明日の僕に風が吹く

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041084243

感想・レビュー・書評

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  • 辛いときに、救ってくれた一冊。いわた書店の一万円選書。過去は変えられるのか?そんな問いに一つの選択肢を与えてくれる本。悩んでいる中高生にも、その子供をそだてていらつしゃる保護者にも気づきを与えてくれるはず。

  • 20220105-3やっぱりおじいこんなヘタレが主人公のお話しを読むと、背中がムズムズしてあかんわ。最後は立ち上がって頑張るんやろうなあとは想像できるけど、それまでのヘタレさが気分が悪くなる。共感された方すみません。

  • 良かれと思っての行動が相手にとってプラスにどころか、一生のマイナスに繋がってしまった。そんな体験をした事は無いけれど、心も自分の行くべき道も見失ってしまうだろうと想像はつく。

    憧れである叔父・雅彦の住む照羽尻島で同居兼病院での手伝いを始めた有人。知り合えた人々と少しずつ心を寄せていく姿にじんわり暖かい気持ちになる。

    「熱があれば、何かが芽を吹く。もう寒々しいだけじゃない」

    そんな中で明らかになる雅彦の隠し続けていた秘密に、有人は今度こそ打ちのめされる。けれど。

    誰かが誰かに伝えることは受け止める勇気を持つことでもあるんじゃないかな。共有する勇気。この物語はそれを教えてくれた。

  • いやいや…
    そんな上手く…

  • 「未来の自分になって、今を振り返ってみる」「生き方の問題」。若者の再生の物語ですか、おじさんにも刺さりました。 分かっていても、動けない!。私もそうだし、皆が毎日闘っていることかもしれません。 天売焼尻。20年以上前になりますが、訪ねました。絶壁と海鳥。海鳥の白い糞爆弾を服にくらったことを懐かしく思い出しました。

  • 完全なるジャケ読みです。
    真っ青な表紙が目に入ったので読んでみました。
    読まず嫌いを克服するためにも。

    みんな誰でも失敗を引きずっていることがあると思うけど、その少年の話です。
    自分のことと重ねて読むとメチャクチャ親近感がわきます。
    スッキリはしないかもしれないけどよい作品です。
    意外な展開もありましたけど。

  • 医師を目指しながらも不登校になり、北海道の離島の高校生になった有人。

  • 医師を目指していた有人はアレルギー発作を起こした転校生を助けようとして失敗してしまう。心に傷を負った有人は叔父の勧めで北海道の離島にある高校に通うことに。だが、そこは何もかもが東京とは違っていて……。

  • 叔父さん、島民、島でできた信頼できる友達との関わりの中で、トラウマを克服し未来への絶望から抜け出す経過が濃密に描かれていて、深く惹き込まれた。主人公の激しい心の動きに揺さぶられて苦しくもなったりしたが、たくさんの素敵な言葉や周りのやさしさで胸が熱くなった。生き様にこだわる、未来を見据えて今を後悔しないよう前に進むための名言が多くつまった作品だった。

  • 誰だって消し去りたい過去の一つや二つあるだろう。
    私も年齢を重ねても未だに、あの時ああしていればの後悔ばかり。

    医師の両親を持ち自らも医師を目指す川嶋有人は中2の時にアレルギー発作を起こした転校生を助けようとして失敗。

    その1度の失敗がきっかけで引きこもりになり叔父の勧めで奈落の底と思える北海道の離島・照羽尻島で暮らし始める。

    閉塞的だが皆家族の様に暮らす島民や4人の級友との出逢いで有人は前を向き始める。

    過去は変えられない。

    けれど自分の気持ち次第でいくらでも未来は変える事が出来る。

    読後は優しさと温かさに包まれた。

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著者プロフィール

乾ルカ
一九七〇年北海道生まれ。二〇〇六年、「夏光」でオール讀物新人賞を受賞。一〇年『あの日にかえりたい』で直木賞候補、『メグル』で大藪春彦賞候補。映像化された『てふてふ荘へようこそ』ほか、『向かい風で飛べ!』『龍神の子どもたち』など著書多数。8作家による競作プロジェクト「螺旋」では昭和前期を担当し『コイコワレ』を執筆。近著の青春群像劇『おまえなんかに会いたくない』『水底のスピカ』が話題となる。

「2022年 『コイコワレ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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