高校事変 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 164
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041083956

感想・レビュー・書評

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  • エンターテイメントに針を全振りしてくるこの作家は、本屋でちょいちょい誘惑してくるんですよね。千里眼の頃から読めば面白い事が分かっているのですが・・・。
    「探偵の探偵」も面白かったのですが、ザッツエンターテイメントという感じで追っかけたいとまでは思いませんでした。
    この本も書店でいかにもという感じで積まれていて、いつも僕を誘惑してくるんですなあ。
    ダイハード大好きな人間としては、テロリストVS何々という構図はどうしても見逃せないのです。VS女子高生というのがあまりにも狙いすぎなんですが・・・。
    しかもトイ・ソルジャーという学校をテロリストに占拠されて、落ちこぼれ生徒が奮闘する映画んい興奮した経緯もあるんです。
    と、長々と読む事にした言い訳を書きましたが、結果としてはとても面白かったという結論です。
    あり得ない展開という批判が一番有りそうですが、そもそもあり得ない本なのでそういう批判は的外れになると思います。
    戦後最悪のテロリストの娘が最強の戦士というパワーワードはワクワクしかないですよね。
    期待通りのジャンジャンバリバリでございました。2作目は読もう!決めた!

  • ここのところ、歴史ものが続いていたので、この作品の発売当初や、その前に出ていた「グアムの探偵」も読まずにいたのだが、結構ハイペースで次から次へと新作が出ているので、ついに手を出してしまった。
    シリーズものなので、1つの話がずっと続いていくのかと思っていたら、1話完結。
    1作目では無差別殺人を起こした父親を持つ優利が通う高校に、総理大臣が慰問に訪れ、それを狙ったかのように、武装集団が高校を奇襲する。
    優利の存在を世間に知られたくなかった学校側は、もともと優利を隔離していた為、犯人側に存在を知られることなく、優利は一人、武装集団に立ち向かっていく。
    ほとんどストーリー関係なく進むバイオレンスアクション。
    解説にもあったが、確かに「千里眼」の岬美由紀を思い起こさせる。
    手に汗は握るが、主人公が強いことは分かっているので、ハラハラ感が足りないのが、勿体ない。
    1話で武装集団の高校占拠の話が終わってしまったので、今後、どのようにシリーズが続くのかは気になるところ。

  • 『脚光を浴びたいんじゃなくて、何か達成したいと思っただけ』戦う高校生ヒロインを主人公に据えたバイオレンスの快作。ヒロイン優莉結衣は半グレ集団の父親を持ち、父親は平成最大のテロにより死刑、その後、結衣は施設で育つ。父親の血を受け継ぎ、孤高の悲しみを背負った存在である結衣は、テロを起こす側ではなく、テロリストを誅伐する側に立つ。今回は総理大臣の拉致を企てるテロ集団と対峙するが、結衣の冷静な判断能力と知識量は彼女の魅力を最大限に発揮した。今後の結衣の成長とバイオレンス文学の真価を大いに期待して読了。

  • パラレルワールドかと思える背景。
    時の総理は名こそ違い、彼の住まいは渋谷区松濤、子どもはいない、総裁任期3期目!来年にオリンピックを控えている。最近消費税が10%に引き上げられ、出入国管理法も成立したばかり。今現在の日本に酷似。
    何ともタイムリーかと思ったら、今年5月に文庫本書下ろしだった。
    そんな最新の現実的なコンテンツを散りばめながら、物語は荒唐無稽の側面も。
    ヒロインは、17歳の女子高校生。高校に襲い掛かった武装集団に果敢に戦いを挑む。
    武器は、工夫加工した校内にある日常道具。
    さらに、敵の武器を奪い次々となぎ倒す様は、めっちゃカッコいい!
    ノンストップバイオレンスアクション小説の醍醐味を味わえる。
    それにしても、殺される敵の何と多いことか!

  • 本屋さんで予備知識なしに選んだけれど面白かった。
    万能鑑定士シリーズは結構読んだけど、松岡さんの小説は本当に知識量・情報量が多くてわくわくする。
    最近よく漫画であるような、ありえない設定でめちゃくちゃ人が死ぬ作品は苦手だけど、この主人公が魅力的で全体的に軽そうで軽くないそんな感じがして次も読みたいと思った。
    購入した時はこの作品だけしかなかったけど、シリーズが続々出ているみたいなので次も読もうと思う。

  • 面白かったです。ぐいぐいぐいぐい読みました。
    総理の極秘訪問の日に武装勢力に占拠された高校で、テロ事件を起こし死刑になった男を父に持つ女子高生が武装勢力鎮圧の戦闘を行う。アツい。
    女子高生・結衣の銃器の扱いと武器の知識が半端なくて格好いいです。学校にあるもので攻撃。これ、いけない知識もあるのでは…と思ってしまいました。EMPおこすやつとか…こういうのがあることを初めて知ったのですが実現すると現代社会ではかなりダメージ食らうやつ。電子機器ダウンするので。。
    結衣の冷静沈着なところも良いです。クールビューティーなのですが、助けたい人は助ける。クラスメイトとか総理、警部、教師。喧嘩して一度は心筋梗塞起こさせたクラスメイトの爆弾も外す。冷静に人を殺しまくるけど、格好いいと思ってしまいます。
    てか色々と、大人より高校生の方がこの異常事態に順応が早いし、肝が座っています。若いってすごい…。
    「いつどんなふうに死ぬのか、自分じゃきめられねえ。でもどう生きるかはきめられる」っていう吉田くんの言葉、残りました。できることをやり抜く。できないことを悔やむのではなく。。

    ボス戦での台詞「きょうはそこそこ楽しかった」、痺れました。
    シリーズ続きも楽しみです。
    結構、現実世界を思わせるところも多々あり、リアリティーありました。

  • なかなかのダークヒーローの誕生である。普通の論理感や正義のモノサシだと完全にアウトな小説だが、主人公のブレない行動力に最後は喝采を叫びたくなる。いろんな意味で問題作だが、続編は是非読みたい。

  • 解説にもありましたが松岡圭祐ひさびさの戦う女性の主人公!

    本作品は人がバッタバッタと死んでいきます。場面に躊躇いがなく人が死に、主人公も躊躇無く敵を殺していきます。

    ストーリー血みどろですが、爽快なテンポで物語は進行していきます。
    死なない小説に慣れてしまっ今日この頃・・・たまにはこういうのも読まないとねと思いました。

    続編が七月に出るようですが楽しみです。

    ここ20年ぐらいの日本国内のいろんなネタが散りばめられております。



    主人公の優莉結衣は死刑になったテロリストの娘!?彼女が通う学校に総理大臣が突然の来訪!?と思いきや謎の武装集団が学校を襲撃し血の海に!?
    スピード感のある物語に衝撃の展開で読んだら止まらない!

  • 校舎が日本の縮図と化す、その通りだった
    テロリストの娘だからと蔑まれてきたヒロインが、総理や同級生を助けるべく活躍していく姿がカッコ良すぎて。というか強すぎて読んでて楽しい。

  • 初読み
    昔から気になってたけど未読だった
    読んでみようかな…と思ってもかなり巻数進んでてなかなか手が出なかったのを読んでみた

    テイスト軽め
    思ってた通りラノベよりはしっかりしてるがそっちよりの小説ではあるかな?の軽め

    けど、普通に楽しめたし続きの作品も読んでみようと思う気持ちになった

    ただのスーパーヒーローな感じではなかったのも人間らしくていい

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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