卒業式でのスピーチと言えばあなたは何を思い浮かべますか?
スティーブ・ジョブズが2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは、自らの生い立ちや闘病生活を織り交ぜながら、人生観を余すところなく語り、広く感動を集めました。
「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」。
今も語り継がれるスピーチですよね。
本書でのスピーチは人としてもっと本質的に大切なことを伝えてくれます。
<あらすじ>
ジョージ・ソーンダーズ氏のスピーチは、2013年にシラキュース大学の卒業式で行われたもので、人生で最も後悔していることは「もっと優しくなれなかったこと」というメッセージを中心に展開されました。彼は、若者たちに対して、自我を超えて愛に基づく行動を取るよう励まし、優しさが人生において最も重要な価値であると語りました。スピーチでは、彼自身の経験や後悔について語り、聴衆に対して、自分自身と他人に対してもっと優しくなることの重要性を訴えました。
ソーンダーズ氏は、人々が年を重ねるにつれて、自我から愛へと変化していくと述べ、その過程で優しさが自然と育まれると説明しました。また、彼は自分の学生時代のエピソードを共有し、クラスメイトにもっと優しくできなかったことを後悔していると話しました。このスピーチは、ニューヨークタイムズ紙のウェブサイトに掲載された後、100万回を超えるアクセスがあり、多くの人々に感銘を与えました。スピーチの内容は後に「人生で大切なたったひとつのこと」というタイトルで本にもなり、読者に深い影響を与え続けています。
スピーチの中で、ソーンダーズ氏は、人生で最も温かく思い出されるのは親切にしてくれた人々であると述べ、親切さが人間関係においてどれほど重要かを強調しました。彼は、優しさを実践することで、自分自身だけでなく、周囲の人々の人生にも肯定的な影響を与えることができると説いています。このスピーチは、単なる卒業式の挨拶を超えて、人々が日常生活で実践すべき価値観として、優しさを重視することの大切さを伝えるものでした。
15分で読めるけれど一生、心に残る本
★★★ニューヨークタイムズベストセラー★★★
人生の節目に、贈り物にもぴったりな1冊。
2013年アメリカのシラキュース大学の卒業式にて、ベストセラー作家ソーンダーズは、「人生で一番後悔していることは、優しくなれなかったこと」と語りました。
スピーチから三か月後、全文がニューヨークタイムズ紙のウェブサイトに掲載されると、100万回を超えるアクセスがありたちまち評判を呼びます。
後に、アメリカのランダムハウス社によって書籍化されベストセラーとなり、書評でも「旧約聖書の詩篇のように薄くて、重い」(ニューヨーク・タイムズ紙)など、絶賛されました。
多くの人の心に響いた名スピーチの、待望の日本語版!
翻訳を『思考の整理学』で有名な外山滋比古氏が手がけました。
原書 Congratulations, by the way: Some Thoughts on Kindness
原著者 George Saunders
著者について
●ジョージ・ソーンダーズ:1958年、米国テキサス州生まれ。コロラド鉱業大学卒業後、石油採掘クルーをはじめさまざまな職業に就いたのち、シラキュース大学創作科に学ぶ。現在は母校の創作科長をつとめながら精力的に作品を発表している。マッカーサー賞、グッゲンハイム賞をはじめ数々の賞を受賞。著作に、『パストラリア』(法村里絵訳、角川書店)、『短くて恐ろしいフィルの時代』(岸本佐知子訳、河出書房新社)などがある。
●外山 滋比古:1923年、愛知県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。東京文理科大学英文科卒業。雑誌『英語青年』編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を歴任。著書に、『思考の整理学』(筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)などがある。