もうひとつの空の飛び方 『枕草子』から『ナルニア国』まで (角川文庫)
- KADOKAWA (2020年7月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041089897
作品紹介・あらすじ
大人気シリーズ「RDGレッドデータガール」の著者荻原規子が自らの”ファンタジーのDNA”を育んだ名作を紹介。『赤毛のアン』の日常と『枕草子』の宮廷生活、どちらの描き方にも共通するものとは? 古代中国を思わせる小野不由美の「十二国記」に西洋の児童文学を想起するのはなぜか。実は青春恋愛譚として読める佐藤さとるのコロボックル物語、『だれも知らない小さな国』。六百枚を超えたデビュー作『空色勾玉』のエピソードなど、読書の幸福が溢れるブックガイドとしても読める名エッセイ集。酒井駒子描きおろしのカバーも必見!
感想・レビュー・書評
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児童文学に戻ろうかな
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もっと日本ベースの創作についての話が読めるかと思っていたので、ちょっと違う内容だった。作者の子供の頃の読書が翻訳物ばかりと知って驚き。
でもよく考えたらこの方が日本ベースファンタジーの草分けか。
子供の頃はなるべく長いシリーズものを読んでいたとか、いくつか共感できることがあった。でも「白鳥異伝」はさすがにめちゃくちゃ長いのが明らかなので、手に取るのは他より後になった思い出。ちなみに、辞書だと思われていたことは笑った。
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荻原規子さんが昔から好きなので読んでみた。小説ではなく、エッセイで触れる作者の言葉は結構興味深い。
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今年の目標は「児童文学を読む」なので、
大好きな荻原規子さんの児童文学についてのエッセイを。
わたしは荻原規子さんの「勾玉シリーズ」で人生が変わったと思っている。
いまでも覚えている、
小学生の頃、自分の机に向かって夢中で読んだ。
我慢できなくて机にかじりついて読んだ。
子供の頃に出会えて本当によかった。
これのおかげで私は日本文学部にすすんで
伝承文学を学び、伝承文学で卒論を書いた。
だけど、わたしはそんなに児童文学を読む子供じゃなかったんだなあ。
荻原規子と江戸川乱歩、
外国作品は赤毛のアンシリーズくらいしか読まなかった。
今思うと本当にもったいないことをした。
荻原規子さんが夢中になって読んだのは
ナルニア国物語や赤毛のアンシリーズなど、
外国作品が多いようだ。
メモをとる手が止まらなかった。わたしも読みたい!
とりあえずナルニア国からかな。
文庫版あとがきに、「日本の古典についても触れたものを書きたい」と書かれていて、そちらも熱望します!! -
2020.8
ファンタジーとはなんぞや。神話、枕草子、コロボックル、アン、ナルニア、十二国記、バンビ、ジブリなど、子どもの頃の読書体験や自身の性格、孤独なども絡めて書いてあってなかなか。この世界を超越した別世界のものと感じていたファンタジーが、これを読んで自分の現実にひっぱってこられたような。いつでも側にある世界、根底にある物語なんだと。型の大切さ。 -
荻原規子さんの描く世界が大好きな子どもだった。
初めて、学校の図書館で借りた本を、我慢できずに下校の道で読んだ「空色勾玉」とそのシリーズ。
勇敢な少女が発見し、切り開いていく古の日本のファンタジーは夢のような地続きのような、不思議な世界の居場所を作ってくれた。
好きだったなぁ、稚早矢と挟也…藤太と阿高…
この本ではナルニア国や枕草子をはじめ、荻原さんの世界の源泉になった本との出会いが綴られている。
それだけでファンとしてはとても嬉しいし、そこで触れられているケルトや古事記などの世界は、荻原さんの本を知っていればなるほどたしかに通じていると思うものばかりだ。
ファンタジーは子どものためのお伽話ではなく、子どもであった自分を重ねゆくなら、いつでも心を響かせてくれる物語なのだと思う。
その心を認める余地を今の自分に認めているか…久しぶりに荻原さんの文に触れて、物語を語り、読むことのできるものとしての幸せを、もっと味わっていきたい!と思った。 -
この本を見かけた時「子供の頃からファンだったファンタジー作家荻原規子がエッセイを書いているんだ」と意外に思い、手にとって見た。作者の幼少期からの豊富な読書遍歴から、アラビアンから西洋、日本を舞台にファンタジーが書けたその背景の一端が分かった気がした。
ダイアナウィンジョーンズ等、自分と好きな本がいくつか被っていて素直に嬉しい。 -
共感することもちょくちょくあり、荻原さんやファンタジー作品が好きな私なら、枕草子現代語訳が私にも当たるかもしれないので一度読んでみよう
ナルニアだよな?たしか身内の子どものために書いてなかったっけか?
いったん読まない時期があるのわかるw
作品名『』「」が混ざってるのは何の違い?
ハリポタはどちらかというと感情のイメージが強く残ってるわ
ハリポタが流行って指輪映画みたいなふうに書いてあったけど、映画の話はロードオブザリングの方がずっと先に動いていて、公開時期が被っただけの話じゃ?
というかハリポタ由来のファンタジー流行だと思ってなかったから、そういう感覚があったんだとビックリした
正直、ハリポタより前からナルニア、床下の小人たち、くまのプーさん、FF、ジブリ、ディズニーなど親しんできたからファンタジーが自然の流れすぎて、荻原さんには見えてなかっただけじゃね?って思っちゃう
自分もブログ書くけど作文は苦手だった人だが、作家さんでもそういう方がいるんだな、想像力が豊かになりたいは自分が思うことだったから本当に驚いたけど客観型なんだな
定型に縛られて身動きが取れない感覚はわかる
佐藤さとるさんは存じ上げないけど、コロボックル(コロポックル)はアイヌの伝承に出てくる小人でしょ?佐藤さんが生まれる前からある言葉を「創出した」と書いたりとか、思い込みだろうか?
空色勾玉ってベネッセの前身で出てたのか、しかも友人のツテで福武→徳間の流れがあるのは知らなかった
完全に徳間の勾玉三部作だと思ってたわw