(-_-;)
今回はそこまで怖くなかった。
と言うか、なんだか複雑な気持ちだよ……( ・᷄-・᷅ )
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「人というのはどうしようもなく困難な問題に直面した時、自分にとっていちばん楽で、もっとも傷つかないで済む道を選びやすい。さらに言えばそんな時、人は自分にとってもっとも都合の悪い事実を必死になって誤魔化すか、考えないようにしてしまうもんだ。だがそれは結局、問題の先送りか、破滅に向かって進んでいくだけのことに過ぎない」
「自分の身に降りかかる困難を本気で解決したいんだったら、むしろ今の自分にとっていちばんつらい道を選び直せ。それから自分にとって、もっとも都合の悪い事実にこそまっすぐ目を向けて、もういっぺん、よくよく考えてみるんだな」(本文より)
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郷内さんの師匠である水谷さんのありがたいお言葉……⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
はい……耳が痛い……。
目を覚まさねば……(-_-;)
個人的には霊媒師の文江さんが憑依された話が怖かった…。
一度の憑依で心が折れるほどの霊……。
怖すぎる…。
拝み屋さんも霊媒師さんも、こんなにつらい毎日なんて…とても想像できない…(-_-;)
頑張れ郷内さん!!
続編は『拝み屋怪談 鬼神の岩戸』
読みます!!ヽ(´▽`)ノ
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推しの加奈江で1冊丸々ということでかなり楽しみではあったけど残念ながらあまり面白くなかった。
この文いる…?ってものが多く冗長に感じたり、
既出の話と全く同じものが載っていたりして、
もっと短くて良かったんじゃないかなぁと思えた。
それに加えて他の怪談も少なめだったし、オチも読めちゃったしね
降霊術やっちゃった女の子の話が一番好きだった
なんかめちゃくちゃ怖かったんだよなぁ
あと何回も災禍って言ってるのやだった -
最恐のストーキングガール!
ふたたび!!(*/ω\*)キャー!!
半端な魔払いなどなんのその!
感心するほどのストイック!
自信満々に満ち溢れんばかりのその態度
春が来て〜
夏が来て〜
秋が来て〜
加奈江ちゃんキターーーーーキタ━(゚∀゚)━!
今回の拝み屋シリーズはいつもと打って変わって
加奈江ちゃんによるの加奈江ちゃんだけの為の!
加奈江ちゃん尽くしの一冊です!!
加奈江ちゃんしか出ません!!
あ、一つは違うヤツ出るか……すいません(๑ ᵒ̴̶̷᷄ټ ᵒ̴̶̷᷄)ヘヘッ
シリーズ一作目の『怪談始末』で読者を恐怖の
どん底に叩き落とした事ではないでしょうか…
もちろん僕も落とされました。(笑)
今だに鮮明に記憶に残しております。
彼女との出会い。怖かったな〜(笑)
今回の郷内先生はひと味違う!
自分のみならず最愛の奥様にまで実害を及ぼした。
加奈江ちゃん
もはや我慢の限界!!
20年越しに漸く加奈江ちゃんとの真っ向勝負
を決意!!
前半は、怒涛の予習、復習!!(笑)
正直、わたくし『怪談始末』を読んで間もない為
あれ?って思いましたが、まあまあ、これは
初めて拝み屋シリーズを本作から読んでしまう
方の為の郷内先生の優しさ全然オッケーです!!
素晴らしい⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
後半では、加奈江ちゃんが現実世界へと降臨
郷内先生を執拗なまでに追いかけ回す
生かさず殺さずのなんとも陰湿なストーキング
これぞ加奈江ちゃんですな!
加奈江ちゃんしか勝たん!!(笑)
しかし…
終わってみると…これは予想外の展開ですな!
何というか……求めていたのと違う。(笑)
しかし、全部が全部ね。悪意に満ちているかと言うと違うのでね!
実話怪談を、読んでいると悪意に満ちものもあれば無いのもある。良いと思います。
あの解決でよかったんなら良いかと!
しかし…最後…加奈江ちゃん…マジか…(´・_・`)
今回はそこまで怖さは無かったです。
しかし、
後半からの加奈江ちゃんの怒涛の追い込みに
果敢に挑む、郷内先生
とても読み応えあり、面白かったです!
さて…次作『鬼神の岩戸』読みたいと思います♪
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普通なら見ることの無いモノを見てしまう作者の大変な気持ちは分かる。(私はそういうのは全く分からないので、全てを理解できるとは言わないが)
ただウジウジし過ぎてこちらも少し陰鬱とした気分になってくる。
ラストは少し切なかった。 -
桐島加奈江との結末を語った「来たるべき災禍」。
こじらせてしまった自分が生み出した救いの存在、そして何を間違えたか恐怖の存在になってしまった桐島加奈江。
何に対しても、向き合い方なんだと思う。単純だけど、とても難しい。
捨てられた仏壇群に収められていた蛙の呪具には、怖気しかない。
実在する、あるいはした狂気。想像の埒外にあるものって、きっといろんな場所に存在しているんだろうなぁ、と思ってしまう。
それと出会わないことを願います。
読み物で十分。それなら、実話怪談というエンタメとして消化できるので。 -
星3なのは、怖くなかったから。
私が求めているのは怖さ。
今巻では、作者さんの大事なエピソードがいったん決着がつきます。
頑張って欲しい。
めっちゃ走ってます! -
郷内さんの作品に共通して出てくる「加奈江」のことが詳しく書かれている、重要な本。
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加奈江は確かに怖いんだけど、本人の話は興味ないんだよな。