定年就活 働きものがゆく (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041116265

作品紹介・あらすじ

関東近郊。妙子60歳は、経理事務で勤める会社の継続雇用を受け入れるつもりだったが、会社に残ることが後輩女子たちの噂となりそのネタの提供者・同期で比較的仲の良かった合田課長、しかも彼が本社栄転で浮かれてしゃべったと思い、怒りの勢いで会社を定年退職してしまう。妙子の夫は数年前に病気で亡く、娘の真奈美は東京で結婚、一人暮らしで早速暇を持て余し始める。夫の七回忌で久しぶりに顔を合わせた真奈美からさんざん突っ込まれ、就活を始めるがハラスメントな会社ばかりで決まらない。そこへ突然、娘夫婦の養女瑠希が進路でもめたとして妙子の元に転がり込んでくる。就活と孫との生活で一変して……。定年退職後、どうやって仕事を探すの? どうやって生きがいを探すの? 定年女子のリアルでライトな就活サバイバル小説!50代からの誰の身にもつまされます。

感想・レビュー・書評

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  • <東北の本棚>他者否定しない生き方 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
    https://kahoku.news/articles/20220501khn000006.html

    「定年就活 働きものがゆく」 堀川 アサコ[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000288/

  • 花村妙子、定年退職の顚末/たまらなく、つれづれ/
    就活/家具のタケオカ/孫、登場/二人暮らし/
    就活再起動/ポリシー/墓参り/
    武田さんとアイドルちゃん/アイドルちゃんとの縁/
    アルバイト/愁嘆場/哀愁の大団円

    定年退職してもまだまだ働きたい妙子さん。ひょんなことから娘夫婦の養女との二人暮らしに。この娘は15歳なのに苦労人で妙子さんより大人の一面も持っている。

    定年退職した後、もう働かない道を選んだ私には出会えなかった面白いみちだった。

  • 登場する女性は、いずれもキャラクターが強い人ばかり。それに比べて、出てくる男性は。。。
    妙子さんがいれば、職場がうまく廻る様な気がする。おせっかいも、必要なんですよね。
    作品紹介では、関東近郊と書かれていますが、作品の中では、北関東支社とあり、???となってしまいました。近郊ってどこ?

  • 自分が同じ立場だったら働くのだろうか。穏やかな生活に落ち着かないのが生きがいということなのかな。

  • 個人的には好みの作品でした。勢いで60歳で定年退職をした妙子が再就職先を探して奮闘&葛藤する姿に親近感を覚えました。自分だったらどうするんだろうと考えながら読み進めました。家具のタケオカや株式会社スピカのような会社も現実に在りそうで無さそうな、そんな感じが面白かったし、また孫の瑠希との共同生活から妙子が色々なことを学び、気付き、お互いのことを知って理解し合いながら少しずつ成長していき、最後には友達のような祖母と孫の関係を築いていくのが羨ましかったです。是非続きが読みたいです。瑠希は夢を叶えられたのかな? 気になりますね…。

  • イマドキ60歳は全然年寄りではない。周りを見ても普通にスマホもパソコンも使いこなしている人が多い。妙子さんは少し昔の60歳のように見えた。
    一度は定年退職した妙子さんの再就職の奮闘が描かれるが、堀川さん独特の暖かい視線が感じられるユーモアに溢れるお話。滑稽だったりトンデモだったりする人たちがみんな憎めない。
    分別ありすぎの養女孫、瑠希とはとてもいいコンビ。ともすると独りよがりになりがちなところを、うまく押したり引いたりしてくれた。こういう関係いいなぁ。
    妙子さんから元気がもらえるお話です。

  • 勢いで定年退職をした妙子の奮闘。そこに孫も登場。無職、就活中、未亡人、母親、おばば。妙子というひとりの女性を多面的に描いていて、いろんなところで共感できた。きっと世の中にいろんな(妙子さん)がいて、みんな必死にそしてゆるくたくましく生きているんだろうなと思うと、ちょっと元気がでる。

  • 初めて手にした、この著者の作品。定年退職と称して、60歳で退職する妙子。再就職活動に勤しみながら、妙な会社に巻き込まれながらも自分の生き方やこだわりを忘れず貫く姿勢。ふとしたきっかけから生じた娘夫婦の養女=孫娘との二人暮らし。

  •  60歳で定年間近だった妙子。当然、継続雇用をする気満々だった所へ、若い子達の陰口と同い年の課長の栄転で頭に来て勢いで退職してしまった。
     夫とは死別し、娘も結婚していて暇を持て余してしまう。一念発起し就職活動をするが、どこもハラスメントな会社ばかりで…

     とにかく妙子のバイタリティに驚きました。普通は定年してのんびり過ごしたいなんて思う所を、ボランティアなんて賃金の出ない仕事なんてまっぴらとばかりに、精力的に就職活動をするのが凄い。しかも、アルバイトやパートではなく正社員になろうとしてる所がビックリしました。

     娘夫婦の養女・瑠希とひょんな事から同居生活を始めるのも良い方向へ向かっていた気がします。
     再就職先も見つかったし、ますます元気で働いて欲しいです。

  • 勝ち気な60歳の女性が、定年後の過ごし方について、孫と共に模索するお話し。
    何の為に仕事をするのか、なぜ正社員が良いのか、悩みつつ興味の赴くままに行動している。
    軽快なストーリで楽しくサクサク読めました。

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著者プロフィール

1964年青森県生まれ。2006年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。『幻想郵便局』がベストセラーとなり、以降、「幻想」シリーズで人気を博す。他の著書に『ある晴れた日に、墓じまい』『うさぎ通り丸亀不動産 あの部屋、ワケアリ物件でした!』『オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き』「おもてなし時空」シリーズ、「仕掛け絵本の少女」シリーズなどがある。

「2023年 『キッチン・テルちゃん なまけもの繁盛記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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