正義の翼 警視庁53教場 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041090800

作品紹介・あらすじ

平成31年4月1日。秋に警視庁捜査一課に復帰予定の五味にとって、最後の教え子となる学生が入校してきた。その夜、府中市内で交番襲撃事件が発生。警官1人が殺され、五味教場の卒業生も重傷を負った。五味は場長の深川が事件当夜、学校を脱走していたことを知る。犯行とは無関係とされたが、これをきっかけに、過去になく団結していた53教場に綻びが生じ――。果たして犯人の正体は!? 教場の行方は!? 人気シリーズ第4弾。

感想・レビュー・書評

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  • 吉川英梨『正義の翼 警視庁53教場』角川文庫。

    シリーズ第4弾。長岡弘樹の『教場』シリーズの主人公・風間公親が硬派ならば、本作の主人公・五味京介は教え子に手を付ける辺りは間違いなく超の付く軟派だろう。ということで、またまた五味京介と瀬山綾乃のロマンスと53教場で起こる事件とがハーフ&ハーフで綴られるのかと思ったら、何ともハードな展開に。そうだった。吉川英梨はまるで何かの覚悟を決めたかのように『十三階の女』から路線を変更したのだった。

    後半からの思いもよらぬ展開に驚かされながら、吉川英梨の術中にはまっていく。

    ゾッとするような結末。まさかそんな悲惨なことが五味と綾乃に降りかかるとは思わないが……

    本体価格720円
    ★★★★

  • シリーズ第4弾。
    毎回ベタベタの恋愛ネタで、もう次は読まないと思うけど、新作が出るとつい読んでしまう作家さん。
    今回もまずは恋愛ネタから始まるのかと思いきや、五味が銃口を向けられるシーンから始まり、ちょっと意外だった。
    秋に捜査一課に転属になることが決まっている五味にとって、最後の教場となる1300期。国家公安委員会の父を持ち、カリスマ的な深川を中心に一見まとまりのあるように見えた1300期の教場だったが、その裏側ではある一人の生徒が仲間外れにされ、同じ女警が2度も妊娠すると言う微妙な歪みが生じていた。
    一方、調布署管内では「ザ・おまわりさん」的な警官が執務中に交番で殺害される。一見、人望が厚く見える被害者の裏の顔に気づいた綾乃は、五味のアドバイスを受けながら、独自の捜査を続ける。
    関わりのないような二つの事案だが、今回の五味や綾乃は自分たちの警察としてのプライドをかけて、組織への抵抗を描いており、内容としては今までのシリーズの中で一番読みごたえがある。
    ただ。
    動機がどうしても性犯罪に絡むところがこの作家さんの受け入れられないところ。どの作品でも性に絡んでくるのは、さすがに飽き飽き。なぜ、女性の作家さんなのに女性を軽視するような内容ばかり描くのか?スケールの大きな事件を書ける作家さんなだけに、そこが本当に残念。

  • 平成31年4月1日。秋に警視庁捜査一課に復帰予定の五味にとって、最後の教え子となる学生が入校してきた。その夜、府中市内で交番襲撃事件が発生。警官1人が殺され、五味教場の卒業生も重傷を負った。五味は場長の深川が事件当夜、学校を脱走していたことを知る。犯行とは無関係とされたが、これをきっかけに、過去になく団結していた53教場に綻びが生じ―。果たして犯人の正体は!?教場の行方は!?人気シリーズ第4弾。

    途中、まさかこのシリーズで感動するとは思わなかっただけに、後半は・・・。

  • 最初の頃の青春警察学校小説の雰囲気はまだ残っているものの、53教場のメンバーが起こす騒動がだんだんエグくなってきた。
    吉川さんは素直な警察小説が上手なのに、酷い性的なエピソードを混ぜ始めると興醒めしてくるんですよね。。。

  • 今回も五味と綾乃が大活躍。
    そして53教場の卒業生たちも。
    高杉もカッコイイやないかい!

    誠実でありたい。正義を貫きたい。
    このシリーズを読むと、いつも気持ちが奮い立たされる。

    前作から疑問だったけど、綾乃と五味は何もないまま結婚までしてしまうのか?
    いつの間にか進展してて、恋愛模様についてはついていけなかった。

  • 外見は好青年だが、内面は悪の権化のような深川に対する最後の処置は納得だった。意見が色々分かれそうだけれど、社会人として働いている人にとっては納得できるものだと思う。

  •  

  • 6月-9。⒊5点。
    53教場シリーズ。捜査一課に復帰する予定の主人公。
    最後となるクラスは、圧倒的なリーダーを中心とした優等クラス。と、思ったが。。

    面白かった。後半の展開が怒濤のスピード。一気読みした。
    ラストは意外だったが、納得の終わり方。
    次作も期待。

  • 平成31年4月1日。秋に警視庁捜査一課に復帰予定の五味にとって、最後の教え子となる学生が入校してきた。その夜、府中市内で交番襲撃事件が発生。警官1人が殺され、五味教場の卒業生も重傷を負った。五味は場長の深川が事件当夜、学校を脱走していたことを知る。犯行とは無関係とされたが、これをきっかけに、過去になく団結していた53教場に綻びが生じ―。果たして犯人の正体は!?

  • 安定した面白さの「53教場」シリーズ4作目。特に言うこともないが、このシリーズは最初から読まないと面白さが半減すると思います。

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著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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