学園の魔王様と村人Aの事件簿

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041113905

作品紹介・あらすじ

ライトノベルが好きな普通の男子高校生・山岸巧(やまぎし・たくみ)は別のクラスの眉目秀麗な生徒・御崎秀一(みさき・しゅういち)に本を拾って貰い、彼のスマートさに憧れを抱く。しかし御崎には、ヤクザの孫だとか、先輩をたたきのめしたなどの不穏な噂があった。ひょんなことから御崎のたぐいまれなる推理力を知った山岸は、彼の助手として学校や町で起こる事件の解決に挑むことに。些細な違和感を見逃さず、魔王・御崎は予想外の真相を導く!

感想・レビュー・書評

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  • 入学生代表で学力優秀、三年生のいちゃもんをさっそうと退けた御崎秀一は、有名人ながら何となく皆から遠巻きにされている。野良猫のことから御崎と知り合った少女アニメオタクの山岸は、母親の抱えていた難問を鮮やかに解いて見せた御崎の探偵助手になろうと思う。二人は、半グレ集団に関する事件に次々に遭遇して、その謎を解いていく。御崎の王子然とした上品さ、真っ当さが魅力的で、山岸の素直な助手ぶりもいいね。とにかく二人の友情が眩しい。推理の部分もなかなかのものだし、最後の御崎の山岸救出ぶりもかっこいい。山岸の秘密の部分はちょっと余計かな。

  • 凡庸な学生とイケメン秀才学生の絆が超胸アツ! 優しい青春ミステリー #学園の魔王様と村人Aの事件簿

    何処にでもいる平凡な男子高校生と頭脳明晰イケメンの男子高校生が、数々の事件を解決してく、青春・友情ものミステリー。

    ド真ん中の学園ミステリーで、なにより主人公二人が可愛すぎる。
    最初はなじみがない関係性ながら、主人公の人懐っこさと素直さが二人の関係を紡いでいきます。

    二人に襲い掛かる困難を特技を生かし支え合いながら乗り越えていくのですが、お互いを思いやっていることがありありと伝わってきて胸を締め付けられます。

    特に痺れたのは最終話。友人にカッコいいと思われているからこそ、責任をもってカッコよくあろうとするというシーン。

    人の期待に応えるというのは「覚悟」が必要。私は結婚を決めた時に、やっと「覚悟」というものがわかった気がします。こんな友人がいたら、確かに惚れちゃいますね。

    ストーリーとしても良く組み立てられており、そのままテレビドラマになる品質。ミステリーとしても読みごたえがあってGOOD。

    スタンダードではありながらも、綺麗に友情とミステリーを組み合わせた清々しい作品でした。


  • 『花束は毒』が面白かったので、
    2冊目の織守きょうやさん。

    タイトルや表紙の絵から想像して、
    今回は肩の力を抜いて楽しく読めそうと
    手に取りました。

    どこにでもいる普通の高校一年生が、
    些細なきっかけで魔王様と噂されるイケメン
    同級生と親しくなって友情を築いていく物語。

    “噂“に尾びれ背びれがついて、
    勝手に作られてしまうイメージ。

    実際に話したり、一緒に過ごすことで
    互いにどんな人かわかり、徐々に打ち解けていく
    様子が自然で読んでいて共感します。

    周囲の噂に左右されず、自分の目で見て肌で感じ、
    心を開き合ってゆく姿は読んでいて初々しく、
    打算のない純粋な友人関係が素敵です。

    身近で起きた事件を、探偵と助手の役割に
    分かれて推理しながら、友情を深めていく
    過程での少しと呆けた掛け合いが微笑ましい。

    『友達だからって、何でも話さなきゃいけない
    わけじゃないし、何もかも話してないからって、
    友達じゃないわけじゃない』
    文中のこの言葉が気に入っています。

    条件や理由なんていらない、
    純粋な友人関係が素敵でした。

  • 【収録作品】第一話 村人A、魔王様と出会う/第二話 村人A、魔王様の助手になる/第三話 村人A、魔王様と友情を確かめる/第四話 村人A、魔王様と友情を深める

    「魔王」にたとえられるくらいハイスペックの御崎秀一と、彼の「王子様」気質と推理力に心酔した山岸巧のコンビの活躍、というか友情を育む過程を描いたミステリ。
    半グレ集団を相手にしたことで、苦手なタイプの作品かなと思ったが、この二人のコンビがいい。
    御崎はほんとにいい奴だし、巧のモブっぽいのに肝が据わっている(いや、いないけど。)ところもいい。
    ミステリとしては軽いけれども、ちゃんと連作ミステリとしてのオチはある。何はともあれ、この二人のコンビはいい。

  • アニメ好きのオタクな高校生男子と容姿端麗で頭脳明晰な同級生が、身の回りで起こる事件を探偵と助手として解決していく。

    織守さんの本は初めて読んだが、読みやすく、次に進むのが楽しい話だった。
    ちょっと変わった2人のコンビも愉快だったし、どんな結末が待っているのか考えながら読むのも楽しかった。
    最後の種明かしには、ビックリしたけど。

    気分転換にとても良かった。

  • うわー、好きなタイプの本で嬉しい!
    山岸くんも御崎くんもいい子だな。
    ドラマ化したら山岸くんは「なにわ男子」の西畑くんだなと想像しながら読んでしまった。
    ミステリも程よくて、全体に程よい。
    探偵役の御崎の謎解きや、佇まいなど私的に程よくてまだまだ読んでいたかったなー。
    ラストもなるほどそーきたかという感じで良かった。

  • タイトルから異世界ものかと思いきや、中身は高校生の友情物語。探偵並みの推理力を持つ「魔王」こと御崎くんがかっこいい!平凡な山岸くんの探偵助手っぷりも良くて、二人がだんだん打ち解けていく様子が微笑ましい。
    最後に明かされる真実は意外だった!推理✖️友情の話を読みたい人におすすめ。

  • 魔王様と呼ばれている御崎と、村人Aの山岸が学園内外の事件を解決していく中で、高校生の友情物語が生まれる!

  • 魔王様と呼ばれている眉目秀麗の御崎くんと、ライトノベル大好きで平凡な村人Aの山岸くん。
    ふとしたきっかけで知り合い、だんだん仲良くなっていく2人が微笑ましい。
    友達っていいよねーとめちゃ思わせてくれる内容でした。この先の2人をまたみてみたいですね。

  • イケメンで優秀がゆえに近寄り難く、真偽不明な武勇伝が囁かれる御崎。同級生は密かに魔王と呼んでいる。そんな魔王様とひょんなことからお近づきになったザ平凡の山岸。2人は名探偵と助手のように身近なミステリに挑む。
    タイトルの印象よりも、王道学園ミステリ物です。

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著者プロフィール

1980年イギリス・ロンドン生まれ。2013年、第14回講談社BOX新人賞Powersを受賞した『霊感検定』でデビュー。15年、第22回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『記憶屋』は、シリーズ累計35万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に『SHELTER/CAGE』『黒野葉月は鳥籠で眠らない』『301号室の聖者』『世界の終わりと始まりの不完全な処遇』『ただし、無音に限り』『響野怪談』がある。

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