YMO1978-2043

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 108
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041098387

作品紹介・あらすじ

 本書はYMOが結成された1978年から“散開”した1983年直後までを第1部、再生を果たした1992年から2020年までを第2部としている。
 第1部では、当時の国内外の資料をあらためて精査した上で、多くの関係の方々を取材して得た証言から構成している。1970年代末から1980年代初頭にYMOという稀有な存在がどう誕生し、なぜ成立したのかが浮き彫りになるように努めた。ぼくはその当時は地方都市に暮らす10代で、遠い外部から憧憬の眼差しで見つめたかつてのYMOの姿をいまあらためて凝視しているとも言える。
第2部の1990年代から現在までは、幸いにも取材者としてYMOとそのメンバーたちに接することが多く、そのときに得た本人たちの証言や感慨を原稿に多く組み入れた。内部ではないが、そこに近い視点からYMOの新しい歴史を追ったつもりだ。
(「はじめに」より)

感想・レビュー・書評

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  • YMO(細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏)の完全ヒストリー本『YMO1978-2043』が3月12日発売!|株式会社KADOKAWAのプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000008056.000007006.html

    YMO1978-2043 吉村 栄一:一般書 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322004000828/

  • 時系列によくまとまっており、同時代を生きた熱心なYMOファンでも知らなかった事実が満載。
    ただし、タイトルに記した通りお値段がいささか高い。
    4分冊にして、早期の文庫化をお願いしたい。

  • ファン必携、YMO完全ヒストリー。「2043」の秘密は本書の中に。 YMOが結成された1978年から「散開」した1983年直後までを第1部、再生を果たした1992年から2021年初頭までを、第2部としている。 第1部は、当時の国内外の資料をあらためて精査した上で、多くの関係の方々を取材して得た証言から構成している。
    1970年代末から1980年代初頭の日本にYMOという稀有な存在がどのように誕生し、当時の社会情勢の中でなぜ広く受け入れられ、さらに前例のない形での海外進出を果たすことができたのか。ぼくはその当時は地方都市に暮らす10代で、遠い外部から憧憬の眼差しで見つめたかつてのYMOの姿を今回あらためて凝視し直したとも言える。 ここでは、1980年代から1990年代にかけて構築され、ほぼ完成されていたYMOに関する「神話」を一度頭から追い出して、フラットな気持ちで事実を追い、情報の確認もしたつもりだ。当時、海外からYMOはどう見えて、どう捉えられていたのかも調べてみた。
    第2部の1990年代から現在までは、幸いにも取材者としてYMOとそのメンバーたちに接することが多く、何度かの海外公演にも立ち会うことができた。
    その際に得た本人たちの証言や感慨を原稿に多く組み入れることで、この第2部ではメディアなど第三者のフィルターを通したYMOではなく、自分の目で見て、自分の耳で聞いた事実や言葉を中心に内容を組み立てることができたのは僥倖だった。内部ではないが、そこに近い視点からYMOの新しい歴史を追ったつもりだ。

  • YMOはやはり私のヒーローでした。

  • YMO結成から現在までの活動を資料などから編纂、後半は著者が関係者としてメンバーから聞いた話など紹介。YMOリアルタイム世代なので、本を読んでいると、それぞれの曲が脳内再生。東京育ちだが、YMOのライブを初めて見たのは1993年の東京ドームでの再生ライブ。第4のメンバー「YMO」の表現にうなづいた。そして21世紀からゆっくり活動を再開して様子は懐かしくなった。この1年は幸宏さんと教授が病気の治療で、ファンてしては快癒を願った。本は発売して直ぐに購入したが、コロナ禍で読書意欲が消失していた。読み終えた日は幸宏さんの誕生日だった。お元気なったら、3人が揃って「健康音楽」のように、笑顔で溢れた日がまた来るを願っている。

  • 「細野晴臣と彼らの時代」と合わせて読みました。同じ事柄でも違うエピソードがあったり、オモロかった。

    二段組で細かいフォントだけど、スラスラ読めます。作者の文体が、自分が慣れ親しんだ昔の音楽雑誌的なものだからなのか。。理由はわからないけど、とにかく読みやすい文体でした。

    描写されてる色んな細かい事実の粒度、取捨選択がちょうどいいのかもしれません。筆者の物知り度とその咀嚼力(編集力?)がとても高いんだと思います。

  • 結成当初や活動全盛期である70年代80年代について取り上げている書籍は多いが、本書では2010年代以降の活動についても時系列的にしっかりと言及している。

    Amazon限定版は別冊付録として全曲リストが付くが、冊子が薄いのはもとより、内容もはじめから本書の巻末に収録されてもおかしくない仕上がりで少々残念だった。

  • YMOこと Yellow Magic Orchestraの結成前夜から今に至る”完全ヒストリー”と銘打たれた本書。私のように2000年代に入ってからファンになった人間にとって、断片的にしか知らなかったエピソードも含めてYMOの活動を網羅的に知れるのは、やはり面白い。Amazonで購入すると、特典として全楽曲リストが付いてくるが、これは各楽曲について公式に音源化されたものを全て網羅しており(例えば、「RYDEEN」であれば、オリジナルアルバム、ライブアルバム、リミックスなど含めて18の音源でそれぞれの解説コメントが付記されている)、ファンにとっては保存的価値も大きい。

    タイトルにある2043とは、2013年の公式インタビューにおいて彼らがあと30年は活動し続けると宣言した”YMO解散予定年度”である。昨年末から高橋幸宏の脳腫瘍、教授のがん再発と心配になるニュースも多いが、ぜひYMOとしてのライブを1度は見れる日が来るのを楽しみに待ちたい。

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著者プロフィール

1966年福井市生まれ。1980年代終りに月刊誌『広告批評』(マドラ出版)編集者に。同誌発行人・編集長の故天野祐吉氏、故島森路子氏に薫陶を受ける。1990年代初めにフリーランスの編集者、ライターとなり、主に音楽、スポーツ、カルチャー方面での仕事を手がける。主な編著書に『YMOピリオド』(94年徳間書店)、『風雲巨人軍』(94年・日本テレビ出版)、『これ、なんですか? スネークマンショー』(02年・新潮社)『鈴木貴之編集 大泉洋』(05年・新潮社)、『芸術脳 茂木健一郎』(07年・新潮社)『坂本龍一 いまだから読みたい本』(11年・小学館)、『戦場のメリークリスマス 30年目の真実』(14年・東京ニュース通信社)など多数。デヴィッド・ボウイに関しては1990年代初頭から『レコード・コレクターズ』誌など多く
の媒体に執筆。2008年の『リアリティ・ツアー』から2016年の最後の作品『ブラック・スター』までソニーからリリースされたオリジナル・アルバムのライナーノート執筆を担当。ボウイ逝去直後の追悼文は時事通信社によって全国各地の多くの新聞に掲載された。

「2017年 『評伝デヴィッド・ボウイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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