人間の顔は食べづらい (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 674
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056134

感想・レビュー・書評

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  • この三連休に以前買ってあったこの本を読んだ。自分で自分のクーロンを食べる世の中という現実にはあり得ない世界でのストーリーに没頭させられた。作家はやはりすごいなと思う。

  • 肉食が忌避されるようになり、自分自身のクローンの肉ならば食べて良いことになった世界のお話。どんな世界だ、という感じだけど、この設定でなければ成立しないお話なので仕方がないというか。

    和志(本物)は嵌められて多分このまま死刑になるけど、自分のクローンを虐待したり、女性蔑視思考も酷かったりするから、可哀相だとも思わないな。

    和志(クローン)は実際、本や新聞を与えられるだけで何故こんなに賢くなれたのかがちょっと謎。そこは「お話だから」ということで良いのか。

    河内ゐのり(本物)は完全にとばっちり。気の毒に。

  • 横溝正史賞受賞作。
    グロテスクさが前面に押し出されているので、割と好みが別れる作風なのではないか、と思うが、面白かった。個人的にはこういうグロ方向に突き抜けた特殊設定は独自ジャンルを築く武器になると思う。

  • 自身のクローンのみ食人が認められた日本を舞台にしたミステリ。本作も作者さんが得意とするエログロが際立つ作品。 ミステリとしての斬新さはあまり感じませんでしたが、丁寧な展開と、この設定に期待することを詰め込んだような作品。ミステリの心地よい驚きとパニックものの楽しさが詰まった好印象な作品です。

  • 人に薦められて読んだ。
    表紙で損をしていると思う。内容はとても下衆にこだわっていて清々しいぐらい。意外性とパズラーとしての意気込みも良い。煎じ詰めればこの世界観ではトリックなんてなんでもありな訳ですが、割とその辺りを目立たせないように上手く処理していると思う。
    冒頭に矛盾を仕込んでおいて「あれ、気づかなかったんですか?」と澄まし顔で冷笑してくる作りは好みのもの。法月綸太郎「ふたたび赤い悪夢」みたいだ。

  • 初白井。いや〜凄かったッ!?期待以上でした^^ 食料として自分のクローンを作る世界。由島三紀夫というヤヴァイ人物w とてもグロテスクで、多少エロティックww カチッとハマる推理には爽快感すらあった。万人受けはしないけれど、わたしは推したいね♪星4つ半。

  • あらゆる動物の肉が食べられなくなり、食用のヒトクローンが出回る架空近未来での陰謀、特殊な論理。
    周到な伏線とロジカルな推理。
    相次ぐどんでん返しが確かに本格の読み味でわくわくさせられた。
    いかにして生首は持ち込まれたのか?
    SF的陰謀に巻き込まれた男はいかにして事件に幕を降ろすのか?

  • タイトルから勝手に猟奇ホラーだと思ってたら、SFミステリでした。中々に興味深い内容だった。未来の食糧難、人類は昆虫を食べているのか、それとも・・・。
    あらすじ(背表紙より)
    「お客さんに届くのは『首なし死体』ってわけ」。安全な食料の確保のため、“食用クローン人間”が育てられている日本。クローン施設で働く和志は、育てた人間の首を切り落として発送する業務に就いていた。ある日、首なしで出荷したはずのクローン人間の商品ケースから、生首が発見される事件が起きて―。異形の世界で展開される、ロジカルな推理劇の行方は!?横溝賞史上最大の“問題作”、禁断の文庫化!

  • 2017年9月15日読了。
    2017年62冊目。

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著者プロフィール

1990年、千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。『人間の顔は食べづらい』が第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となり、同作で2014年にデビュー。『東京結合人間』が第69回日本推理作家協会賞候補、『おやすみ人面瘡』が第17回本格ミステリ大賞候補となる。『名探偵のはらわた』は「2021本格ミステリ・ベスト10」で第3位。他の著作に『少女を殺す100の方法』『お前の彼女は二階で茹で死に』『そして誰も死ななかった』『ミステリー・オーバードーズ』『死体の汁を啜れ』がある。衝撃的な作品で読者の度肝を抜く、気鋭の本格ミステリ作家。

「2022年 『お前の彼女は二階で茹で死に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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