お電話かわりました名探偵です 復讐のジングル・ベル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 233
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041133132

作品紹介・あらすじ

『110番です。事件ですか。事故ですか』「…………」。最近、立て続けにかかってくる無言電話。過去の一件から凄腕の通信指令課員〈万里眼〉に恨みを持つ者の仕業を疑うも、推測の域は出なかった。だが嫌な予感は的中。〈万里眼〉の異名を持ついぶきが拉致監禁されてしまう。犯人からの電話に焦る早乙女。その時、通報に介入してきたのは、謎多き年配の管理官・利根山万里だった――。果たして事件の結末は!? 新機軸の警察ミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • 110番通報での対応だけでたちどころに事件を解決する「万里眼」シリーズ3作目。前作に比べるとママ友に放火された「ママ友大戦争」とか飛び降り自殺を阻止する「常連自殺志願者の憂鬱」とかといった通報からの真相は捻りが効いていると思う。やんちゃ小学生、海斗君の恋の相手が万引きする話は話の方向はいいけど万里眼過ぎでは?そして最後「名探偵たちです」の「万里眼」への復讐の為に拉致監禁されたのがいぶきさん!「万里眼」不在でどう電話のやり取りだけで解決するのかと思っていたらある人物登場で成程、だったのにそんなに活躍が語られなくて残念。ミキさんと和田さんに発破かけられ、自身の気持ちをやっと認めた早乙女君。危機を越えて二人の仲がようやく進展…といえるのかあれ。もやもやが残る。

  • シリーズ第3弾。

    母と子が関係する事件では、ジーンとしてしまいました。
    万里眼への復讐がプロローグとして書かれて不穏な幕開けでしたが、いつものテンポで話が進み、モラハラ気味のイブキの同期が登場したり、モダモダした恋愛が書かれていました。

    ますます和田さんはカッコよくなっています。そしてミキちゃんの意外な一面もよかったです。

  • シリーズ、第三弾。
    電話だけで真相を暴く名探偵の『万里眼』。

    ・大怪獣、現る!
    ・ママ友大戦争
    ・常連自殺志願者の憂鬱
    ・苦い恋の味を知って少年は大人への階段を上る
    ・お電話代わりました名探偵たちです

    今回は、間違いから万里眼こと君野いぶきが誘拐されてしまう。早乙女達は、彼女を助ける事が出来るのか?

  • シリーズ第3弾。今回は告白に関する流れが主軸で、万里眼に対する逆恨みが横軸なのかな。色々明らかになり、二人の仲も接近し、なんとなくシリーズ終了の雰囲気もありますが、どうなんでしょう。

  • 佐藤青南『お電話かわりました名探偵です 復讐のジングル・ベル』角川文庫。

    シリーズ第3弾。

    県警本部の通信指令室を舞台にした連作ミステリー。プロローグ、エピローグと5つのエピソードを収録。

    今回は通信司令室に相次ぐ無言電話に端を発する、君野いぶきに迫る危機が描かれるが、全体を通してライトな感じだった。

    5つのエピソードは軽めで、何度も繰り返される早乙女廉と君野いぶきとのすれ違いの恋愛描写に煩わしさを感じた。今回はミステリーよりも、むしろ恋愛描写の方がメインのようなので、致し方無いか。

    君野いぶきは、電話の情報だけで事件を解決する伝説の指令課員で、『万里眼』と呼ばれていた。

    通信司令室に相次ぐ無言電話。『万里眼』に恨みを持つ者の仕業と推測されたが、その正体はなかなか判明しなかった。そんな中、君野いぶきが拉致監禁されてしまう。拉致監禁犯からの『万里眼』を出せという電話に焦る早乙女だったが、その危機を救ったのは、謎多き年配の管理官・利根山万里だった……

    本体価格720円
    ★★★★

  • シリーズ第3弾。
    県警本部の通信指令室を舞台とした連作ミステリー。
    プロローグで「万里眼」に復讐を誓う不気味な人物の存在が描かれ、「万里眼」こといぶきに危機が迫っている中、いつも通り、謎の通報の真相を見破っていくいぶきとそれを見守る指令室のメンバーと捜査一課の和田。
    徐々に怪しい人物がいぶきに近づいていることが各章で描かれているが、何となく話が恋愛要素に寄り過ぎていて、どちらをメインで描きたかったのか、いまいち分からなかったのが残念。
    この作者さんのシリーズものは、あまり長く続かないので、次回あたりでいぶきと早乙女の恋愛話が決着して、終わるのかなぁ。恋愛パートより、本来の謎解きパートを多めにして欲しい。

  • 前作が面白かったので、「その前」のシリーズ第一作を買いに行ったら、売ってなくて(^ ^; 代わりに「第三弾」である本書を購入。安定の面白さと、相変わらずの「中学生の初恋」レベルのもどかしい恋模様が微笑ましい(^ ^

    が、今回は序盤からいつになく不穏な動きが見え、終盤に向かってサスペンスフルな展開が(^ ^; 章タイトルの「名探偵たち」に込められた、意外な真実(?)に驚く(^ ^; クライマックスの意外すぎる幕引き(^ ^; ...と、後半は怒濤の展開(^ ^; 管理官に配られたお菓子食ってる日常とのギャップがすごい(^ ^;

    気がつけばあっという間に読み終わっていた、という感じの一冊(^ ^ あー面白かった(^o^

  • ちょいとドタバタが過ぎるんでないと思ったけど、ようやくいぶきと早乙女との間に多少の進展が見られたので良しとしよう(それにしてもイライラさせるラブコメだ)。決して恋愛小説を読みたいわけではございません( ̄O ̄;)
    御厨はいらなかったな。

  • 昼行燈だと思われていた管理官の利根山が、実はキレ者の元祖万里眼である事が判明したのも意外でした。

    いぶきの元カレ?の御厨も登場してどうなるかと思いましたが、ヤキモキしていた関係がやっと実って良かったです。

    いぶきの頭の回転の速さも凄いですが、それをちゃんとサポート出来るまで成長した早乙女も良いパートナーになってくれていて今後も楽しみです。

  • 三作目ともなると、だんだん登場人物に親しみを覚えてくる。中学生みたいな恋愛も、あまり不快ではない、かな…

    今回のそれぞれの事件も、面白く読めた。小学生海斗くんは、ちょっと御厨と同じくらい腹立つけど、万引き事件の話は、彼も彼女も痛々しかった。

    「名探偵たち」の章もよかったな。大変、いぶきちゃんの危機!と思ったら、みんなが活躍してかっこよかった。見事な推理をした早乙女くん、サポート役の細谷さん、謎多き管理官も。そして和田さん!いろいろカッコイイ!

    とりあえず恋愛面も、たどりつくところに着いたようで、何より。これで一段落なのかな。

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著者プロフィール

佐藤青南
一九七五年長崎県生まれ。「ある少女にまつわる殺人の告白」で第九回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、二〇一一年同作でデビュー。一六年に『白バイガール』で第二回神奈川本大賞を受賞。ドラマ化された「行動心理捜査官・楯岡絵麻」シリーズ、「白バイガール」シリーズ、絶対音感刑事・鳴海桜子が活躍する『連弾』『人格者』『残奏』など、著作多数。近著に『犬を盗む』『ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻』『ストラングラー 死刑囚の逆転』がある。

「2023年 『残奏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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