藪の中・将軍 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 341
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041109793

作品紹介・あらすじ

『今昔物語』を典拠に、真実の不確かさを巧みな構成で鮮やかに提示した「藪の中」、神格化された一将軍の虚飾を剥ぐ「将軍」等、様々なテーマやスタイルに挑戦した大正10年頃の円熟期の作品17篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。

    平中の最期の恋を描いた「好色」のラストが強烈でうげっとなった。

    藪の中は何が本当かあやふやなまま読み終わった。

    将軍は武士の将軍ではなく陸軍の乃木将軍のことだったのにあらっ?となった。

    読むのにカロリーのいる作品だった。

  • 仕事場の人から勧められた「藪の中」
    人は真実を語れるのだろうか?
    何かを慮る。自分を曝け出すことができない。
    少しずつ嘘があるのが人間らしさなのか。

  • 1日1.2篇読む。
    をやったけど思ったよりも楽しく読めた。

  • かの有名な「藪の中」を読みたくて手に取った短編集。
    なかなか癖のある作品ばかりで面白く読めた。
    中でも「奇遇」がお気に入りなのだけど、この人こういうテイストの話も書けるのか、と少し意外に思った。
    「雑筆」も作者の人間性が透けて見えて良かったな。
    「世の中と女」はめちゃくちゃ好き。

  • ハコヅメで、藪の中をテーマにした話があったのをきっかけに読んでみた。
    何回読んでも、何が真実なんだ??ってなる。。藪だ。。
    相手からどうみられるかって人間にとってすごいでかいことなんだな。

    他の物語も読んでみたけど、普段読み慣れていない文体なので、なかなか進まなかった。
    それでも母とかはなんというか、もやーっとする感じがあった。
    こういうもやーっとした感情を持っているのが人なんだよなって思うと、知っておきたいなという気持ちにもなった。

    読みやすい話から慣れていって、他の話も読んでいきたいなと思った。

  • 力及ぼす

  • 大正10年(1921年)98年前
    藪の中に男の死体
    事件に関わる登場人物が証言をする
    それぞれの人が
    どう見えて
    どんな風に語るか
    を遠巻きに見ていて
    その違いを皮肉ぽく見ている話
    (どんな風に思っているかではない)

    違いが大きい程ハッとするし
    衝撃受けて心に残る

    最後の方に作者の
    0〜35才までの年譜が
    載っていて興味深かった
    辰年辰月辰日辰刻
    生まれなので龍之介
    7ヶ月  実母フク発狂
    10歳   フク死亡
    12歳   実母の妹と父の間に異母弟
         母の実家(芥川)の養子になる
    29歳   「藪の中」執筆後
         中国等に視察員として特派
         この後多数の病気
    35歳   義兄が保険金詐欺の嫌疑で
          鉄道自殺
          自身も自宅で薬を仰いで自殺

    こういう人生だったら
    傍観的に皮肉ぽく
    物事見る様になるのもわかるし
    作風の意味も腑に落ちる



  • たしかに綺麗な文章

  • 14.05.2022 読了

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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